風俗嬢との恋⑪

１日２日と日に日に彼女への思いが強くなりつつも
日々の仕事に追われている。

連絡は１日何通かLINEをする。

そして次のデートのお誘いから彼女から
『行きたいところがあります！』ときた。

どこだろうな？って思いながら続けてLINEが来て

『新しくできた水族館とラーメンを
食べたいと思っています！！！
一緒に行きたいから必ず来るように！』

と次のデートの約束まで2週間後くらい。
普段通りの日常を過ごしながらも楽しみがある日常は
日々の生活を豊かにしてくれる。

あまり踏み込んではいけないと思いながらも
これから先どうなっていくのかが楽しみでもあり
不安でもあった。

ふと1回目に彼女とご飯を食べている時に彼女から
『私がこういう仕事してるのってどう思う？』って
聞かれたから、特に何も思ってないよって伝えた。

そしたら『そっか、珍しいね〜！』って言われた。
正直その時は彼女が選んだことだから何か目的が
あって、まあ無くてもいいのではくらいに思っていた。

『風俗に来るお客さんって色んな人がいるんだけど基本
ぶっ飛んでるんだよね』って言っていた。

『うちのお店は前のお店より少し単価も高いんだけど
それはそれでまた別の人種がいるんだなって』

そしたら、テーブルにあった紙ナプキンを綺麗に折りたたんで
カバンからボールペンを出してカチカチっとペン先を
紙ナプキンに押し当てながらサラッと次のようなことを
書いていた。

・向こう側
・神様
・人間
・自称良客
・オス　◯
・妖怪　◯

『大体来る人ってこんな感じなんだ』
『特に来るタイプはこの◯印！笑』と笑っていた。
『一人の女性として見られたい訳じゃないんだけど
結構悲しくなる瞬間が多いだよね笑』

妖怪とオス

男の人が女性を選ぶ時って本当に沢山の期待と変な希望を寄せて
行くんだと思いながらその相手を女性はする。
こんなことやあんなことができたりできなかったりと思うのかなと
思いつつも。

『禁止事項や注意事項もみてますかー？聞いてますかー？』って
人が多いみたい。それはそうだ。そんな人を何人も相手するって
肉体労働と精神労働ってそれはメンタルが病む。
人間みんなメンヘラだと思うけど、特に普通の仕事でも大変なのに
風俗のお仕事、水商売も含め現代の男の人を相手するのって
凄く大変だと思う。

捨てきれないプライドや特別感

感情移入しすぎて事件に巻き込まれるケースも多い。

あまり深くは話さなかったけど、そんな中よく
頑張っているね。って話たら
『そうでしょ？私頑張ってるよって！』返ってきた。

『フリーのお客さんも指名のお客さんもみんな自分は
特別って思ってるんだけど、行動と言動が合ってなくてね』
と言っていた。

そんなことを思い出しながらもうデートまで後数日
定期的に通っている、美容室や眉毛サロンで身なりを整えて
ワクワクしながら生活をしていた。

すると携帯の通知オンがなり
LINEがきてると思って開いたら
彼女から

もうだめかもしれない

とメッセージがきていた。