なぜ僕はBluesに魅かれたのか 3

Stonesにはまっていく中でどちらかというと彼らのヒット曲ではなく、ブルースのカバーなどのあまりメジャーではない楽曲に魅かれていくのがわかった。そこで彼らのルーツである古いブルース、バディガイ、マディウォーターズ、ロバートジョンソンなどを聞きあさった。とにかく彼らは半端なくかっこよかった。またブルースのリズム、ただ跳ねるだけではなく引きずるようなねっとりとしたリズムに特に魅かれ、ベースギターも弾き始めることになった。

ギターやベースでコード、スケールを学ぶ中でブルースが非常にユニークな音楽で西洋音楽とは基本的に全く違うこと、独特の音階、音を持つことと、ほぼワンパターンのある程度決まったコード進行をもった音楽であることがわかってきた。音階に至ってはマイナー3rd、♭5th、♭7thという非常にダークな音が組み合わさっている。ド レ ミ ファ ソ ラ シ ドではなく、ド ミ♭ ファ ソ♭ ソ シ♭ ドなのである。(実際にはソ♭は若干高くピアノでは表現できない音)

楽器を持っていればぜひ上の音階を弾いてみていただきたい。なんとアウトローな不良っぽい響きであろうか?まるで紅茶でも飲みながら優雅にピアノを弾いている良家のお坊ちゃんに喧嘩を売っているような気がするのは私だけだろうか?

これだ!俺の求めていたのはまさにこれだ!大人の喜ぶような行儀のよい音楽なんか聞いていられるか!

ヘタレで病弱でチビのクソガキで全く逃げ場所のなかった僕は自分の弱さを打ち消す強い音楽を探し求めた先にブルースという大きな逃げ場所を手に入れたのである。

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