『君たちはどう生きるか』感想(ネタバレあり)

観てきた、ジブリ新作。
キービジュアルポスター以外、一切の情報なし。
当日もできる限り関連情報を得ずに映画を見に行こうと思った。
映画館で、ジブリの新作を観に行くなんていつぶりだっただろうか。
『風立ちぬ』が確か受験期と被っていたので映画館では観れなかったし、それ以前はジブリは家でビデオで観るものという印象だったから記憶の限りは『千と千尋の神隠し』以来だと思う。

そんな訳で観る3日前くらいまではかなり期待してた。
でも公開日が近づくにつれて、面白くなかったらどうしようって不安だった。むしろ過度な期待をしないようにあえて気をつけてた節もある。宮崎駿監督ももう82歳だし、とか思ってた。いざ映画館のシートに座って予告見ている時なんて心臓ドキドキだった。

始まって数分、火事のシーン
「本気のやつだ。」って思った。
これは凄いの始まったかもって。

観終わって、いま、全然感想とかまとまってないけど、下手に他の人の感想とか観る前に吐き出したい。感想というか、本当ただのつぶやきのメモ。

なんか、もっと露骨に戦争の描写をしてくるのかと思ってたけど、物語のほとんどは私たちのいる世界とは別の世界の話。あれは地獄か極楽か、天国か。
ちらっと地獄とか言ってたな。
これから生まれる子どもたちが熟するところ。
死者が彷徨うところ。
大おじ様が飼ってたペリカンやインコが増え続けちゃったところ。大おじ様が統べる世界。

ちゃんとしたのは分からない。そのうち考察好きなひと達がまとめるんだろうな。でも、まだ観たくないな。この分からない状態を大切にしたい。

青鷺は、何故眞人を塔に呼び込んだのか。
単なるからかい?いたずら?
大おじ様に言いつけられたのかな。
でも確かにお母さんには会えた。から、嘘つきじゃないのかも。

『「青鷺はみな嘘つき」と青鷺が言っていた』は嘘か本当か。

青鷺、友達と言ってもらえて良かったね。
最初は何したいんだって不思議だったけど、良い案内人だったよ。

キリコさん。
登場した時から、この人は一癖あると思ってたけど、最高だった。若い頃?別世界のキリコさん、格好良すぎる。ジブリの漢気ある女性キャラからしか得られない良さがある。(もののけ姫のトキとか千と千尋のリンとか)
わらわらが飛び立つ時に泣いて喜ぶところ、良かった。戦争が始まって4年、歴史に疎いから尺度がわからないけど、1人乗り飛行機(零戦)を作り始めてるあたり、ジワジワと苦しい時期なんだろうな。だから妊娠してもなかなか産まれづらくなってたりするんだろうな。
>最近は飛ばなかったんだ。(台詞うる覚え)

てかわらわらって、「童童」か!!
可愛かった。こりゃグッズ売れますよ、、、。
狙いにきてる。でも欲しい。ぬいぐるみほしい。
心がわらわらに持ってかれた。さすが赤ちゃん。

冒頭のお婆ちゃんたちの登場シーン、ちょっと怖かったな。本当の最初は「え、湯婆婆?」かと思ったけど、髪型だけ。
本当、いろんなお婆ちゃんがいて可愛らしかった。ただの面倒見のいいお婆ちゃん達だった。
お手伝いおばちゃんってだけで、アリエッティみたく少し意地悪な人なんじゃないかと思ったけど。
表情とか背筋の伸ばし方とか、よくあんなにいろんなパターンのお婆ちゃんが描けるもんだ。

お守りのお婆ちゃん達も可愛かった。
でも「触るなよ」って言われた後、ちょっと触ってたけど、何も起こらなかったな。ヒヤヒヤしたよ。現実のお婆ちゃん達に何か起こるんじゃないかと。

水の演出も印象的だったな。
ポニョから水のプルプルの書き込みがすごい。
てか、ストーリー内容、演出、色んなのがこれまでのジブリ作品の集大成って感じでたまらなかった。


あと、印象的だったのは血の演出。
昨日ちょうど『映像研には手を出すな!』の最新巻第8集を読んだところで、血の演出についてフォーカスが当たってたから、余計になんて言うか、気になった。
>血は命なんだ!!
(『映像研には手を出すな!』第8集)
宮崎駿は、ジブリは、血から逃げない。描きたいものを描く、格好いい人間だ。
もし良かったら『映像研』読んでみてほしいな、各位、漫画かします。


主題はなんだったか。パッと台詞で言われたのは、この先戦争が終末に近づいてもっと苦しくそれこそ沢山血が流れて人が死んで、戦争が終わってからも地獄が続く、そんな中を『君たちはどう生きるか』に対する答えが、「友を作り共に生きる」こと。
それは今の時代でも言えるよね、苦しい時に頼れる、支え合える友がいることが生きてく上で大切だぞっていうのがきっとジブリの言いたいこと。かなぁ。
これも、高尚な考察屋さんは色々考えるんだろうけど、観てから1時間経った私が受け取ったのはこんな感じ。

観てる時は、どんどん広がる風呂敷に、これどうやって畳む気??畳めるの???綺麗にできる??って不安になったけど、案の定、最後はまあまあ急いで畳んだ感じはあった。エンディング曲良かったので、急に終わったのを、無理やり納得させられた感じもある。
メッセージ性が強いとか深いとかは、あまり分からない、元々あまり求めてないから良いんだけど、ジブリの作画・演出が最高だったのは本当。

総じて本当に良かった。
観て良かった。
作ってくれてありがとう。
いま受け取れるのはこれくらいだけど、多分スルメみたいに後から後から味がするのかも。


あと少し、気になったところ。。。

お父さんさあ、、、!!
奥さん亡くなって、次せっせと子供作った相手が奥さんによく似た妹って!!癖!!時代か??まあよし!

そりゃほんの一瞬、不穏な感じになるよ。
でも夏子さん、結局いい人でよかったよ。
お父さんも癖あるけど、勇ましさのある優秀な父ちゃんだった。結局よし!
あと声聞いたことあるなって思ったらハウルか、キムタクか!!ジブリにピッタリだよ。よし!



絶対また観る。
おしまい

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