昼寝をしていたら見た夢がよくわからなかったけどなんか印象に残ってるので忘れないうちに書き残そうかと思ったんですが、薄れゆく記憶から絞り出しつつ書いているので、話があっちへ行ったりこっちへ行ったりとわかりにくいものになってます。

舞台は地球上のどこかでした。日本語が普通に使えたり白米が主食だったりしたので日本のどこかの町だったと考えたほうが自然な気もしますが。とにかく、気がつくと私はそこに紛れ込んでいました。入手できた外部の情報から判断するに、異世界に行ってしまったわけではなさそうでした。

そこでは差別が行われていました。「白人」と呼ばれる人と「黒人」と呼ばれる人の2種類に分け、黒人の方は見つかると警察にどこかに連れて行かれました。また、常時隅無くパトロールも行われていました。

しかし、どういうわけか一般の住民はその見分け方を全く理解していませんでした。警察の内部にいた差別に反対する方の話によると、どうも私は黒人に分類される側だったようなのですが、一般住民は誰一人としてそのことを知らず、私を白人として扱いました。どこかから紛れ込んできてしまったために、当然住むところなどなかったのですが、警察内部のその方の家に居候させてもらえることになりました。当然、住民は白人に対しては優しかったので、ある程度自由に生活することができました。

白人に対しては優しかったと書きましたが、住民は黒人との見分け方を一切理解していませんでした。一応、付け根と尾が若干黒い、という見分け方が流布されていましたが、その意味は誰も分かっていませんでした。それにもかかわらず、黒人に対する差別意識は凄まじいものでした。それこそ人間ではないかのように扱う気でいました。

かなり初期のうちに自分が黒人に分類されることを聞き、戦々恐々としていたので、住民たちの反応には非常に驚きました。前段落の事実に自力でたどり着いたのか、それとも誰かから聞かされたのかはよく覚えていませんが、とにかく知ったときの衝撃はものすごいものでした。

舞台となった場所は1km×2kmほどの小さな場所でしたが、道すらもあるかどうかわからないほどに建物が密着していました。中央に公衆浴場と公営プールが合体したような施設がありましたが、他は特に何の変哲もない住宅や田畑などで埋め尽くされていました。そういえば、端の方を、1本の川が縦断していたような気がします。

そんな状況だったので、基本的に衛生状態はあまりよくないように思えるのですが、その辺りについての情報はよく覚えていません。

ここに来るまで不要な情報だったので書いてこなかったのですが、実は私の友人が2人ほど夢に出てきました。片方は私と同時に紛れ込んでしまった黒人として、もう1人は居候先の子供として。1人目は夢の中でも友人でしたが、2人目はそうではありませんでした。次第に仲良くなっていき、妹みたいに扱うようになりましたが。

1人目は、見知らぬ土地だったということでほとんど一緒に行動していました。“妹”は私達2人が外に帰れるようにいろいろなことをしてくれました。また、一応黒人であった私達がそこで生活するにあたって注意しなければならないことや、その場所についてのことなども教えてくれていました。

話が進む中で、警察が私達ではない別の人間を、黒人として指名手配をし始めました。たまたまその人が住民に見つかってしまう現場に遭遇したのですが、扱いがとても恐ろしいものでした。発見してすぐに警察に通報し、その場所から逃げられないように見張っていました。人間として扱わない、というよりも、汚物として扱っていた、の方が正しいのかもしれません。警察が来るまでの間の接触を最小限に抑えようとしていました。

これをきっかけに、和らぎつつあった私達の恐怖心は一気に増し、早く外に出なければならないという思いも確固たるものになっていきました。

その後何があったのかはよく覚えていません。外に出るためにいろいろと苦労していた記憶はあるので、きっと出口がわからないとか、そこで検問のようなものが行われているとか、それくらいはあったのでしょう。それでも、なんとか最終的には外に出ることが出来ていたような気がします。夢の結末の記憶なんてそんなものです。


安っぽい文章はまだまだ続きます。ここからは、この夢の感想です。この夢で不思議だったのは、やはり、住民の間には根強い差別意識があるのに、その対象を分かっていなかったところでしょう。警察など一部の限られた人に指名されない限り、「黒人」はそこに存在していません。それなのに、住民たちはその、存在すらしていない黒人に対して常々誹謗や中傷を行っていました。
それだけ国家(?)権力の力が強かったということだと思います。怖くありませんか。彼らが気に入らない人間を黒人に分類してしまえば、住民全員を使ってその人間を排除させてしまえる上に、それは何もせずとも正当化されてしまうのです。私達を救ってくれたあの家族は、よくそれを隠してあの土地で生きていくことが出来たなぁ、と素直に思います。夢だからとかそういうことは言わない方向で。
そういえば、他にもネット上で何度かやりとりした方も出てきたような気がしますが、とりあえず、私の知る人でこの謎の夢に出てきた人は、全員その体制のあり方に心の奥で異を唱えていました。こんな恐ろしい体制なので、私の中ではかなり救いになっています。

ここから下はもう脱線でしかないんですけどなんか気がついたら手が勝手に動いていたので消さないでおきます

……差別ってなんなんでしょうね。部外者からすれば何も違いがないのに、当事者の間では被差別対象が明確にわかる、という差別が行われている世界の話は読んだことがありますし、きっと現実にも存在していると思うのですが、このような差別って実在するんでしょうか。
って、考えてみたら普通にありましたね。流石に権力の圧力によるものではありませんが、見分け方も知らず、どこにいるのか全く分かっていないのに偏見や憶測から差別が行われているものが。
どうせ言われるまでわからないんだったらそもそも区別しなくなるだけで大分マシになるような気がするんですけどね。どうもその辺をどうにかしようという名目で活動している団体は大方被差別者側をわざわざ弱者として取り上げて、「こんな差別を受けているけど彼ら/彼女らも人間なんです」みたいなことを叫んでいるような気がしますが。勝手に弱者扱いされたらどう思うかとか、わざわざ区別して、明確な違いがあるかのように説明することで逆に差別を助長してしまっているんじゃないかとか、そういうところに頭が回っていないような気がして悲しくなります。
……まあこう書いたら察しの良い数人には多分何の話なのか分かってもらえると信じていますが、私の考えはこんな感じですね。アンケートが回ってきて自由記述欄にやたら詳しく説明してたら文字数が4桁になった経験があるのでこの辺で自重しておきます。

P.S. 夢に出てきた友人は例のグルにいる2人と一致するらしいですよ。どんなグループなんでしょうね(すっとぼけ)。


2937文字ってなんだよ。