日本は海上封鎖にどれだけ耐えられるか~米による概算~

■日本の総人口 1億2510万3千人 令和4年3月1日現在
 約125,000,000人として計算
 (総務省ホームページから)

■政府備蓄米の適正備蓄水準は100万トン程度
 (農林水産省ホームページから)

■民間生産米供給量 年間776万トン 令和2年実績
 (食料・農業・農村政策審議会食糧部会 資料 令和4年7月27日)

■1日の米消費量 1日56,250t を課程する
 1946年配給基準量・GHQ最小限度の基準 一人一日2合5勺
 GHQによる最小限度の基準とは、主食一人一日当たり1250キロカロリー(約2合5勺)を超える食糧輸入は認めない。
 (日本経済史4 戦時・戦後期 東京大学出版会 を参照)
 ここから一人一日米3合として、米1合の重さ約150gで計算する。
 3合×150g=450g よって一人一日米450g消費する。
 450g×125,000,000人=
 0.45kg×125,000,000人=56,250,000kg=56,250t

■【参考数値】米を実際に消費している量  1日17,500t
 米の1人当たりの年間消費量50.8kg(農林水産省HP令和2年度)
 一人一日消費量 50.8kg÷365日=0.139kg 約0.14kg
 0.14kg×125,000,000人=17,500,000kg=17,500t
 備蓄米消耗日数 1,000,000t÷17,500t=約57日
 民間生産供給米消耗日数 7,760,000t÷17,500t=約443日
 ※今回の概算には考慮していない

■政府備蓄米の消耗までの日数 約18日
 1,000,000t÷56,250t=17.777日

■民間生産供給米の消耗までの日数 約138日
 7,760,000t÷56,250t=137.955日

■概算の結果
 民間米在庫を無視して、備蓄米量と供給米量のみで、国民全員が米のみを主食と課程した米の消費量で、概算をすると約156日になり、約半年程度で米は底を付く結果になりました。

■結果から考察
 日本の海上封鎖を想定した場合、食糧に関しては、おおよそ1年の猶予があるとしても、閉鎖経済下での長期自給自足体制の構築は無理に思いました。
 実際は日本列島を完全に海上封鎖するのは難しいでしょうが、日本のシーレーンを封鎖する戦略は、極めて有効だと考えられます。
 また、北海道や沖縄なら海上封鎖は、日本本島と比較して容易だと考えられます。
 ただ、消耗戦になれば食糧よりも、武器弾薬が先に底を付くような気がします。