大量情報疲れと反動

 見たいものだけを見て、見たくないものは簡単に拒むことができるネットでは、既存の性向や属性が自分と近いものだけをフォローし続ける傾向が強い。
 そこでは、他の誰かの決断を合理的だと判断して引きずられたり、既存の認識を強化するばかりで非多様性思考に陥る、暴力破壊的または二元論などの極端な認識が出やすい反面、異論は担保されにくい。
 そのため、多様な見解や他でもありえた可能性に接する中で、これまで自明視してきたことに対して自省的に臨むというよりは、むしろそれぞれがそのまま強化されてしまうことになりかねない。
 コミュニケーションのあり方は、コンテンツだけでなくメディアや生活スタイルやフォローするオピニオンリーダーにも左右される。