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ワニとダチョウの慣用句

Hallo, Guten Tag!

関東甲信地方、東海地方、近畿地方も例年より2週間ほど遅かったようですがやっと梅雨ですね。
気候変動に伴って日本の梅雨の様子もまた変わっていくのだと思いますが、ドイツでは少し前に南ドイツを中心に洪水で大きな被害が出ていました。
2001年の、西ドイツで100人以上の死者を出した洪水の記憶もまだ新しいところに襲った今回の洪水。現地では死者も出たことから、人々にとって再び強烈な体験と記憶となりました。

そんな中、サッカーユーロも始まり開催国でもあるドイツがブロック首位で決勝トーナメント出場を決めたことくらいがここ最近のドイツのグッドニュースかな。。

さて、今回は。。

最近始めました


唐突ですがそもそも外国語を学ぶ楽しみって何でしょうか。
最近私は、新しい言語を学び始めました。

その言語はもともと
「インド・ヨーロッパ語族以外」であること、
「原語で読みたい古典がある」という理由で始めたのですが、
二週間経った今。
「文化にあまり馴染みがない」ため、
「非常に新鮮で面白い」が、
「フリガナ(母音記号)なしで読めると思えない」ので
「難解すぎてひるんでいる」状態です。

来週あたりは、
「あの熱は何だったのだろう」という心境に至っている可能性が高いです。


それはさておき、外国語を学習する楽しさの一つに、その言語での言い回し、諺や格言などを調べてその背景を探ったり、日本語のそれと対比したりするというのがあると思います。

ゲーテを読むよりも取っつきやすく、また日常に根ざしたものが多く親しみやすいことも、学習し始めの頃にドイツ語と地味に楽しく過ごせた要因かもしれません。
また、これが通訳に非常に役立つので通訳の時短テクとして実務的にもこの学習は理にかなっていました。

そこで今日は動物が出てくる二つの言い回しを見てみたいと思います。

ワニの涙

- Krokodilstränen weinen (o. vergießen)

直訳すると、「ワニの涙を流す」ですが、「偽りの涙を流す」と言う意味です。
悲しみを装った嘘泣きです。
ワニは実際に、捕食中に涙を流すことがあるということからきた言い回しです。
自分がいま食している獲物の命に同情して泣いているわけではないので(言い切れるかとうかは別として)、これが偽りの涙の元になっています。
顎を大きく開けることによる刺激による、唾液分泌に起因する落涙であることがわかっています。

知らん、知らん

- Den Kopf in den Stand stecken.

直訳すると「頭を砂の中に突っ込む」ですが、「頭隠して尻隠さず」という意味ではありません。

問題や危険を無視する、見て見ぬ振りをする、ということです。
この頭、実はダチョウの頭を指しています。
問題の先送りや危機的状況を直視しない政治や政策、その態度を表す
Vogel-Strauss Politik(ダチョウの政策、ダチョウの平和論)はその常套句になっています。

ちなみに、ダチョウは実際に危機が迫っても、またかくれんぼをしている時でさえ砂に頭を突っ込んで隠れたりしません😥 。

ワニの涙のように事実に基づいた言い回しもあれば、むかーしから言い伝えられていてそのまま科学的根拠はなくても一般に流布しているものたくさんあります。

継続は力なり、と言いますが、こんな言い回しと共にフレーズで学ぶのも◎。


今日のドイツ語


Übung macht den Meister.  継続は力なり

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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