見出し画像

【6日目】監獄と大将(2024/08/21)

本日の行程

普通の観光地へ

onちゃん体操を見ながら行動開始。チェックアウトしたのが10時、今日の宿は稚内だが、どういう道のりで行こうかと考える。そういえば、北見、美幌、網走当たりは何度も通ってはいるものの網走監獄に行った事がない事に気がついた。たまには普通の観光をしてみるのはいいか思い、カーナビを網走監獄に向ける。ふと、途中にある女満別空港近くの向日葵畑を思い出した。だが寄ってみたものの、ほとんどの向日葵は枯れており画にならず。結局、少し見ただけで網走監獄に向かい11時30分に到着。網走監獄は正式名称を「博物館網走監獄」として明治・大正時代に建てられた監獄を移築と復元を繰り返して今の博物館になっているという。で、ここで撮影したかったのは、五翼放射状官舎。超広角レンズの威力を発揮するに良い構造物となっている。

網走監獄の正門
五翼放射状官舎
どこの房もよく見える

北浜駅

なんやかんやと1時間ほど見学して網走監獄を後にする。時間も時間だし昼飯と思ったが、やはり網走まで来たからには北浜駅に行かない訳には行かず、稚内と逆方向に向かうこととした。北浜駅は釧網本線の駅で、流氷に一番近い駅とも言われている。そんな時期でもない北浜駅に何があるかといえば、1987年ファミコンで発売された「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」に登場する。それだけの理由で毎回、ここの駅に立ち寄る事にしている。40年近く前に発売されたゲームの聖地巡礼みたいな話だ。去年・一昨年は時間を見計らって気動車が来る時間によってみたのだが、ここ釧網本線は日に10本程度しか走っていにいため今回は時間が合わず。ただ、この駅にはオホーツク海が望めるようなちょっとした展望台と、無人駅でありながら小さな食堂が併設されている。一瞬、食堂に入ろうかと思ったが、そこそこのお客と時間の兼ね合いで今回は断念した。とりわけ、網走監獄が悪いという話ではなく、北浜駅のように観光地でない所を巡る方が合っているような気がしている。

オホーツクに消ゆの北浜駅
釧網線北浜駅
展望台から見るオホーツク海
待合室に無数の名刺が貼られている

昼飯

北浜駅で昼食を食べそこなったので、さて、どうするかと考える。まあ、網走まで行けば、おいしい海産物を食べさせてくれる店はいくつかあるだろうとと思い、そのまま北上。スマホでちらちら検索すると、網走港近くに小さな海産物屋と食事ができる施設を発見。中は海鮮物の土産屋が2店、ラーメン店が1店、普通の海鮮食堂が2店ある。ラーメンはないとして海鮮食堂のどちらかに入る事にしたのだが、毎度の事ながら、このような2個イチの勝負に弱い。結果として味はまあまあだが、額が高すぎて、経済的合理性が成立しない店を引いてしまった。旅先で食事にケチがつくと、意外とダメージが残る。

ホタテとカニとタコの釜めし(だったと思う)
松岡修造さんも来店したらしい

網走出発

網走監獄では雲はあるものの、道東とは思えないくらい汗ばむように陽気だったが、天気予報通りといえばその通り、時間がたつに従い、だんだんと曇りの支配率が高くなっていく。そして網走を出た頃には完璧な曇天となってしまった。まあ、今回は9泊10日の旅程で全部晴なんて事はありえないし仕方ないか。また、天気に恵まれなかった日は「また来年も来る口実」と思うようにしている。そんなこんなで、網走からひたすら北上して稚内を目指す。距離にだいたい320キロくらい。東京からだと名古屋くらいに相当する。ただ東京・名古屋と違い、一般道で行く事となる。頭の中の計算では320キロだと休憩入れて6時間くらいを考えている。網走を出たのが14時なので、稚内には20時前後になるのではないかと予想する。

カニの爪

網走を出て1時間ちょっとで紋別に到着。稚内までの道のりの1/3を消化したというところか。という事で紋別に来たからにはカニの爪オブジェを見に行かなければならないので、去年に引き続きカニの爪オブジェを撮影。とこの頃、これまた予報通り雨が降り出してきた。稚内まで残り200キロちょっと。紋別を過ぎるとコンビニも少なくなるので、食べ物・飲み物の調達し、北上再開。時刻は17時前。ここまで予定通りだが、雨次第では稚内の到着時刻が予定より遅くなる可能性がある。紋別出て国道238号線に乗り興部、雄武を過ぎたあたりで日没。あたりはすっかり暗くなってきり、枝幸あたりでさらに雨は激しくなり、若干速度を落として進めることとした。猿払に入ったところで、根室で出会ったアベック(死語)から勧められた「猿払村道エサヌカ線」を通ろうと思ったが、あたりは暗くて、かなりの降雨で諦めて国道を進むこととした。猿払から宗谷岬まで約40キロ。1時間もかからないだろう。しかし逆に言うとここから神経を使うことになる。最近、猿払から宗谷のあたりは結構な鹿が出るそうで、この雨の中、視界が悪く結構、しんどい行程となる。

カニの爪オブジェ

稚内

宗谷岬についたのは20時前。計算より少し遅いが許容範囲だろう。車から降り最北端のモニュメントを撮影しようかと思ってが、去年も来ているし、雨もヒドイので今回は車内から撮影することとした。ちなみに去年は陽のあるうちに宗谷岬に到着したので、気がつかなかったが、猿払から宗谷岬までの間は、そこそこ街灯が設置してあり、思ったよりも視界が確保できた。関東では、だいたいどこにでも街灯があるが、道内で街灯がないところも実は珍しくない。無論、交通量の兼ね合いもあるが、自治体の財政に影響しているのではないかと思慮する。さらに宗谷岬の手前5キロくらいから民家も立ち並び、たとえば襟裳岬や納沙布岬の手前は、ほぼ何もないが、宗谷岬はわりと「最果て感」はない。

宗谷岬

という事で、宗谷岬をすぎて国道238号線を西に向かい稚内市街へ向かう。稚内駅についたのは20時30分くらい。まずはしばらく行っていなかったトイレに行くため稚内駅に立ち寄る。この稚内駅は改修後に道の駅と併設している珍しい駅でもある。また土木マニア垂涎、稚内の駅近くに北防波堤ドームという建造物があり、なかなか画になるので撮影することとする

稚内駅

北防波堤ドーム(wikiより)

北海道と樺太を結ぶ鉄道連絡船(稚泊連絡船)の桟橋など港湾施設の保護および、桟橋を利用する乗客の便宜のために作られた。間組(現:安藤ハザマ)が施工した。建設後、稚内駅からドームの手前まで国鉄の線路を延長し、同駅の構内仮乗降場扱いで「稚内桟橋駅」が開設され、乗客はドーム内を歩いて桟橋に待つ連絡船に乗り込んだという。その後、第二次世界大戦を経て終戦を迎えたことから稚泊連絡船は消滅し、これとともに稚内駅から桟橋駅に続く線路も消滅したが、防波堤としての機能は維持されており、以後も礼文島や利尻島への航路など多くの船が発着する稚内港を守り続けている。

雨も降っていたし、さくっと撮影して終わらそうと思ったが、ドームの端に車が入れ替わり立ち代わり止まっているので、何かと思っていたら、ペットを連れてくる人に多く出くわす。このドームは全長が420m程度あり、往復すればそこそこの散歩になるので、雨の日の散歩にはもってこいという訳だ。なるほど、稚内の愛犬家も考えたものだ。という事で、なるべく人がいない間にドームの撮影を済ませて食事に向かうこととした。

防波堤北ドーム

ホテル大将

北防波堤ドームを後に食事に向かうこととする。時計は21時近く。こうなると地方都市の食事の選択肢は少ない。去年の経験で、稚内は木曜日が休みの店が多い事も把握している。根室の時と同じくこのような場合、名物云々より「食べる」ことを優先させるが大事である。という事で、経験を元に導かれたのは、ヴィクトリアステーション・稚内店。関東でいうところのビッグボーイ。なんで「稚内でファミレスなんだよー」といわれても抗弁できないのだが、大して土地勘がないところで、居酒屋以外で食べる所を探すのは結構難儀で、また疲労のせいで「ここでいいや」的な決め方になったのは程度仕方ない。という事で、ビーフシチューを食べ早々に退散、本日の宿のホテル大将に向かう。ホテルに着いたは22時。すっかり遅くなってしまった。このホテルは昨年も泊まったホテルで、今回2回目。実はこのホテル、友人の親戚の方が経営しているとの事で、チェックインの手続きを完了させ、社長とおぼしき方に「つかぬ事を伺いますが」で聞いてみたところ、堰を切ったように社長とおぼしき方のマシンガントーク炸裂。考えてみれば身内の知り合いが泊まるとなれば、そりゃ話たくもなるか。一通り話終わった後に「大浴場もあるのでゆっくりしていってください」と言われたものの大浴場は23時でクローズと中々のハードな感じをさらっと言われる。

実に男らしいホテル名
粋な紳士がエレベーターを案内
昭和感満載のシングルルーム

6日目終了

部屋に入り旅装を解いて日常のPCのチェック。今日も炎上案件はなさそうなので、Slackの問い合わせで軽く返信し、またちょっとした作業をして時計見ると23時30分。大浴場には入れなかったか。まぁ、明日の朝入ればいいか。ハッキリ覚えていないが、ベッドに横になってそのまま寝てしまったらしい。振り返ればもう6日目。距離の長い運転は今日くらいで、残りの日程は比較的、楽になる(はず)ひとまず今日はお疲れ様といった感じだろうか。

走行データ
走行距離 407km/1876km
平均速度 47.5km/h
平均燃費 29.6km/L

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?