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両親とは

私の両親は他とは違う。
なんと言っても仲が悪い。

父は亭主関白で、母は専業主婦だ。
しかし、父親のこだわりの癖が強かった。

47都道府県行くのに毎年旅行に行ったり、土日には買いもしない車を見に車屋に行って付き添わされ、帰りは必ずラーメン屋で済ませたり、「関東産以外の野菜や果物を買ってくるな」と命令して、母が呆れてこっそり関東産のものを買ってきたら「離婚する」とほざいてみたり、母はそれを『キャベツ離婚』だの言ってネタにしたり、家電製品を買う時、電気屋で見たあとはネットで買い、家族がいいと言ったものを「それで本当にいいの?」と念には念を押し、さらに混乱させたり、難関大学以外には行かせないと言い出したり、小さい子どもが無法地帯になっているのを見ると、「親がなってない」と言ったり、

とにかく父は拘りと癖が強かった。

あまりにも仲良くない両親がなぜ結婚したら理解が出来なかった。
母に訊くと、「分からない」、と答えた。
え、分からないの……?なんで……?

忘れたらしかった。
そんなことがあるのか?
結婚の理由を忘れるのはうちの親くらいなのでは??
そこでほかの親とは異質だと感じた。
父親に訊けばわかることもあるだろうが、母のような返答が返ってくるのが怖くて聞けなかった。
今でも想像できない。父の答えている姿が。

こんなに割り切っている2人でも価値観は合っているように思えた。
子どもにケータイは持たせない。
子どものための責任はしっかり取る。
だからか離婚もしなかったし、まぁ出来なかったんだと思う。

おかげさまで離婚した悲しみとか覚えずに済んだし、今は父も丸くなって弟にべったりで平和な生活をしているように思えた。
昔は送らなかったであろうLINEも今では父が稼働していると言っても過言ではない。
未だに親がどういう経路で結婚したかは知れてないけど、親が出会っていなかったら私もこの世にはいないから感謝しかない。
ありがとう。父の日でした。

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