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分析設計に必要であろうこと

DataBase も EC も未経験で、EC サイトと購買データを分析する世界に飛び込んだ私。
知らないことばかりで、勉強の日々が続いております(^^;

そんな中でも経験が活かせていると思うものの中に、分析設計があります。
ザックリ言うと、分析のために仕様を固めたり、必要な分析を行うために追加して取得して欲しいデータを示したり・・・など。

ただ、大局観というか、全体を俯瞰出来ていないまま分析設計を行おうとする方が少なくないことに、少々驚いたりもしています。
そんな中で感じた、分析設計を行うために必要であろう事項を、私なりにまとめてみようと思います。

最上位にある目的、軸となる部分を多角的に確認する

「分析が手段から目的に変わってしまう」みたいなことは、分析あるある的な話で耳にしたり、もしかしたら身近で経験したことがある方もいるかと思います。
これは、目的が明確になっていなかったり、途中で目的を見失ってしまう事で起こると私は考えています。(自分の経験から・・・)
そうなってくると、分析の視点も定まらないので、広範囲に分析を行ったり、収集がつかなくなったりします。

また、目的についても、私は相手から聞いた話を鵜呑みにせず、相手が置かれている状況なども踏まえ、様々な角度から質問を行いながら確認するようにしています。

大人の世界の都合もあると思いますが、基本的に設計以上の結果は出てこないので、事前にどれだけ認識を擦り合わせることができるかで、その後の状況が変わってきます。

その分析結果が目的に繋がるのか

「こういう分析をやりたい」と言われることがよくあります。
しかし、その分析が本当に必要かどうか、必ず検討してみてください。
ここで、目的をしっかり確認できていると、その目的と照らし合わせて検討することができます。

手法は適切でも、その細部の仕様(分析軸の区分分けなど)が適切ではない場合もあります。
「詳細な分析を行うには粗すぎる」「次の施策を考えるには細かすぎる」など、目的やデータの背景(市場や取得できるデータの数など)などによって変わってきます。

また、ビジネスを行っている以上、「分析結果が、実効力のある施策に繋がる(耐久消費財はこの限りではない)」というのが大前提になってきます。
「その分析からどんな良い事に繋がるの?どれくらいの利益を生むの?」
という質問に対して明確に答えられなければ、その分析はビジネス的には無意味かもしれませんし、予算も承認されないかもしれません。

必要な分析を行うために必要なデータを、施策や調査の内容で集められるか

当たり前の話ですが、飛うようなデータが無ければ、必要な分析は行えません。
対象者の条件や、WEB ページ上で取得するデータ、必要なタグの設定、アンケート調査の設問や項目など、しっかりと確認してください。
可能であれば、実際の画面などでテストを行い、得られるデータに不備がないかも確認してください。

相手の負担は最小限に

アンケート調査などは、関係各所から欲しいデータの要望を受けた結果、設問や項目の数が多くなることがありますが、回答者の負担も大きくなりますし、得られるデータの精度も怪しくなります。
ご自分で 100 問のアンケートに答えるとしたら、1 問 1 問真剣に答えようとすることができるでしょうか?
取得するデータは極力減らすようにしてください。

WEB ページの作りという意味では、UI の改善・最適化がコレに当たるかと思います。

分析に関わる環境やデータの理解は必須

「こういうデータが必要」ということは分かっていても、

●そのデータがどういう定義になっているか(文字列?整数?少数?など)
●どういうデータの入り方をしているのか
(PC のスペックは別々のカラム?1 つのカラム?など)
●データはいつ更新され、いつの分まで入っているのか
●イレギュラーなデータの入り方には、どんなパターンがあるか
●どんな論理的矛盾が発生する可能性があるか(アンケートデータなど)
●使用するソフトやシステムにデータを取り込んだ時に、データの定義が変わったり、文字化けしたりするか

などを理解していないと、誤った処理や、データ取得の失敗に繋がりかねません。
分析に関わる環境やデータに対する理解は必須です。
仕様書なども参考にしつつ、必ず一度は確認しましょう。

まとめ

言われたとおりに作業を行うのは、ただの「作業代行」です。
正確な分析を行うのは、「ただの分析者」です。
「有意・有益な分析を行う分析者」として業務に携わるためには、

①分析に関係する環境も考慮しつつ、
②目的をしっかりと確認し、
③ビジネスの視点も踏まえて、
④分析や施策の仕様を検討する。

ということを意識してみてください。

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