見出し画像

こんなドリブンズ知らない3選

5年ぶりの生還

マイナス3桁ポイント、シーズン序盤であれば気にするほどのマイナスではない。レギュラーシーズン突破常連チームのファンは不運を嘆きつつも楽観視し、幾度も敗退を経験しているチームのファンは一抹の不安を抱えながらいつも通りに声援を贈る、そんなポイント状況だ。しかし、これまでのドリブンズにとってはそうでは無かった。

赤坂ドリブンズが初めてそのポイントに足を踏み入れたのは初年度29試合目、鈴木たろうのラスによるものだった。−132.5pt、レギュラー通過ライン4位のフェニックスと80pt差の5位、今となっては嫌な予感しかしないポイント状況だ。


しかし当時のドリブンズはそれをものともせず、園田、たろう、たろうの3連勝で2日後には地上に復帰してみせた。

当時は誰もが、これが赤坂ドリブンズ最後のマイナス3桁ポイントからのプラス域復帰になるとは思ってもみなかっただろう。
そこから5年間、毎年マイナス3桁の世界を知るドリブンズだが、一度たりとも生還出来たことはない。その間、BeastJapanextを除く全チームがこのラインを下回ってからのプラス域復活に成功している。

他チームにとっては桁が変わるキリのいい数字というだけですぐに戻れるただの段差でしかないが、ドリブンズにとっては決して渡ってはいけない三途の川、それがマイナス3桁ラインなのだ。

それが今日、何度も何度も跳ね返されたその壁にようやく手がかかった。-40.4ptで迎えた第一試合、新加入の浅見が東場から大きく点棒を稼ぎ、まるでそんな壁などなかったかの様に(いや実際ないんだけど)軽々とトップを獲得した。これでドリブンズはプラス域に復帰、私がドリブンズを応援し始めてから初めての出来事である。一つの呪縛から解き放たれた気分だ。

ここ途中まで書いてたのに捲られたのは本当に萎えた。やはりダメなのか?

けどまた捲った。母は強し。ありがとう。


ん、渡辺太10試合目の登板?

過去5年のチーム最多登板は以下の通りだ

18−19 園田賢 31試合
19−20 園田賢 27試合
20−21 園田賢 28試合
21−22 鈴木たろう 28試合
22−23 園田賢 35試合

ドラフト1位で指名され、初年度シーズン終盤、怒涛の連投でチームのファイナル進出へ貢献したエース園田賢がチームで一番多く登板する、それが赤坂ドリブンズというチームだった。特に昨シーズン終盤の獅子奮迅の活躍は強烈で、これまで以上に他チームにもドリブンズ=園田賢のイメージが定着しただろう。
しかし、今シーズンここまでの最多登板は渡辺太の10登板となっている。
園田賢の調子が悪いわけではない、むしろ好調の部類だ。
それでもプラマイゼロ付近にいる渡辺太の登板が多いのは、それだけチーム全員がリスペクトを持って迎え、太もそれに値する実力を証明できているからだろう。園田賢が折れた時、鈴木たろうがチームのために打ち始めた時にドリブンズは終わる、そう思っていたが、園田が伸び伸びと実力を発揮し、もう一本の柱である太が戦線につなぎ止め、浅見が呪縛を破り、たろうの復活を待ち、越山監督鈴木、阿部広報がなんかガヤガヤしてる、そんな心強い体制が整いつつある。

正解より別解、ようやく

ここからは数字も一切使わない、個人の感覚だけの話になる。
メンバーが入れ替ったこともあり、楽屋の雰囲気も大きく変わったように感じている。ポイント的に余裕の無かった昨シーズン終盤、どうしてもトップが欲しい展開では正解より「最適解」を追求する減点方式の議論と、試合に出た選手が責任感から自分を責め、それに対する慰めの2択を強いられることが多かったように思う。しかし今シーズンは太が明確な自分の意見を提示し、全員がポジティブに尊重しあう形が定着しつつある。当事者の登板選手への無条件の肯定ではなく、ポジティブな別ルートの提案や模索もこれまでより増えたように感じる。
6年目を迎えようやく正解より「別解」をクリエイティブに、ポジティブに追求できる赤坂ドリブンズを見られることを楽しみにしている。

今のドリブンズがあるのは間違いなく村上、丸山両名によるプラスの影響のお陰でもあるが、チームが変わらざるを得ない状況に置かれ、強制的な入れ替えによってさらに沈むことにならずに済んだことに大きく安心している。
これからも2人への寂しさと感謝、レギュラーシーズンプラスへの祈りと一抹の不安を持ちつつ、ドリブンズの試合を見ていきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?