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The Cribs / The Cribs (2004)

イギリス北部ウェスト・ヨークシャー出身、ゲイリー&ライアンの双子とその弟のロスのジャーマン3兄弟により2001年に結成されたザ・クリブスのファースト・アルバム。

ストロークスのギター・ロックとしてのシンプルなフォルムの美しさと、リバティーンズのラフさや甘美なメロディが同居した、潔いまでのインディ・ギター・ロックに貫かれた快作となっている。

ストロークスよりは”庶民派”で、リバティーンズよりも醒めた感覚で、でも直情的なロックを衒いなく鳴らし、2000年代にデビューした新人バンドの中でも独特のスタンスで注目を集め、敬意を払われる存在となる彼らは、本作の時点ではまだ荒削りな部分も多いが、⑥などでのキャッチーなギター・リフや、胸がすくほどピュアなメロディが心を掴む。



のちにザ・スミスのジョニー・マーを加えることになる(アルバム1枚でまた元の兄弟3人バンドに戻るが)ザ・クリブスのデビュー作。
上にも書いたように、ストロークスとリバティーンズの間のような音楽性を、双子+弟のトリオで爽やかに健やかに(?)鳴らす本作は、売れ行きとか時代性とかは無関係に、難しいことは考えずに楽しめる、インディ・ギター・ロックの傑作。
ギター・ポップやUSインディとの親和性も高く、派手さはなくとも実直で地に足の着いた彼らのスタンスは好感が持てるし、信頼できる。
純粋に音楽を楽しむ奴らだからこそ、マーも一緒にプレイしたくなったんだろうな。

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