見出し画像

The Cure / Three Imaginary Boys (1979)

「土曜の夜10:15」から始まるザ・キュアーのファースト・アルバムは、ロバート・スミスを中心とした3ピース・バンド時代の作品。

当時の彼らはレーベル側の指示に従わされ制作の主導権を握られていたそうで、レコード単位でのまとまりに欠けるものの、荒削りな中にキュアーらしい奇怪さと妖しさと冷酷さ、一方でのブリリアントなポップさというアンビヴァレントな対比が不思議な魅力を放っている。

家電のみが置かれたシュールなジャケット(冷蔵庫の扉がちょっとだけ開いてるのも怖い…)、全体を漂う狂気の匂い、そしてUKらしい捻くれ&翳りのあるポップ性。
世界屈指の人気を誇るカルト・バンドとしての彼らを知った上で聴く分には、この1作目から大器の片鱗をしっかりと感じられるが、当時はニュー・ウェイヴの時代の徒花的で色モノ的な扱いを受けたのかもしれない。
それでも批評家からの好評を受け、注目を浴びた彼らはしかし、メンバーの脱退を経て再出発を図る。

なお、ゴス&ホラーのモチーフはこの頃から好きだったもよう。6曲目の最後はびっくりするので要注意。




続いて今夜の2枚目のアルバムはこれ。

45周年を迎える今日、1曲目のタイトルに合わせて土曜夜の10時15分からスタートしてみた。
上にも書いたとおり、やっぱり6曲目の最後はわかっててもびっくりする。
あと7曲目はジミヘンのカヴァーなのにやっぱり気づかない。
でもさすがはキュアー。狂気でも残酷でもホラーでもポップに仕立てる。
ロバート・スミスのヴォーカルもこの頃から独自のスタイルを確立している気がする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?