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Red Hot Chili Peppers / The Red Hot Chili Peppers (1984)

アメリカ西海岸を代表するロック・バンド、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(RHCP)のデビュー・アルバム。

現在も在籍するお馴染みのメンバーはアンソニー・キーディスとフリーのみで、本作のレコーディング時には創設メンバーのヒレル・スロヴァクやジャック・アイアンズも不在だった。

ファンクを主体としたサウンドとラップ・スタイルの共存が特徴的だが、プロデューサーを務めたギャング・オブ・フォーのアンディ・ギルによる”80年代的”アレンジにメンバー自身が納得できず、彼らのエッジの鋭さや痛快な攻撃性も鈍くぼやけた印象(あるいは音質のせいかもしれないが)。

とはいえ、アルバムのリリース時期でいうとビースティ・ボーイズに先んじてラップを駆使したヴォーカルを披露しているアンソニーのスタイルは革新的だし、フリーを核としたファンキーな悪ノリというRHCPらしさも感じられる。

時は80年代中盤。ここから彼らは”最初の黄金期”に向けて徐々に成長路線を描いていくことになる。





先日のパリ・オリンピック閉会式におけるロサンゼルスでのパフォーマンスも話題になったRHCP。もはやカリフォルニアのNo. 1バンドということなのだろう(それとドレー&スヌープも風格漂いまくりでカッコよかった)。

本作は、彼らが大ブレイクした後に後追いで聴いた人がほとんどだろう。当然僕もそう。
アルバムとしてはサウンド・アレンジの影響か、牙が抜かれたような印象で、ヒップホップというにはのんびりしすぎだし、ファンクというには硬すぎる、そんな感じ。でも7曲目あたりはクールかも。

ともあれ、この頃からアンソニー&フリーというロック史屈指の愛すべき悪童コンビがアホみたいに楽しんでラップをかまし、ベースをぶりぶり言わせているのだから、それだけでいいのだろう。

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