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St. Vincent / Actor (2009)

アメリカが誇る気鋭のシンガー・ソングライター/ギタリストであるセイント・ヴィンセント(ことアニー・クラーク)による、ディズニーやウディ・アレン作品の音楽にインスパイアされたというセカンド・アルバムは、名門4ADへの移籍後の第1作。

本作からプロデューサーのジョン・コングルトンとのタッグが始まり、彼女の鋭い知性とエキセントリックで刺激的なサウンドにさらに磨きがかかっていく。

前作よりも素顔に近い自らのポートレートと”役者”のタイトルを持つ本作は、彼女の素性と趣向、アーティストとしてのシアトリカルな表現力で、的確に配置・構築されたサウンドと差し込まれるアニー印のフリーキーなギターにより、虚実交えるように綴られている。

特有の風変わりで尖ったアート・センスと時折見せる開けたポップ・センスの妙が冴え渡る、映画音楽的ロマンティシズムとロック的ダイナミズムと挑戦心が共存した傑作。




最初こそ、特有のエキセントリックさが聴きにくくてあまりハマらなかったセイント・ヴィンセントだけど、2010年代の諸作でのアートとポップの融合が耳を引き、今ではとても好きなアーティストの一人。
ファースト・アルバムからすでにその独自のスタイルを編み出しているけど、このセカンドはディスコグラフィの中ではやや異例な作風ではあるが、自分のタイムリーな趣味性を重視した内容となっており、彼女流のシネマティック・ポップを見事に完成させている。
舞台女優っぽい雰囲気のジャケットと裏ジャケもまた良い。




あっという間にGWの4連休が終わり、気づけば日常に逆戻り。
でも大丈夫。次の楽しみをいくつか用意しているから。
人との会話ができているってのもかなりデカいなと。ありがたいですねぇ。

激動の4月を抜け、不思議と落ち着いた気分で過ごす初夏(とはいえ今日はやたら寒かったけど)。

30代半ばにして、新しい体験を求めているような気がする。
これは良い兆候か、あるいはこの後がくっと落ち込む前兆か。
いずれにしても、体験するに越したことはない。

めちゃくちゃ眠いので今日は寝る。(知らんがな)

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