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NFT投資はガチで辞めた方がいい理由

はじめに

こんにちは こうへいと申します

「NFT投資は儲かるといわれて始めたけどなかなか儲からない」

「NFT投資って儲かるの?」

こんなことを考えている人はいませんでしょうか

結論から言いますと、残念ながらNFT投資は儲かりません

辞めた方がいいです

今回は”元”NFT投資家の僕がNFT投資はガチで辞めた方がいいと思う理由について考察していきたいと思います

また今回の話は色々と誤解を招く可能性があるため前提条件を書いておきます

【前提】NFT投資とは何のことか

僕の言っているNFT投資とは
【値上がり目的でNFTを購入すること】になります

これを投資ではなく投機と呼んでいただいても構いませんが、本記事の中ではNFT投資のことを上記の意味として書いていきます

また本記事は日本の主にETHチェーンのNFTプロジェクトに関する記事となっておりますので、海外やETHチェーン以外のNFTプロジェクトに関しては当てはまらない部分があります。あらかじめご了承ください

筆者紹介

お前だれだよ? というツッコミをされている方のために簡単に僕の今までの経歴をお伝えいたします
どうでもいいという方は飛ばしてください

・2022年5月  NFT投資参入 
・2022年10月 NFT投資で多額の利益を挙げる
・2022年12月  NFT投資が上手くいったことをきっかけに、NICというオンラインサロンを立ち上げ、サロンに参加するためのNFTを販売
・2023年4-5月 NFT投資が厳しい事を悟り、保有NFTを売却
・2023年6月 上記オンラインサロンNICの運営をわふくラブのSOLO氏へと譲り完全引退

上記経歴を見ていただくとわかるかと思いますが
僕はNFTを購入する側としても販売する側としてもNFT界隈に対してどっぷりと関わっていましたので、ある程度の実績・信頼性を感じていただければと思います

第一章:NFT投資はガチで辞めた方がいい10の理由

では、本題のNFT投資はガチで辞めた方がいい理由について解説していきます

こちらで解説することは、株式投資などの主要な投資ではあり得ないことですし、こういった情報はあまり一般的に知られていない&解説されていないことですので、知らずにNFT投資に関わることはとても危険です

NFT投資をこれからやってみようと思っている方、すでにやっている方はまずこのことについて知っておきましょう

理由1:高すぎる手数料

いきなりですが問題です

Q:100万円で買ったNFTを、そのままの値段100万円で売りました。
  手数料を差し引いていくら戻ってくるでしょうか?

Ǎ:87.5万円(12.5%)

なんと12.5万円も手数料として取られてしまうんです!

知らない方は手数料の多さに驚いたかもしれません

ここでNFTの販売時にかかる二つの手数料について解説します

① プロジェクト側に支払う手数料:0-10%(注:1,2) 
② 販売するサイトに支払う手数料:2.5% (OpenSeaの場合)

注1:①の手数料はロイヤリティ(クリエイターフィーとも呼ばれるが、本記事ではロイヤリティに統一)と呼ばれ、0-10%でプロジェクト側が設定出来ますが、日本の場合多くの主要プロジェクトが10%に設定しているのが現状です

注2:ロイヤリティが最大10%というのは現在の日本NFTプロジェクトの主戦場であるETHチェーンでのことになります。他のチェーンのNFTプロジェクトに関してはここに当てはまりません

つまり他の投資と比べて、手数料が(最大)12.5%と非常に高いのです
手数料をなるべく抑えることが投資の鉄則ですが、NFT投資においては非常に高い手数料を払わざるを得ないという状況になっております。

各プロジェクトによってロイヤリティは異なりますので、もし投資を行う際にはロイヤリティをしっかり確認してからにしましょう

ロイヤリティは下記画像赤字枠のようにコレクションページのCreator earning という項目で表記されています

例:CNPのロイヤリティ(23年8月現在)

なお、ロイヤリティが0%であればNFTは投資対象として優れているのかという議論に関しては第二章の中で詳しく解説します

理由2:低すぎる流動性

2つ目の理由は低すぎる流動性にあります

流動性が低いとは要するに
自分が売りたいときに買ってくれる人が少ない という意味です

これは株式投資やFXなど主要な投資ではありえないことです

他の主要な投資ではいくらでも売りたいときに売れます(個人投資家レベルの話)

しかしNFT投資ではNFTの買い手が余りにも少ないため自分が売ろうと思ったときに買ってくれる人がいない場合があります

国内屈指の人気と流動性を誇る、CNP (CryptoNinja Partners) でさえ
直近の取引量は日本円に直すと1日平均で100万円ほどとなっております(2023年8月現在)

つまりNFTを数千万円持っていた場合、売り切るのに何日もかけなくてはならないということになります

価格が上がっているから今すぐ全部売りたい

こういうことはNFT投資では出来ないと考えておいた方がいいでしょう

なおCNPの直近のデータは以下のリンクからご確認いただけます

(CNPの売買量確認⇩)
https://opensea.io/collection/cryptoninjapartners-v2/analytics

CNPはかなり力を持っているプロジェクトですので、国内NFTプロジェクトの中ではかなり買い手がいる方ですが、一番恐ろしいのは本当に誰も買い手がいなくなってしまったプロジェクトです

いくら安くしてもだれも買ってくれない
そもそも誰も値段を見てすらいない

そんなNFTがこの世界にはごまんと存在します

そうなるともはや損切りすら出来ないという状況になってしまいます
こうなると税金的にも痛いですね(損失計上出来ないため)

この、低すぎる流動性というのが2つ目の理由となります

理由3:ガス代も地味に痛い

NFTを買ったり売ったり、移動させたりする際にガス代と呼ばれる手数料がかかります
ガス代は1回あたり数ドル程度かかり、その時によって価格も変わります
NFTを大量に買ったり、売ったりしていると、ガス代も大量にかかってきてしまい年間で数十万円かかることもあります(筆者体験談)

理由4:新規コレクションが発売され既存コレクションがオワコンに!

NFTの価格上昇を目的として保有している場合、同じ運営によるNFTの新規コレクション発売ほどホルダーにとって嫌なものはありません

株式の場合でも新規発行は非常に嫌がられますが、NFTの場合は全く違うコレクションを発売されてしまうためそれ以上のマイナスの影響があります

例えばあなたがあるNFT運営が出しているAというコレクションを購入したとします
しかし数か月後に、今度は同じ運営からBというコレクションが発売されました

Bコレクションが発売されると、今まで活発だったAコレクションの売買量が、Bコレクションに移行してしまいます

そして最初に購入したAコレクションの価値や流動性はどんどん低下し、いつのまにか売ることすらできなくなってしまうということがありえます

どうしてこのようなことが起こってしまうのかは、NFT運営の構造にあります

価格が高く、流動性のあるコレクションであればロイヤリティで稼いだり、その知名度を生かして他の事業で稼いだりすることが可能です

しかしほとんどのNFT運営はNFTを販売することがメインの収益になっています

運営していくためには収益が必要
でも得られるロイヤリティは雀の涙ほど
そして他の事業収益もほとんど無い

こういった状況になった際、どうにか続けて運営していくためには新しいコレクションを出すのが一番手っ取り早いのです

実際、既存コレクションのファンであれば新規コレクションを出してもある程度買ってくれますし、新規コレクション発売に対する批判もほとんどありません

これはNFTを買っている人が値上がり目的で買っている人だけではなく、純粋にその運営のファンである人が多い事や、新規コレクション発売が既存コレクションの価格に悪影響を与えることをわかっていない人が多いことが原因であると想像されます

NFTを売ることがNFTプロジェクトのメインの収益になっている以上、こうしたリスクは確実に存在します

このように長くNFTを持っているといつのまにかそのNFTがオワコンになっていたということがあり得ます

では新規コレクションを出さないと言っている運営のコレクションを買えばいいかというとこれも微妙です

実際過去にこれ以上の新規コレクションは出さないと言っていた人が、数か月後にシレっと新規コレクションを出していたこともありました(誰とは言いませんが有名な方です

NFT業界は非常に流れが速いので、数か月経てば全く状況が変わってきます
ですのでその状況変化のために運営の考えが変わってくることは容易に想像できます

運営がさらっと言った口約束を信じて投資をすることは非常にリスクが高いのでお勧めはできません

理由5:運営が辞めたら終わり

理由4でお伝えしたものよりさらに恐ろしいのが運営が辞めてしまうことです
NFTの運営は多くが法人会社のようなしっかりした団体ではありません
それゆえに数年どころか数か月先でも同じように運営しているかどうかがわかりません

運営が辞めてしまえばそれ以上そのNFTを買う人はなかなか出てきませんので、文字通りそのNFTは電子ごみになってしまいます

当然損切することすら出来ないというわけですね

理由6:死ぬほど恐ろしいハッキングリスク

NFT投資で最も恐ろしいのはハッキングリスクです

例えば株式であれば証券会社が厳重に管理してくれ、価格が下がることはあっても、盗まれるということはありえないですし、証券会社がつぶれたとしてもその資産は保護されるのですが
NFTの場合はハッキングを受けたウォレット内のNFTや仮想通貨を全て取られてしまうということがありえます

これはNFTに関わる情報収集をやっていると日常茶飯事で、多いときは毎日のようにウォレットハッキングの被害報告がありました

僕の知り合いでも何人もハッキング被害にあっていて数百万円分のNFTを失ってしまったという人も存在します

もちろんハッキングされにくくするように対策することは可能ですが、ハッキング手法も多岐に渡っており、100%の確率で防ぐことは難しいというのが現状です

また、ハッキングされてNFTや仮想通貨を盗まれてしまった場合でも返金されることは基本的に期待できませんし、盗まれてしまったということを公的に証明することも非常に難しいというのが現状です

そのため確定申告の際に盗まれた分を損失として計上しようとしても出来ず、NFTは盗まれてしまったにも関わらず税金を払わなければならないという状況になる可能性もありえます

クリプト(NFTや仮想通貨)の世界では完全に自己責任です
詐欺師が常に隣にいる世界だと考えてください

盗まれてしまったとしても本当に誰もあなたを助けられません
助けてくれる人がいないのではなく、構造的に助けられないのです

NFT及び、暗号資産に触る場合、そういった恐ろしい世界であるということは認識しておく必要があります

理由7:NFTを無くしちゃう!? GOXリスクもめちゃ怖い

NFTというか、仮想通貨も含めたクリプト全般に言えることですが、GOXしてしまうというリスクもあります

GOXとは平たく言うと送金ミスや管理のミスによって自分の一部、あるいは全てのNFTや暗号資産を引き出せなくなってしまうことです

例えば、NFTを他のウォレットに送る際に、ウォレットアドレスを間違えてしまうとそれで終了です

もうそのNFTは誰にも動かせなくなってしまいます

また、ウォレットの秘密鍵やシードフレーズを無くしてしまった場合、そのウォレットは復活させられなくなってしまいます

その状態でウォレットを操作していたPCやスマホが壊したり無くしたりしてしまった場合、二度とそのウォレットに触れなくなってしまいます

WEB3は中央に管理者がいないことが大きな特徴ですが、管理者がいないがゆえにWEB2時代は当たり前に出来ていたパスワードの再発行のようなことはWEB3では出来ません

こうしたリスクに関してもNFT投資をする人はしっかりと認識しておく必要があります

理由8:ガチホするのも楽じゃない NFTの管理には金も手間もかかる

理由6・7で書いたように、NFTはただ持っているだけでも取られてしまうリスクが存在します

ウォレットハッキングの危険性を下げるためには、ウォレットを分ける・ウォレットをつないだらリボークをするなど様々な対策が必要になります
この時、時間的な手間もそうですが、NFTを別ウォレットに移すためにガス代もかなりかかります

対策を強化するために、ハードウェアウォレット(ハッキングリスクの低いウォレット)を買うとそこにもまたお金がかかります(1個1万円くらい)

また、GOXのリスクを下げるためにはシードフレーズの管理を徹底する必要があります
調べていただけると理由がわかると思いますが、シードフレーズはスクショやエクセルなどの電子データで保管しておけない上に、紙媒体などに書き写す際には書き間違えたり、紙を無くしたり、盗まれたりするとアウトです

このようにNFTの管理にはお金も手間も非常に多くかかります

NFTの金額が無くしてしまってもいいくらい小さい場合はこうしたコストも小さいですが、そのNFTの金額が大きければ大きいほど管理の手間もコストも上がっていきます

NFTに関わる人の多くは簡単に「ガチホ」という言葉を使いますが
ガチホするのは楽でもタダでもないということですね

理由9:様々な規制のリスクもある

NFTはまだまだ新しいものですので、法律がまったく追い付いていません
あまり考えたくはありませんが、将来NFTの販売や発行を法律で規制される可能性も無いとは言い切れません

実際、仮想通貨(暗号資産)には、個人が自由に作って販売することを規制する法律があります

また日本の法律だけでなくコレクションを販売しているマーケットプレイス(NFTにおけるメルカリのようなサイト)から規制を受けて特定のコレクション販売できなくなることもあります

実際、上記のように有名なNFTコレクションがOpenSeaから規制を受けてコレクションがそのマーケットプレイスで売買することが出来なくなってしまいました

上の例ではその後売買可能になったようですが、そのまま売買出来なくなってしまうコレクションも存在しますので注意が必要です

こうした様々な規制リスクに関してもしっかり考えておく必要があります

理由10:儲かったとしても税金クソ高い

最後の理由は仮に儲かったとしても税金がめちゃくちゃ高いということです

NFTでの利益は仮想通貨の税金と同じで雑所得に分類され最大で利益の半分くらい持っていかれます

将来的には税制が緩和され、株式と同様に分離課税で20%になる可能性もありますが、これだけ様々なものが増税されている日本という国で、減税されることを期待して投資するのはあまり賢明ではないと思います

また利益の計算も本当にめんどくさいです
NFT売買のたびに損益が発生するので、あまりに件数が多く手作業では不可能であれば損益計算サイトのようなところに登録しなければなりません
もちろんそのほとんどは有料です

このように儲かったとしても税金も高いですし、それを計算するためには手間もお金もかかりますのでNFT投資をする際はこうした点をしっかり認識しておかねばなりません


ここまでお読みいただいてありがとうございます

これ以降は有料となります
第二章以降の内容は下記のようになっており第一章と同じく、多くの人が言いたくても言えない内容をぶっちゃけて語っておりますので気になる方はぜひご購入してみてください

第二章:NFT投資に関する様々な疑問
 疑問1:NFT投資が長期投資に適しているか
 疑問2:ロイヤリティが無ければNFTは投資として優れているのか
 疑問3:1点物NFTは投資としてどうか

第三章:なぜ誰も「NFT投資は辞めた方がいい」と言わないのか
 ①:販売者(運営側)が言わない理由
 ②:購入者が言わない理由
 ③:購入者予備軍が言わない理由
 ④:NFTから離れた人が言わない理由
 まとめ 誰もネガティブな発信をしないという現状

第四章:なぜ僕はNFT投資で儲けられたのか
 僕がNFT投資で儲けられた理由
 再現性はあるのか

第五章:NFTを購入することのメリット
 普段出会えない人とも出会えること
 新しい技術が開発されていく現場を見れる

第六章:まとめ NFTとの付き合い方 
 

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