紀尾井清堂 

紀尾井清堂を見学。
図面が展示してあったので、それと見比べながら見学できたのが、勉強になる。そういう施設ってない。
図面って出したがらない。

図面

外構
道路に面する樹木は高さ2.5m程度。
目隠しの役割か。時間がたって成長していくとまた景観がかわる。
交差点に面した位置に樹木を配置。柔らかい印象になる。

周囲の道路からは一段下がっているため、入口はグレーチングで雨水の処理している。図面が展示してあり、それを見ると地下ピットがあった。そのピットに雨水がたまる計画か。

断面図



1階
床は模様の違う特殊タイル。ランダムな形、所々に四角をタイルが張っており、細かい指示があったのか。一ではないタイル?レンガをならぜてある。
こちらの特殊タイルは、石州瓦を

焼く時の焼成窯で棚板として使われている素材で、通常は一定期間使用したら廃棄するものだそうです。廃棄するものを使うことで、新たな需要が生まれる。普通のタイル貼り職人さんでではなく、より技術の高い石を扱う職人さんに施工をしてもらったそうです。


柱は足元が四角形だが、上部は六角形になっている。
木目調の型枠の表情。型枠の目地からコンクリートが出ている。目地から出ることで、荒々しい表情をしており、床下からのライトアップで、更に陰影をつけている。個人的には好。

柱回り図面

天井高さは3.2m程度。照明はなく、床からの照明のみ。
展示を囲む柵がシンプルでいい。鉄筋を折り曲げて高さ600程度の柵。鉄筋と鉄筋は結束線で縛ってある。

展示物と柵


敷地は北側が高くなっているため、天井から800まではめ殺し窓を設え、外部の人の気配が分かる。床と壁は同一素材で仕上げている。壁と床の取り合い。L型アングル壁を支持、60浮かせて縁を切っている。ディテールは図面。

壁回りディテール

1階は素材の表情はそのまま表れていて、荒々しいイメージ。


2階は木を張った温かみのある空間。
窓にはすべて遮光建具が設置してある。結構重たかった。
取手は木が切りかかれており、金具を使わないシンプルな仕上り。

遮光建具 ディテール

2階と3階を緩やかに繋ぐ階段。無駄な装飾はない。軽やか。掛ける位置相当検討したんだろうな。


持ち出しの床の梁は補強リブPL-12@450特殊塗装先端にかけてテイパードがかかっており薄く仕上げている。
設備は天カセ。
消火器の隠し方工夫したかった。東京の消防は厳しいのか。
トップライトは下が四角で上部は円形に形がかわっていく。型枠の杉板の表情があわられている。













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