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SoD, 第10章、ヘルヴダーと主人公の会話、縁起かつぎのドワーフにブーツを

<合同キャンプにて。キャンプの入口付近に立っているドワーフの守衛に話しかけると、彼は何だか打ち沈んでる様子>

ヘルヴダー
「止まれ!ここを通るのは誰だ?」
主人公
「私です、<主人公>です」
ヘルヴダー
「ああ、失礼した、ハッハッ!ゆうべほんの一杯のつもりが、今朝まで延々と飲んじまったんでな。わしは、その…いま、絶好調とは言えんのだ」
主人公
「お見受けしたところ、モヤモヤしてるものが二日酔い以外にもあるようですが。何かあったんですか?」
ヘルヴダー
「まあな。だが、わしの嘆きであんたの時間をムダにはしたくない。あんたが重要人物なのはわかっとるから」
主人公
「聞かせてみてください。何があったんです?」
ヘルヴダー
「それが―はあ、こりゃ思い出すのも…ああ、何てこった。わしの幸運のお守りなんでさ、マダム。ミスラル・ホール*から持ってきた小石。わしはそいつを、ここに進軍の途中でどっかに失くしちまった」
「そいつが失くなったとわかってからというもの、わしは恐ろしい不運続きで。カードには負ける、ヒゲの上にエールをジョッキ一杯こぼしちまう。次はいくさで死んじまうかもな、このぶんでいくと」
主人公
「そこまではないでしょう。戦いでものをいうのは技倆で、運勢じゃありませんよ」
ヘルヴダー
「とは言っても…待てよ。まだ悪いことがあったんだった。わしのブーツの片っぽに穴が空いちまったんだ!」
「わしはマーサモア・ドゥイン*の信者だが、彼のシンボルはメイスを立て掛けたブーツだったな。もしや、新しい素敵なブーツが手に入ったら、わしの運勢も立ち直るかもしれんぞ!」
主人公
「少々コジツケの気がするけど、それでいってみましょうか」
ヘルヴダー
「保証するとも、間違いなしだ!上等の皮さえ手に入れば、あの物資係のベレガームがわしのために仕立ててくれるだろう。わしを救ってもらえるかね?」
「デッドマンズ・パスのあたりで熊が目撃されとるようだが、わしは持ち場を離れることができん。熊の皮をベレガームの所まで持っていって、わしに新しいブーツを都合してくれ!」
主人公
「それであなたの気が安らぐのなら、ブーツを手に入れて来ましょう」
ヘルヴダー
「あんたは仕事をたくさん抱えた重要人物だとはわかっとるが、もしこいつを何とかしてくれるなら、あんたには永遠の友情を誓う友だちがひとりできるぞ!」


*ミスラル・ホール(ミスリル・ホールとも)は北方の大山脈のふもとにある最も名高いドワーフ族の要塞にしてミスリル採掘場にして一大地下都市。『ダークエルフ物語』に登場する舞台のひとつ。
*マーサモアは冒険を求めて故郷を離れて放浪するドワーフたちの守り神。


***ちょっとネタばれ***


*熊はデッドマンズ・パスのマップ北にいるが、近くに強敵がいるので注意!皮を合同キャンプに持ち帰ってベレガームに頼むとブーツに仕立ててくれる(一日かかる)。これをヘルヴダーに渡すと「これを履いてりゃ見張りの仕事も楽しくなるってもんだ!」と大喜びしてくれ、ポーションをいくつかお礼にくれます。

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