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SoD, 第10章、ジュランとダイナヘールと主人公の対話1、ペアがラシェメンを出た理由

<アンダーグラウンド・リヴァー、地表、洞窟入口にて。主人公はラシェメン出身のウィッチのジュランに頼まれ、同じラシェメン出身のミンスク&ダイナヘールのペアを連れてきて引き合わせる。双方ともに大喜びするが、会話のうちに、このジュランがブッ飛んだ性格の持主であり、とんでもないことを計画していることが明らかに…>

ジュラン
「あなたにはとっても見覚えがある。月の下でお会いしたことがあったかしら?」
主人公
「誰か別の人とお間違えじゃないかと思うけど」
ジュラン
「そうよね、もちろん。決まってるわ」
ダイナヘール
「ご紹介は済んでた?私はダイナヘール、ラシェメンのウィッチラランよ。こちらは私の護衛のミンスク、アイスドラゴン・バーサーカー・ロッジ*の」
ミンスク
「ブーと俺はあんたにお会いできてとても嬉しい!ブー、”はじめまして”って言いな。”ブー、はじめまして!”お前、そう言ったのか。こいつはほんとにおどけたハムスターだよ」
ジュラン
「ケッサク、ケッサク!カン頼りに来てほんと正解だったわ。リガーは狂気の沙汰だって言ってたけど、特に、あたしらがあそこの断崖をヨジ降りて、それからそこの別の断崖から飛び降りた時は。でも、あたしはそれが正しい方角だってちゃあんとわかってたの」
ダイナヘール
「ここにゆっくりしてお話したいわ、我が姉妹。ミンスク以外同じ国のかたと話をするのは本当に久しぶりですもの」
ジュラン
「あたしもそうしたいわ、まったく!つまらない人と喋るのはウサギと喋るみたいだって時々思わない?”もうレタスの話はいい加減にしてよ!”みたいな。でも、リガーとあたしは十字軍についてく準備をしないといけないの。長いことお喋りはしてられないかも」
主人公
「あなたはケイラー・アージェントに従ってるの?」
ジュラン
「正確にはそうじゃない。そうなるかもってこと。まだ話の上だけでのことなの。向こうがこちらに何を提供してくるかを検証中」
ダイナヘール
「十字軍が何を提供するかですって?シャイニング・レディが提供するのは狂気と妄想だけよ!どうして彼女の挙に参加しようなどと?」
ジュラン
「じゃ、始まりはどんなだったか説明するわね。あたしたちは偉大なるアラウンドーの予言にあるバールの子を探すためにラシェメンを旅立ったの*。あたしたちはこの近辺で神的な力を持つ存在のウワサを聞きつけて、それで調べてるうちにここに着いたの」
「この、バールの子だと思ってたのは実はただの変わり者の野良魔法使い*だってわかったんだけど(次の記事に続く)」


*ラシェメンにあるバーサーカー組織の名前。
*これはダイナヘール&ミンスクがラシェメンを発ったのと同じ理由。
*hedge mage 、師匠についたり学校に行ったりして魔法を学んだ正式なメイジではなく、自己流や聞きかじりで魔法を使ってるメイジのことらしい。

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