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コーストウェイ・クロッシングが破壊されたことで、ワインディング河を渡る唯一の安全な行路はボアレスキール橋―あなたの父神バールが狂神シリックに殺された場所―のみとなった。その橋のある地へ向かう一歩ごとに、あなたの不安は濃くなりまさっていった。

不安なのはあなただけではなかった。フレイミング・フィストも前途に待つものを恐れていた。もしケイラーがボアレスキール橋をも破壊していたら、この遠征軍はドラゴンスピア城で十字軍を食い止める戦いには間に合うまい。バルダーズ・ゲート及びその同盟軍は打ち負かされ、全滅してしまうだろう。

この恐れはあなたの戦友たちの胸を締め付けるとともに、彼らの足を速めもした。ボアレスキール橋から一日に満たぬ行程の地点で行軍の停止命令が出された時、不安げな囁きはぴたりと止んだ。フレイミング・フィストがキャンプを設営し十字軍との会戦に備える一方で、あなたは次に取る行動について考えていた。


*橋のたもとの像は、それぞれ右がバール、左がシリック。

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