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SoD, 第12章、スリックスと主人公の対話1、賭けとなぞなぞ

<アヴェルヌス、塔への橋の上にて。スリックスに手を出さず、彼の召喚した悪魔たちを撃退した場合。スリックスは主人公の強さに感嘆し、取り引きを持ちかける>

スリックス
「貴様は強いな、<主人公>。冒涜のスリックスは感じ入った」
「スリックスの御主人は、アージェント以外の者はしばらく入れるなと彼に命じた。スリックスは彼の御主人の命令に背きたくない。ただし…」
「もしスリックスが、彼の御主人が御主人でいるのもそう長くはないだろうと信ずるなら―もし彼が、お前なら彼の御主人を倒すだろうと信ずるなら―それなら、スリックスはお前を通らせてやってもよい。御主人はクレンシニボン*との一件以来、やたらと怒りっぽくなった。スリックスはもう疲れてしまった」
主人公
「もしスリックスが、ほんっとに彼の御主人を倒してほしいと思ってるのなら、スリックスはただ脇に引っ込んでるだけじゃなく、もっと何かしてやってもいいんじゃないの」
スリックス
「お前は地獄の第一層にして最凶の場にいるのだぞ、ちっぽけな者よ。ここで代償の要らぬものは何ひとつない。だが、お前は賭けに興味があるかもしれんな?」
「スリックスは、玄武岩の塔*に乗り入るのに役立つかもしれぬ3つの品を持っている。この剣は、耳を裂くいかなる悲鳴よりも鋭い。この兜は、母親が産まれた子を抱くよりも優しく頭を包む」
「この杖は節くれだってぶざまだが―無能どころではない。しかし、もしお前が賭けに勝てば、これであれ他のどれかひとつであれ、お前のものになる」
主人公
「私が賭けに勝てば、あなたの品がひとつもらえる、と。それで、負けた時は?」
スリックス
「スリックスはお前のお友だちをひとり、いただく」
主人公
「悪魔のゲームに友達を賭けろっていうの?とんでもない。賭けには乗る、でも友達ではなく、私の魂を賭けることにするわ*」
スリックス
「お前自身の魂を賭けるとな?ああ、スリックスは気に入ったぞ!それでいいとも―彼のコレクションにお前は花を添えるだろう。では、謎々を出すぞ」
「この謎々がお前には気に入るはずだ、バールの子よ。スリックスの謎々は、他ならぬお前のためにのみ、こしらえたものだから*」
「では、これは何のことか言ってみよ」


*クレンシニボンは別名クリスタル・シャードともいう凄まじいパワーを秘めた、飽くなき力への渇望を抱いている知性を持ったアーティファクト。バルダーズゲート1、2と同じ系列のゲーム Icewind Dale アイスウィンド・デイルに登場する。このゲームの大筋は、対デーモン戦争(D&Dではデーモンとデヴィルは不倶戴天の敵同士)に目がくらみ過ぎ?たのを危惧した他のデヴィル幹部に地上に追放された大悪魔ベルヒフェットが、偶然このクレンシニボンを手に入れ、この力を借りて敵のデーモンを倒すとともに、地獄からデヴィルの軍勢を呼んで地上をも征服してやろうと計画したのを、とある冒険者(プレイヤー)のPTが…みたいなものらしい。ちなみにゲーム中の時代的には100年ほど前のこと。
*スリックスが入口を守っているすぐ後ろの塔のこと。最上階にベルヒフェットが鎮座まします。
*こう答えておくと、次章でチョッピリ役に立つかもしれません。
*このセリフ自身が、謎々の大きなヒント。

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