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SoD, 第10章、コーウィンと主人公の対話、子を見る親の目、経験者は語る

<ドラゴンスピア城外郭にて。敵の傭兵に捕えられそうになっていたワガママ令嬢スキーを救い出して合同キャンプに帰らせた後、コーウィン隊長が感心したように主人公に話しかける>

コーウィン
「うまくおさめたわね、<主人公>。もっとあの子にきつく当たるだろうって心配してたけど」
主人公
「そうしたかったんだけど。ほんと、そうしたかったんだけど。でも、誰かがあの子を守ってやらなきゃいけないわけだし」
コーウィン
「女の子には自分自身で学ばなきゃいけないこともある。自分が取った行動の結果に直面させたら、スキーも学習したかもしれない―でも、死ぬことにもなったかもしれない」
主人公
「何だか自分の経験から言ってるみたいじゃないの」
コーウィン
「フフ。私の父は私に思い切りドン底を見させたわ。その時は私、腹が立ったけど。二度と父を許さないって思ったけど。でもその後、それが―私自身に壁に頭をぶつけさせて―失意に苦しむのに任せておくのが、父にとってどんなに辛かったかがわかったの。その経験が、私を私という人間にしてくれたのよ」
主人公
「シルヴァーシールド大公はスキーに同じような機会を与えてやるのには気乗りしないでしょうね。それでも彼女には彼女自身の道を見つけてほしいものだわ。何にしろ、我々の任務を続けるとしましょうか」
コーウィン
「そうね。行きましょう」


*プロフィールによると、コーウィンは若かりし頃にはけっこうなヤンチャ娘で、フレイミング・フィストに逮捕されて投獄されたこともある。しかし投獄中に今までの自分を見つめ直し、一からやり直すべきだと判断し、それから刻苦精励してフィストの隊長にまで昇格したというから大したもの。なお、コーウィンの父もフィスト隊員だったというから、コーウィンが当時父を恨んだというのは自分が捕まった時何も手を打ってくれなかったことに対するものかな。

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