見出し画像

SoD, 第9章、ダイナヘールとグリントの会話、汝とあんた

<フォレスト・オブ・ウィルムス、北の洞窟3Fにて。ダイナヘールは”ウィッチララン”なる魔女軍団に属するメイジで、youの代わりに古語のtheeを使うなど喋り方が独特。グリントはお喋りで剽軽なノーム族>

グリント
「あなたは変わった話し方をするねえ。話し方というか、使う言葉。僕の又従兄弟の孫*なら”おケツ語*”でやらかすところ。あいつよりいいや」
ダイナヘール
「あなた(thou)*の言ってることがわからない」
グリント
「ほら、それだよ、まさにそれ。thee(汝に)、thou(汝は)、thine(汝のもの)。そっちのほうがわかりやすい、yous(あんたに)、またyous(あんたは)、それからyours(あんたのもの)よりもね」
ダイナヘール
「呪文によって力を発揮したいなら、舌がよく回るよう心掛けておくのが賢いウィッチというものよ」
グリント
「なる、なる、なる、じゃ素早く間違いなく文句を唱えられるよう、心してそうしてるんだね。でしょ、あなたの言ってることは、汝(thou)のおっしゃることは?」
ダイナヘール
「その通りかもしれない。でも私が固い言い方が好きなだけかもしれない。誰にわかって?」
グリント
「どっちにしたところで、僕には教えてくれない、そうでしょ?おお、汝(thee)が大好きだよ…」


*グリントはノーム族、ノーム族は家族やたくさんいる親戚との結びつきが強く、また大事にするから、こんな遠い縁戚とも付き合いがあるわけ。
*よくわからんが、たぶん単語の後半だけちょっと変えて正しい文法の語より単純に、わかりやすくした俗語かな。yousは目的格youの俗語で、またyou isの短縮形にも当ててるんだろう(yousはyouの複数型にも俗語ではなる。ふつうyouとだけでは単数と複数の区別はない。だからyou is, yous areとわけるとわかりやすい、かも…)
*ダイナヘールはYou areの代わりに古語的表現でThou artと言っている。意味は同じ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?