【習作】無題の脱走

俺は埃と鼠の糞にまみれながら、通気ダクトの中を這い進んでいた。
「殺せーっ!」BLAM!BLAM!「右から来るぞ!」BRATATATA!下方から怒号と銃声が絶え間なく響いてくる。騒動に乗じて独房から脱け出したところまではよかったが、この状況、いつ流れ弾で死ぬか分かったものではない。

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