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【NJRPG-2ND/プレイエイド】理想のアジトの作り方(追加ルール)

この記事は「ニンジャスレイヤーTRPG2版」のルールセットに対応した、アジトの拡張に関するファインメイド・ルールセットを収録するものです。

これらは厳密なゲームバランスを考慮して調整されてはおらず、幾つかのアイデアをデータの体裁に整えてみた程度の内容に留まっているため、実際にはプレイグループの参加者とよく相談してから運用するようにしてください。

なお収録されたデータやオブジェクトのアイデアには、以下の公式プラグインを参考に調整を加えたものが含まれています。


アジト模様替えのルール

このルールセットを導入することで、各プレイヤーキャラクターは余暇処理のタイミングで、自身が住居としているアジトの模様替えやリフォームを行うことができるようになる。

アジトの各オブジェクトは1マス単位で【万札】コストが定められており、新しく設置するたびに【万札】を支払う必要がある。一方で、オブジェクトの撤去や移動には特にコストは要求されない。この模様替え/リフォーム作業に余暇日数は消費しない。

アジトの拡張:アジトのサイズそのものを拡張したい場合、そのアジトに住んでいるPC全員が同じタイミングで余暇を1日費やす必要がある。こうして初めて、プレイヤーは外周部を撤去/増築してアジトのサイズを広げることが可能となる。

このサイズ拡張には、単純に1軒屋を増築するものから、アパートの壁を破壊して2部屋を繋げるような違法拡張も含まれる。当然ながら、これらはいつか限界が来るため、マスターは各アジトにサイズの上限を設けても良い。

上限に達したアジトをそれ以上広くしたい場合は、別の場所へと引っ越す必要があるのだ。

ゼン・スコア

アジトには『ゼン・スコア』という評価基準が設けられる。これは配置したオブジェクトに応じて増減し、0点を基準にプラス方向に多ければ多いほど「生活感があり暮らしやすいアジト」とみなされ、逆にマイナス方向に少なければ少ないほど「実用的でエマージェントなアジト」とみなされる。

 受けられる恩恵を確認するには、最終的な『ゼン・スコア』の合計値を以下の表に当てはめる。そこに記載されている効果を、アジトに所属するPC全員が個別に受け取ることができる。

※例えばゼン・スコア合計値が10点の場合は、単に『緊急回避ダイス+2』が効果となる。5点時のボーナスを合算して『緊急回避ダイス+3』になるわけではない。

◆ゼン・スコアに応じたボーナス
 個別表記がない場合、スコアがプラスであればアジト外でのシナリオ時のみ、
 マイナスであればアジト内での戦闘時のみ適用されるボーナスとして考える。

±0  効果なし。フラットな状態。
±5  緊急回避ダイス+1
±10  緊急回避ダイス+2
±15 緊急回避ダイス+3
±30 緊急回避ダイス+3、リチャージ・ポイント+1
±45 緊急回避ダイス+3、リチャージ・ポイント+1、精神力+1
±60 緊急回避ダイス+3、リチャージ・ポイント+1、精神力+1、体力+1


細則(接続配置)

本文中で「接続するように」や「接続配置された」という表現が使われることがある。「接続されているか否か」は以下の図に従って判断すると良い。

原則として、同じ種類のマスであれば、途切れないように配置されている1まとまりが「接続されている」と判断される。


オブジェクトの配置について

アジトのリフォームには、Google スプレッドシートで作成された、以下の専用テンプレートを使用することを推奨する。

リンクを開き、画面右上の「ファイル」▶「コピーを作成」と操作し、自身のGoogle ドライブへとコピーしてから編集すること。リンク先のファイルを直接編集することはできない。

このテンプレートにはGAS(Google Action Script)が組み込まれており、シートを編集した際にスクリプトが自動で背景色の調整を行う。そのため、初めて使用する際には「スクリプト実行の承認」が必要になる。

上記の警告が表示されたら、必ず「承認」をおこなうこと。詳細な手順はGoogleで「GAS スクリプト実行 承認」などと検索しよう。


専用テンプレートには、上記のような2種類の枠が用意されている。基本的な考え方として、左側はアジトで戦闘処理をおこなう際に使用するプレイ用マップであり、右側はオブジェクトの配置を指示する設計図/見取り図である。


アジトを作成するには、右側の「見取り図」へ「各種オブジェクトの略称」を上記の例のように記入する。


「略称」は2つのマップの下側にリストが用意されている。原則として、ここから「略称」を選択して「見取り図」へ記入する。


「見取り図」が編集されると、スクリプトが自動的に「アジトマップ」のセル背景を塗り分ける。似たような色が多く判別が難しいが、詳細が記入された「見取り図」と「アジトマップ」を交互に参照することで全容が把握できるという仕組みだ。


情報記入の例。奥の部屋に「蛇」マークのボス。

必要に応じて「アジトマップ」へ、キャラクターの配置などを書き込んでも構わない。セル背景色以外はスクリプトに上書きされることはないので、通常のマップと同様に使用できる。


行や列の挿入・削除は絶対に行わないこと。


壁系オブジェクト

これらのオブジェクトは、アジトそのものの外周枠や、内部の部屋の区切り目を表すために使用される。基本的に通過は不可能だが、一部は破壊してしまうこともできる。

壁【万札:1】

何の変哲もない通常の壁。

設置コスト:万札1
設置後の移動:不可
視線や移動の阻害:視線遮る、通過不可

脆い壁【万札:0】

ショージ戸、あるいは薄く脆い低品質の壁。

設置コスト:万札0
設置後の移動:不可
視線や移動の阻害:視線遮る、通過不可

このオブジェクトはダメージを受けると破壊され、消滅する。
アジトの外周部に使用することはできない。

ガラス窓【万札:1】

ガラス窓やガラス張りの壁などを設置する。屋内に開放感が生まれる一方で、敵の侵入経路・脱出経路ともなり得る。

設置コスト:万札1
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過不可(特殊)
ゼン・スコア:+1

基本的に『ガラス窓』は施錠されているものとみなされ、これを解錠し「通過可能」とするには、隣接した状態で【ワザマエ】判定(難易度HARD)をおこなう(1行動を消費)。

このオブジェクトはダメージを受けると破壊され、消滅する。


扉系オブジェクト

空間同士を接続する開閉可能なオブジェクト。これらには物理的な錠が設けられており、アジトを所有するPCによって施錠の有無を決定できる。
 施錠されている扉を通過したい場合、アジトの所有者はマスに隣接した状態で、「その他の行動」として1行動を消費して解錠する必要がある。敵がこれらを通過したい場合、さらに追加で判定を求められる。

「接続配置」された扉系オブジェクトは、大きな1枚扉か、観音開きの扉のような状態であるとみなされる。伴って「接続配置」された扉系オブジェクトの施錠・解錠状態は常に連動することになる。

4マスの『扉』が接続配置されている場合、どれか1マスに隣接して解錠すると、4マスすべてが同時に解錠されることになる。

扉【万札:2】

部屋と部屋、もしくは屋内と屋外を繋ぐ扉を設置する。2つ以上隣り合った状態で設置した場合、それは大扉やシャッターなどとみなされる。

設置コスト:万札2
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過可(1ターン2マスまで)

「弾き飛ばし」など強制移動系の効果において、これは壁とみなされる。

施錠の有無は所有者が決定できる。施錠済みの扉を無理やりこじ開ける場合は【カラテ】もしくは【ワザマエ】難易度HARDで判定する。攻撃により破壊する場合、【体力】5を持つとみなされる。

セキュリティ扉【万札:5】

この扉は通常より頑丈に作られており、一般的な商業施設やサーバールームなどで用いられるレベルの錠が取り付けられている。

設置コスト:万札5
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過可(1ターン2マスまで)

「弾き飛ばし」など強制移動系の効果において、これは壁とみなされる。

施錠の有無は所有者が決定できる。施錠済みの扉を無理やりこじ開ける場合は【ワザマエ】難易度U-HARDで判定する。攻撃により破壊する場合、【体力】5かつ『●ダメージ軽減1』を持つとみなされる。

強化扉【万札:10】

機密会議室や重役室に用いられるような、極めて強固な扉。

設置コスト:万札10
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過可(1ターン2マスまで)
ゼン・スコア:-1

「弾き飛ばし」など強制移動系の効果において、これは壁とみなされる。

施錠の有無は所有者が決定できる。施錠済みの扉を無理やりこじ開ける場合は【ワザマエ】難易度U-HARD2で判定する。攻撃により破壊する場合、【体力】10かつ『●ダメージ軽減2』を持つとみなされる。

装甲隔壁ドア【万札:15】

ランチャー砲の直撃にも耐えられるような、軍用レベルの強度を持つ扉。

設置コスト:万札15
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過可(1ターン2マスまで)
ゼン・スコア:-2

「弾き飛ばし」など強制移動系の効果において、これは壁とみなされる。

施錠の有無は所有者が決定できる。施錠済みの扉を無理やりこじ開ける場合は【ワザマエ】難易度U-HARD2で判定する。攻撃により破壊する場合、【体力】10かつ『●ダメージ軽減3』を持つとみなされる。


装飾系オブジェクト

植物【万札:2】

ボンサイやバンブーなど、オーガニック/バイオ様々な植物を設置する。

設置コスト:万札2
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可
ゼン・スコア:+2

このマス上に存在するキャラクターに対しては、射撃判定の難易度が+1される。

低い家具【万札:2】

ローテーブルやソファ、ベッドなど、直立しているキャラクターの視線を遮らない程度の高さの家具を設置する。

設置コスト:万札2
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可(移動困難な地形)
ゼン・スコア:+1

高い家具【万札:2】

タンスや巨大マネキネコなど、直立しているキャラクターの視線を遮る程度の高さの家具を設置する。目隠し用のパーテーションなどもここに該当する。

設置コスト:万札2
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過可(特殊)
ゼン・スコア:+1

「連続側転」もしくは「飛行移動」時のみ通過することが可能である。

家電製品【万札:3】

テレビや冷蔵庫、電子レンジなど便利な生活家電を設置する。

設置コスト:万札3
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可(移動困難な地形)
ゼン・スコア:+4

ポスター/掛け軸【万札:2】

壁にお気に入りのアーティストのポスターや掛け軸などを設置する。絵画や小さな芸術作品を飾るためのスペースが壁に設けられていると考えても良い。

設置コスト:万札2
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過不可
ゼン・スコア:+1

これはあらゆる点で通常の「壁」とみなされる。ただし、このオブジェクトは火炎属性ダメージを受けると破壊され、通常の「壁」へと変化する。


警備系オブジェクト

侵入者に備えた監視装置や警備装置などのオブジェクト群。基本的には単体ではあまり役に立たず、複数種類を組み合わせることで本領を発揮する。

監視カメラ【万札:3】

天井に警備用の全方位監視カメラを設置する。

設置コスト:万札3
設置後の移動:
ゼン・スコア:ー1

このオブジェクトを中心とする3x3マスは「監視エリア」となり、範囲内で移動を終了したキャラクターは監視カメラに検出される。ただし、監視カメラはそれ以上何の効果も発揮しない。

監視カメラはハッキングターゲットであり、【体力】2を持つとみなされる。これには射撃かハッキングによってのみ攻撃が可能である。

警報装置【万札:5】

緊急事態を知らせ、警備設備をアクティブ化する警報装置を設置する。

設置コスト:万札5
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過不可
ゼン・スコア:ー2

これはあらゆる点で通常の「壁」とみなされる。
このオブジェクトに隣接すると、「その他の行動」で警報を鳴らすことができる。この時点でアジト内に存在するキャラクター全員が侵入者、あるいは緊急事態に気がつく。

警報装置が面している(ナナメ不可)部屋に監視カメラが設置されている場合、監視カメラが侵入者を検出した時点で自動的に警報を鳴らすことができる。

セキュリティ・タレット【万札:5】

天井に埋め込んだり、灯籠に偽装したりしたAI制御のマシンガン・タレットを設置する。

設置コスト:万札5
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可
ゼン・スコア:ー2

このオブジェクトは単体では機能せず、次の条件を満たした際にはじめて展開され動作を開始する:

*タレットと同じ部屋の監視カメラが侵入者を検出したとき。
*タレットと同じ部屋に面する警報装置が作動したとき。

セキュリティ・タレットは【体力】2とイニシアチブ1を持つハッキングターゲットであり、手番が回ってくると部屋内の敵1体へ判定不要で1ダメージの射撃をおこなう(回避NORMAL、小銃による射撃扱い、射線必要)。

『◉サモン・レッサー・ドローン』や『◉サモン・ドローン』を発動するとき、ドローンを召喚する代わりにこのタレット1台の制御を奪い取るなら、発動時の【精神力】コストが不要となる。

緊急閉鎖レバー【万札:5】

電子操作可能なロックや、警備用シャッターを一斉に降ろして密閉状態を作り出す。

設置コスト:万札5
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過不可
ゼン・スコア:ー2

これはあらゆる点で通常の「壁」とみなされる。

このオブジェクトに隣接すると、「その他の行動」で「緊急閉鎖」を行うことができる。このとき、レバーを引いたキャラが存在する部屋に面した「電子扉」すべてを強制的に施錠する。

モーターヤブ【万札:50】

十分に広いアジトであれば、戦闘兵器を警備用に配置することも可能である。オムラ製のモーターヤブ、その横流し品を設置する。

設置コスト:万札50
設置後の移動:
視線や移動の阻害:味方NPCとみなして処理する
ゼン・スコア:ー10

警報装置が鳴らされるか、隣接して「その他の行動」として起動することで、味方NPCとしてマップ上にPOPする。ただし、この方法で呼び出されたヤブは、扉などを経由して、設置された空間より外には移動できない。

モーターヤブが破壊された場合、このオブジェクトも失われる。

『◉サモン・ウォーカー』を発動するとき、本来のモーターヤブを召喚する代わりにこのモーターヤブ1体の制御を奪い取るなら、発動時の【精神力】コストが1となり、出目に関わらず即座に行動できるようになる(これは敵味方問わず実行可能なオプションとなる)。

データはモブエネミーリストを参照すること。

モータードクロ【万札:100】

オムラ製のモータードクロ、その横流し品を設置する。

設置コスト:万札100
設置後の移動:
視線や移動の阻害:味方NPCとみなして処理する
ゼン・スコア:ー25

警報装置が鳴らされるか、隣接して「その他の行動」として起動することで、味方NPCとしてマップ上にPOPする。ただし、この方法で呼び出されたドクロは、扉などを経由して、設置された空間より外には移動できない。

モータードクロが破壊された場合、このオブジェクトも失われる。

データはモブエネミーリストを参照すること。


電装系オブジェクト

各種オブジェクトに電気制御式の機構を取り付け、遠隔制御など高度な運用を可能とするオブジェクト。一方でハッキングターゲットになってしまうという弱点も併せ持つ。

電子ロック【万札:5】

扉に電子錠を取り付ける。ハッキングによる解錠が可能になると同時に、遠隔で施錠・解錠することも可能となる。

設置コスト:万札5
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過不可

これはあらゆる点で通常の「壁」とみなされる。

このオブジェクトと接続配置された「扉系オブジェクト」は、すべて電子錠が取り付けられた「電子扉」とみなされ、【ワザマエ】と同じ難易度の『ハッキング判定』で解錠が可能となる。

ハッキング判定失敗時には、その扉のランクに応じた回避不可のダメージが発生する。ただし、最初の失敗時には『精神力ダメージ』が、それ以降は『電磁属性ダメージ』が発生する(解錠は何度でも挑戦可能)。

扉       :1ダメージ
セキュリティ扉 :1ダメージ
強化扉     :D3ダメージ
装甲隔壁ドア  :D3ダメージ

解錠パスワード【万札:1】

様式美として、ダンジョンの錠には解錠用の鍵が用意されているものである。

設置コスト:万札1
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可

隣接もしくはマス上で「その他の行動」として拾うことができる。これは任意の扉の鍵、もしくは電子扉の解錠パスワード(が記載されたメモなど)である。

どの扉に対応した鍵なのかは、配置したプレイヤーが自由に決められる。

トラップ制御ユニット【万札:2】

管理用UNIXからの制御信号を受信する、有線・無線接続方式の制御モジュール。

設置コスト:万札2
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過不可

これはあらゆる点で通常の「壁」とみなされる。『警備用UNIX』による『●トラップ制御』アクションを使用するか、隣接し『その他の行動』として起動することができる。

このオブジェクトが起動すると、接続配置された各種トラップ系オブジェクトを即座に起動することができる。

配線【万札:2】

制御信号を伝えるための、専用の配線を壁などに埋め込む。

設置コスト:万札2
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過不可

これはあらゆる点で通常の「壁」とみなされる。このオブジェクトを間に挟んだ状態で各種オブジェクトを配置すると、それらは同じ『配線』と接続配置されている限り、互いに接続配置状態とみなされる。


電脳系オブジェクト

電算室などに設置される、セキュリティ制御用のオブジェクト群。これらを設置することで、設置済みの警備オブジェクトを制御したり強化したりすることができる。

警備用UNIX【万札:5】

各種セキュリティを操作するための基幹UNIXを設置する。

設置コスト:万札5
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可(移動困難な地形)

このオブジェクトは【体力】2を持つ。隣接し『その他の行動』として幾つかのアクションを行うことができる。この選択肢は、接続配置された『警備用UNIX』の数に応じて増加する。


1台以上:『監視カメラ接続』:設置済みの任意の『監視カメラ』1台を指定し、そこからハッキング攻撃についてのみ有効な視線を通すことができる。ただし、同様に敵からもハッキングの視線が通る。この効果は現在地から移動しない限り持続する。

また効果の持続中は、「移動フェイズ」に「瞬時行動」として、別の『監視カメラ』へと視線の起点を移動させても構わない。


2台以上:『警報発令』:設置済みの任意の『警報装置』を1台起動することができる。

2台以上:『緊急封鎖』:設置済みの任意の『緊急閉鎖レバー』を1台起動することができる。この効果が適用される部屋が複数ある場合、いずれか1部屋を選択すること。

2台以上:『トラップ制御』:設置済みの任意の『トラップ制御モジュール』を1台起動することができる。


3台以上:『戦略視界ナビ』:『監視カメラ接続』の効果中、接続している『監視カメラ』と同じ部屋に他の『監視カメラ』が配置されている場合、その部屋の中であれば位置関係を無視して常に敵へとハッキングの射線を通せるようになる。


4台以上:『隔離措置』:『緊急封鎖』で複数台の『緊急閉鎖レバー』を起動することができるようになる。また任意の扉のみ施錠されないように指定することもできる。

4台以上:『厳戒態勢』:『警報発令』で複数台の『警報装置』を起動することができるようになる。また『警報装置』が配置されていない部屋についても、『警報装置』の使用をトリガーとしたオブジェクトを起動することができる。

ファイアウォール【万札:10】

ハッキング攻撃に備えた防護壁を増設する。

設置コスト:万札10
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可(移動困難な地形)

このオブジェクトは単体では機能を発揮せず、『警備用UNIX』に接続配置する必要がある。また『警備用UNIX』は『ファイアウォール』を間に挟んでいたとしても、接続配置状態とみなされる。

上記の機能条件を満たすとき、次の効果を得る。

*『●監視カメラ接続』中に使用者がハッキング攻撃を受けたとき、その効果やダメージを無効化する。

*接続した『警備用UNIX』が操作可能なオブジェクトがハッキングの影響を受けるとき、そのダメージや効果を無効化する。これは例えば電子錠のハッキングや、スキルによる戦闘兵器の乗っ取りなどに有効となる。

いずれかの効果を発揮したとき、そのファイアウォールはシナリオ終了時まで効果を失う。

巡回マーカー【万札:1】

警備の巡回ポイントをマーカー指定する。これは物理的にチップなどが埋め込まれている場合もあれば、電子的な位置情報のみの場合もある。

設置コスト:万札1
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可

このオブジェクトは基本的に何の変哲もない床(通常マス)として扱われるが、2箇所以上設置して初めて機能する。

配置された警備NPCは条件を満たすと、初期位置に最も近い『巡回マーカー』を起点として、そこから次に近い、まだ通過していない『巡回マーカー』へ到達するようにして毎ターン移動するようになる。

巡回警備プログラム【万札:5】

クローンヤクザやオイランドロイドに巡回警備の指令を送り、その挙動を制御する。

設置コスト:万札5
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可(移動困難な地形)

このオブジェクトは単体では機能を発揮せず、『警備用UNIX』に接続配置する必要がある。また『警備用UNIX』は『巡回警備プログラム』を間に挟んでいたとしても、接続配置状態とみなされる。

機能条件を満たすとき、次の効果を得る:

*配置している警備NPCを1種類指定し、巡回警備を行わせることができる。巡回警備には『巡回マーカー』の設置が必要となる。

*複数種類のNPCを巡回させる場合、その数だけ『巡回警備プログラム』の接続配置が必要となる。


トラップ系オブジェクト

侵入者を検知・撃退するための様々な非道オブジェクト群。ほとんどは別の何かに偽装されているか、巧妙に隠された状態で配置されている。

◆トラップの察知と解除
マスターが許可する場合のみ、トラップ系オブジェクトに関する共通ルールとして以下を試みることができる。

トラップの察知:【ニューロン】判定(難易度HARD)でトラップの存在を察知することができる。察知するまで、各種トラップの破壊や解除は試みることができない。

トラップの解除:【ワザマエ】判定(難易度HARD)で察知したトラップを解除することができる。これは見事なスリケン投擲による破壊なども含まれるため、視線さえ通っていればトラップに隣接する必要はない。

またマスターが許可するのであれば、トラップに隣接した状態で『ハッキング判定』を行うことでも解除を試みられる。


解除に失敗したら:解除に失敗すると、そのトラップは即座に起動する。それがハッキングによるものであった場合、失敗したキャラは回避不能の『精神力ダメージ1』を受けてしまう。

重量感知床【万札:2】

荷重を感知して制御信号を発信するシンプルな感知装置。

設置コスト:万札2
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可

このオブジェクトは基本的に何の変哲もない床(通常マス)として扱われる。ただし『連続側転』か『飛行移動』以外でこのマスを通過した、もしくはこのマス上で移動を終了したキャラクター(敵味方を問わない)がいる場合、接続配置された各種トラップ・オブジェクトが直ちに起動する。

※複数の重量感知床が接続配置されている場合、そのうちの1つでも重量感知床が踏まれた時点で、そのグループに接続されているトラップが起動する。

レーザーセンサー【万札:5】

肉眼では知覚不可能な赤外線センサーを設置する。

レーザーセンサーの配置・接続について。

設置コスト:万札5
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過不可

これはあらゆる点で通常の「壁」とみなされる。このオブジェクトは縦・横・斜めのいずれか一直線上に並ぶよう、2個を配置することで初めて機能する。

機能する『レーザーセンサー』が配置された直線上を『連続側転』以外でキャラクターが通過したとき、接続配置された各種トラップ系オブジェクトを即座に起動することができる。


ガス・マネキネコ【万札:15】

様々なガスを噴霧する機構が組み込まれた、巨大なマネキネコを設置する。

設置コスト:万札15
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過可(特殊)
ゼン・スコア:+1

「連続側転」もしくは「飛行移動」時のみ通過することが可能である。このトラップ・オブジェクトが起動すると、配置マスを中心とする5x5マスを効果範囲としてガスの噴霧を開始する。

ガスの種類は設置時に選択が可能である。起動時には範囲内に居たキャラ全員を対象に、それ以降は範囲内で移動を終了したキャラに対して、それぞれ次の回避不能の効果を与える:

催涙ガス(涙猫):毒属性の効果として『不覚状態』にする。
バイオトキシンガス(毒猫):『毒属性ダメージ1』を与える。
タノシイ・ガス(楽猫):『精神力ダメージ1』を与える。

キンタロアメ・レーザー【万札:25】

複数の殺人レーザーが照射され、侵入者をキンタロアメめいてバラバラに切断する非道トラップ。

設置コスト:万札20
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過不可

これはあらゆる点で通常の「壁」とみなされる。このオブジェクトは縦・横・斜めのいずれか一直線上に並ぶよう、2個を配置することで初めて機能する。

このトラップ・オブジェクトが起動すると、上記の直線上に殺人レーザーが照射される。起動中はこの直線範囲を効果範囲として、解除されるまで次の効果を発揮する:

*効果範囲に侵入したキャラは、直ちに【ワザマエ】判定(難易度:HARD)を行う。

*判定に成功した場合、何の影響もなく通過することができる(見事にレーザーをくぐり抜けた!)。

*判定に失敗した場合、回避不能のD6ダメージを受け、効果範囲の手前に引き戻される(その場で移動終了となる)。


*『重量感知床』などを踏むなどして、効果範囲にいる状態で殺人レーザーが起動した場合、判定の成否に関わらず、処理後に効果範囲の手前まで引き戻される(その場で移動終了となる)。

トレジャーボックス【万札:1】

様式美として、ダンジョンには宝箱が用意されているものである。偽札の山など、侵入者の目を引くダミーとして配置することもできる。

設置コスト:万札1
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可

隣接もしくはマス上で「その他の行動」として、保管されたアイテムを拾うことができる。保管されるアイテムは、実際にアジトで生活するPCが「アジトに保管している」とみなしているアイテムから1種類を選択すること(数量は無制限)。

PCはトレジャーボックスに保管している武器を手持ちと交換したり、消耗品を補充したりする用途で利用することができる。ただし、敵NPCもアイテムを回収できる点には注意すること。

なお、何も保管しないことも選択できる。

トリイ・ギロチン【万札:30】

伝統的なトリイ・ゲートに擬態しているが、その下を未登録の人間が通過しようとするとギロチン式トラップが発動する。

設置コスト:万札30
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可(1ターン2マスまで)

これは『扉』とみなされるが、施錠はできず、視線を遮らない。巧妙な擬態により、このトラップ・オブジェクトの察知難易度は+1、解除難易度は+2される。

このオブジェクトが配置されたトラップマスに敵NPCが侵入した場合、以下の効果が発動する:

*対象は直ちに【ワザマエ】判定(難易度:U-HARD)を行う。

 *未察知で成功した場合:トラップマスの手前に引き戻される(移動終了)。この時点で、トラップは察知済とみなされるようになる。

 *察知済で成功した場合:トラップの効果を受けず、通常どおり移動を続けられる。

 *失敗した場合:軽減不能の1ダメージと『サツバツ!』効果を受け、トラップマスの手前に引き戻される(移動終了)。これは『回避難易度:U-HARD』であり、サツバツ効果は以下の専用表で判定する。

1-2:頭部痛打 | 3-4:脚部破壊 | 5-6:両腕破壊

隠蔽モジュール【万札:10】

各種トラップを巧妙に隠し、察知を困難にする。

設置コスト:万札10
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過不可

このオブジェクトを接続配置した「トラップ系オブジェクト」は、巧妙な擬態や隠蔽により「察知」難易度が+1される。これは複数接続配置しても効果は累積しない。

警報モジュール【万札:10】

各種トラップのセキュリティを強化し、警報のトリガ機構を外付で増設する。

設置コスト:万札10
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮る、通過不可

このオブジェクトを接続配置した「トラップ系オブジェクト」は、敵が「解除判定」に失敗したとき、『警報装置』のようにして自動的に警報を鳴らすことができる。


ミニオン系オブジェクト

アジトにはカネで雇った、あるいは買った労働力を配置することができる。

クローンヤクザ【万札:3】

旧型のクローンヤクザを警備として配置する。基本的には型落ち品を運用することになるため、キャンペイグンの進行状況に関わらず常にY-10型/11型のデータを使用すること。

設置コスト:万札3
設置後の移動:
視線や移動の阻害:味方NPCとみなして処理する
ゼン・スコア:ー5

味方NPCとしてクローンヤクザを1体アジトに配置する。このクローンヤクザは基本的にはその場に立ったまま移動することはなく、行動イニシアチブが回ってきた際に、視界内に敵NPCがいると戦闘を開始する。

一度戦闘が始まると、PCはクローンヤクザに命令を出してある程度行動をコントロールすることができる。ただし、クローンヤクザは自動的に警報を鳴らしてくれるわけではないため過信は禁物だ。

これを3体配置する場合、まとめて『クローンヤクザ・チーム』に置き換えても構わない。

『◉サモン・レッサー・クローンヤクザ』か『◉サモン・クローンヤクザ』を持つキャラクターは、このスキルの使用時に、本来の効果の代わりに配置されているクローンヤクザを味方側に寝返らせることもできる(これは敵味方問わず実行可能なオプションとなる)。

死亡した場合はマップから除外され、自動補充はされない。
◆クローンヤクザY-10型/11型  (種別:モータル/バイオ生物/クローンヤクザ)	
カラテ    1  体力   1
ニューロン  1  精神力  1
ワザマエ   3  脚力   2
ジツ     –   万札   0
攻撃/射撃/機先/電脳  1/3/1/1

◇装備や特記事項
 チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1


オイランドロイド【万札:15】

標準的仕様のオイランドロイドを配置する。

設置コスト:万札15
設置後の移動:
視線や移動の阻害:味方NPCとみなして処理する
ゼン・スコア:+3

味方NPCとして医療用オイランドロイドを1体アジトに配置する。このオイランドロイドは基本的にはその場に立ったまま移動することはなく、行動イニシアチブが回ってきた際に、視界内に敵NPCがいると逃走を開始する。

逃走中のオイランドロイドは、最も近くの警報装置を起動しようとするか、最も近くのPCがいる部屋へと移動し、敵襲を警告する。

一度戦闘が始まると、PCはオイランドロイドに命令を出してある程度行動をコントロールすることができる。ただし、オイランドロイドはあくまでも医療用であり、ハンドガンを携帯する以外は特別な戦闘能力を持たない。

『◉サモン・オイランドロイド』を持つキャラクターは、このスキルの使用時に、本来の効果の代わりに配置されている医療用オイランドロイドの制御を乗っ取ることもできる(これは敵味方問わず実行可能なオプションとなる)。

死亡した場合はマップから除外され、自動補充はされない。
◆オイランドロイド (種別:戦闘兵器)
カラテ    4  体力   6
ニューロン  4  精神力  –
ワザマエ   3  脚力   3
ジツ     –  万札   3
攻撃/射撃/機先/電脳  4/3/4/6

◇装備や特記事項
 ハンドガン: 銃器、連射1、ダメージ1
 機械の体: 近接武器、ダメージ1


イタマエ【万札:10】

訓練されたイタマエ(あるいはイタマエの格好をしただけの一般人)を料理人としてアジトに配置する。

設置コスト:万札10
設置後の移動:
視線や移動の阻害:味方NPCとみなして処理する
ゼン・スコア:+3

味方NPCとしてイタマエを1人アジトに配置する。このイタマエは【体力】1と【精神力】1を持つモータルであり、基本的にはその場に立ったまま移動することはない。

PCはセッション開始時、あるいはマスターが認めるタイミングで、アジトに配置されている『イタマエ』の人数分まで「パックド・スシ」を購入することができる。同じセッションで3人のPCがパックド・スシを購入したい場合、イタマエは3人必要ということになる。

消費されなかった「パックド・スシ」は、セッション終了時に消滅する(あまり長持ちはしない)。

死亡した場合はマップから除外され、自動補充はされない。

オイラン【万札:10】

訓練されたオイラン(あるいはオイランの格好をしただけの一般人)を娯楽用としてアジトに配置する。

設置コスト:万札10
設置後の移動:
視線や移動の阻害:味方NPCとみなして処理する
ゼン・スコア:+3

味方NPCとしてオイランを1人アジトに配置する。このオイランは【体力】1と【精神力】1を持つモータルであり、基本的にはその場に立ったまま移動することはない。

PCはアジトに配置されている『オイラン』を「使用する」ことにより、通常の余暇オプションを強化することができる。1度「使用」した『オイラン』は休憩が必要となり、同じ余暇シーケンスの間は他のPCも使用できなくなる。

なお2人以上の『オイラン』が必要なオプションについては、2人目以降は『オイランドロイド』を代わりに使用することもできる。

1人:『●ヨイデワ・ナイカ・パッション重点』:「モータルハント」を強化する。この「モータルハント」で出目【6】を出した場合、追加効果として次のシナリオの間だけ『●気力体力の充実(精神力+1)』を得る。

2人:『●マッサージ行為重点』:「モータルハント」を強化する。この「モータルハント」で出目【5+】を出した場合、追加効果として次のシナリオの間だけ『●気力体力の充実(精神力+1)』を得る。

3人:『●ニョタイモリの宴』:「オンセン休暇/オキナワ休暇」を強化する。D6を追加でロールし、出目が偶数の場合は『●気力体力の充実』による【体力】ボーナスが+1される。逆に奇数の場合は【体力】ボーナスが-1される(君ははしゃぎすぎた)。

4人:『●酒池肉林』:「オンセン休暇/オキナワ休暇」を強化する。D3を追加でロールし、出目に応じて『●気力体力の充実』による【体力】ボーナスが減少し、【精神力】ボーナスが増加する。

死亡した場合はマップから除外され、自動補充はされない。

ハッカー【万札:15】

設置コスト:万札15
設置後の移動:
視線や移動の阻害:味方NPCとみなして処理する

味方NPCとしてハッカーを1人アジトに配置する。このハッカーは【体力】1と【精神力】1を持つモータルであり、基本的にはその場に立ったまま移動することはない。

ハッカーは『警備用UNIX』に隣接するように配置して初めて効果を発揮する。1人以上のハッカーが配置された『警備用UNIX』が存在する場合、プレイヤーは次の恩恵を受けることができる。

『●電脳セキュリティ強化』:ハッカーが配置された『警備用UNIX』が操作可能な各種電子機器は、ハッキング判定の対象となったとき、活動可能なハッカーの人数だけ相手のハッキング判定ダイスを減少させても良い(最大で半分まで)。

 相手がハッキング判定に成功した場合、ダイスを減少させたハッカーそれぞれについて、D6ダイスを追加でロールする。この結果が偶数の場合、ハッカーはこのシナリオが終了するまで行動不能となる(気絶)。結果が奇数の場合、UNIXが爆発しハッカーは死亡する。

『●ハッキング支援』:マスターが許すのであれば、PCはシナリオ中に『ハッキング判定』を行う際、『警備用UNIX』に配置されたハッカー1人につき「ハッキング判定ダイスボーナス+1」を得ても良い。
 この効果を発揮したハッカーは行動不能となり、シナリオ終了時まで『●ハッキング支援』と『●電脳セキュリティ強化』に使用できなくなる。

『●情報支援』:マスターが許すのであれば、PCはシナリオ中に『調査判定』を行う際、『警備用UNIX』に配置されたハッカー1人につき「調査判定ダイスボーナス+1」を得ても良い。
 この効果を発揮したハッカーは行動不能となり、シナリオ終了時まで『●情報支援』に使用できなくなるが、『●ハッキング支援』と『●電脳セキュリティ強化』はまだ行える。

死亡した場合はマップから除外され、自動補充はされない。


模様替え系オブジェクト

これは1つの空間全体を専用の用途向けに「模様替え」してしまう、全体のテーマを決定するオブジェクトである。
 空間に1マスでもこれを配置すると、空間が構成する部屋全体に効果が適用される。2マス以上配置しても効果はなく、また複数種類を配置した場合も効果を発揮しない。

ゼン・モジュール【万札:15】

枯山水や畳敷きのドージョーなど、その空間全体をゼンに満ちた格調高い空間に整える。

設置コスト:万札15
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可

このオブジェクトを配置された空間を「初期配置位置」として、アジト内での戦闘をおこなう場合、そのPCだけは「ゼン・スコア」がマイナスでも恩恵を受けることができる。ただし、その恩恵は1段階NERFされる。

例:あるPCは「ゼン・スコア」が+12点のアジトで『ゼン・モジュール』が配置された部屋で待機している。他のPCは恩恵を受けられないが、このPCは「ゼン・スコア」がー5点時のボーナスである「緊急回避ダイス+1」を得る。

防音設備【万札:15】

その空間全体を防音室仕様に改装する。楽器演奏用途などのほか、筆舌に尽くしがたい残虐行為を行う際にもこれが必要になることがあるだろう。

設置コスト:万札15
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可

このオブジェクトを配置された空間は防音仕様となり、外から内、内から外、両方の騒音を遮断するようになる。これにより、室内に『警報装置』が存在しない限り、部屋の外の敵や状況に気がつくことができなくなる。一方で、外からこの部屋内部のPCの存在を察知することもできない。

このオブジェクトを配置された空間を「初期配置位置」として、アジト内での戦闘をおこなう場合、そのPCだけは「ゼン・スコア」がー5されているものとして恩恵を受けることができる。

サイバネ工房【万札:15】

テック武器やサイバネを自身でメンテナンス・管理するための空間を整える。

設置コスト:万札15
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可

このオブジェクトを配置された空間を「初期配置位置」として、アジト内での戦闘をおこなう場合、そのPCだけはこの部屋の中であれば、いつでも「移動フェイズ」の「瞬時行動」として次の行動が行える。

ただし、その部屋の中に敵が存在しており、戦闘状態になっているのであれば、「移動フェイズ」で1行動を消費する必要がある。

1:アジトに保管している武器と、現在の武器スロットに装備している武器を自由に交換して組み直せる。まだ「即応ダイス」を1つも使っていなければ、この組み直しで空いた「武器スロット」分の「即応ダイス」は補充される。

2:アジトに保管している「拡張サイバネ」を使って、自由に装備中の拡張サイバネを交換して組み直すことができる。

鏡の部屋【万札:35】

エンターテイメント用途か、防衛用途か、あるいは何らかのフェティシズムを満たすために、空間全体を鏡張りにする。

設置コスト:万札35
設置後の移動:
視線や移動の阻害:視線遮らない、通過可

このオブジェクトを配置された空間では、戦闘中敵味方を問わず全員が「崩れ状態」とみなされる(実際に崩れ状態になるわけではない)。

さらに「ボス級の敵」ではないキャラクターは常時「不覚状態」となる。

オプションルール

マスターはアジトの解像度をあげたり、その運用をより容易にするオプションとして以下のルールを任意で採用しても構わない。

祝い金

PCがニンジャ組織やメガコーポに所属するニンジャである場合、そうした組織や面倒見の良い上司は「祝い金」を支給してくれる可能性がある。
 例えばソウカイヤであれば、ニュービーが与えられた事務所などに最低限の家具が揃えられるよう、ソニックブームなどがポケットマネーでこれを賄ってくれるケースも想定できる。

金額の目安としては、PCの現在のレベル帯における、1シナリオの報酬分の万札が基準になるだろう。マスターはこれを、アジトの模様替え/リフォームにのみ使用できる万札として支給すると良い。

アジトの維持費

「張り紙?張り紙ナンデ?」エーリアスは鼻白んだ。管理人はアパートの前に立てられた掲示板を指さす。『老朽化で取り壊し重点。月内に引越すか何かしてください』「……え?」「家賃もあなた二ヶ月滞納。でももうそれはいいわあ」管理人はため息を吐いた。「カラダニキヲツケテネ」「え……」

【フラッシュファイト・ラン・キル・アタック】より

作成したアジトをパチンコ店、カジノ店などシノギ系の拠点とする場合は特に、マスターはその維持費をプレイヤーに要求しても構わない。

目安としては、アジトに配置されているオブジェクトの総額の10%を「維持費」としてセッション終了毎に要求する。代わりに、マスターは「シノギ判定」を余暇消費なしに1回だけ使用可能など、ボーナスを与えてやると良い。

リフォーム費用を稼ぐ

通常セッションの万札報酬だけでは、現実問題このルールを用いたアジトのリフォームやメンテナンスは極めて困難だろう。マスターは以下のオプションを使って、プレイヤーがより自由にアジトの模様替えをおこなえるようにすることができる。

貯蓄用口座:セッションをクリアすると、PCは本来の報酬とは別途、1人あたり【万札】2を獲得できる(4人の場合は合計万札8)。これは個々の財布ではなく、共通の貯蓄用口座(生活費用だ)に貯金され、このルールを用いたアジトのカスタマイズにのみ使用することができる。

ハック&スラッシュ!:低級のPCが引き受けられるような強奪系のシナリオにおいて、マスターは彼らが仕事のついでに設備や家具をかっぱらってきたものとして、相応の【万札】を貯蓄用口座に支給することができる。便宜上一度万札に変換されるものの、これは強奪してきた家具を再利用しているような扱いとなる。

 逆に、ある程度【名声】を得たPCがこういった行為をおこなっているのは、あまり褒められたことではないとみなされるだろう。

職人のコネ:中級以上のPCは、ある程度の難易度のシナリオをクリアした結果、家具職人やフリーランスのハッカーなどとのコネクションを得ることがある。

 マスターは彼らからの(シナリオ中の行動に対する)お礼や、あるいは優遇措置により、次の余暇で幾つかのオブジェクトを無償で設置できたり、あるいは割引価格で購入できるようにしたりしても構わない。

"人材採用":シナリオ中の活動の結果、あるいは成り行きとして、組織壊滅などにより職にあぶれたモータルと遭遇することがある。その際、適切な交渉をおこなうことでアジトの労働力として働くという選択肢を選ばせることもできる。

 ただし、あまりにも厳しい労働環境は彼らの脱走や衰弱死を誘発する恐れがある点には注意が必要だ。


アジト・カタログ

ここには専用テンプレートで作成した、幾つかの間取りのサンプルが収録されている。テンプレートの仕様上、現状はあまり大きなマップは作成できないが、サンプルを参考にすれば、少なくともPC4人程度ならなんとか住まえるアジトが用意できるはずだ。

ヤクザの事務所

サンプルシナリオに見られるような、ヤクザオフィスをイメージした間取りのサンプル。右端を入り口として、広間、右側に電算室、宝物庫と繋がり、左端にはボスルームであるオヤブンの部屋が設けられている。

電子ロック扉を警備用UNIXに配置されたハッカーが監視しており、宝物庫には重量感知床と接続されたキンタロアメ・レーザーが待ち受けている。


カンオケ・ホテル

3x2マスに生活必需品を押し込んだ、激安のカンオケ・ホテルをイメージした間取りサンプル。ベッド、保管用チェスト、UNIX端末の3つだけが備えられている。UNIX端末はPCが自分で持ち込んだものだ。

PCによっては扉を強化したり、隣の部屋も借りて壁を壊す違法拡張に手を出したりするかもしれない。かろうじて、まだ拡張の余地はある。


安アパート

シルバーカラスが拠点にしていたような、1~2人程度は生活できる程度の安アパートをイメージした間取りサンプル。

外から入ると右手にはキッチンと、トイレに繋がる扉がある。突き当りは簡易的なドージョーとしても使える畳敷きのリビングルームで、左手の扉を抜けると風呂場と寝室がある。


テンプレートの高度な使い方

配布されているテンプレートは、スプレッドシートの操作に慣れたユーザーであればある程度自由にカスタマイズして使用することができる。

例えば「マップ凡例」に書かれた要素は自由に書き換えて、好みの「略称」や効果、コストに変更することができる。さらに「色」列のセル背景色を塗り替えれば、自動塗り分けの色も連動して変化する。

スクリプトはこの「マップ凡例」のテキストや、セル背景色を直接参照して塗り替え処理を行なっているためだ。


当然、リスト下部のスペースにオリジナルのオブジェクトを追記しても構わない。行の追加さえしなければスクリプトは正常に機能する。


同じスプレッドシート内で、複数のマップを管理したい場合、デフォルトの「アジト」シートをコピーしてから編集すること。

スクリプトは塗り替え処理実行の有無を判断する条件として、「A1」セルに「A」というテキストが格納されているかどうかをチェックしている。こうした処理との競合を避けるため、上記のコピー処理を前提に編集するのが望ましい。


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