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パチスロ依存症の白夜書房時代・3/13

編集補助アルバイトの募集広告は、私の場合は
本誌巻末の、目次ページの片隅に掲載されていた
募集広告で知り、応募するに至った

条件的には、未経験者OKで、日給が7000円であるということ
履歴書を編集部宛に送付する、それだけのことが記載されていた

当時の私は、全くの異業種の契約社員という身分で、もちろん編集経験は無し
その上、PCもろくに触ったことのない、本当の意味で「ド素人」だった

実際に、採用する気があるのかも疑わしいような広告だったのだが
面接日時の連絡があったのは、先に書いた通り
この先の人員不足がすでに予想できていたからだろう

入社してからの主な仕事は、先輩部員が他の作業で手が離せず
担当の漫画家さんのところまで、代理で原稿を受け取りに行くことや
当時はまだデジタル入稿ではなかったので、写植屋さんに
あらかじめ作っておいたもらった、フキダシ内のセリフを
原稿に直接貼り付けていく作業、それが終われば
製版所へ入稿しに行く作業がメインで
使いっぱしりと言われればそれまでだが
ずーっと編集部のある建物の中に籠っての仕事ではなく
こまごまとした、そして種類もさまざまな単純作業がメインなので
未経験者の「修行」としてはうってつけ、かつ
私の性分にはピッタリの仕事だった

しかし、当時のアルバイト身分の常識であったかもしれないが
社会保険の類が一切無く、原則7時間拘束の日給7000円は
校了直後の、一瞬の休息の時以外は、それはそれは
割に合わないものであったのも事実である
校正や製版所からの返却原稿の整理、関係先への新刊発送など
アルバイト身分のうちは、校了後も息つく暇はわずかだったが
とても充実した毎日だった

そんな日々が、2~3か月続き、私もページ担当を持つことになる
作家さんとの二人三脚で、とりあえずは一人前の編集者となれたわけだが
この続きは、また次回に

つづく

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