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思い出の本、わたし(39)の原点、洋書、そして野性の呼び声。

わたし(39)は某大学の英文科出身だ。20年くらい前、その大学で英文科を専攻した学生の卒論は、好きなEnglish Literature を一つピックアップし、それについての見解を述べる、というものだったと記憶している。(Literatureではなくて、linguisticを選ぶ学生もいる) エドガー・アラン・ポーとか、シェイクスピアとか、Jane Austin とか、みんな選んでいたんだと、思う。アーサー・ミラーとか。(んー、古典)

で、山田(39)が選んだものは、当時教授に笑われた。それが、そう、本日の本題「野性の呼び声」こと、The call of the wild by Jack London である。

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(私物。もちろん)20年くらい前に、確かネットで買った、原書、原作。英語で、約100年も前に書かれた本を、この通り辞書を引きながら、読んだ。(当時google translate は存在していない)

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Jack London ジャック・ロンドン。ご存じですか?知らないですよね。山田(39)も当時、なぜこの作品を卒論のテーマに選んだのか、どうやってこの作品に出会ったのか覚えていない。だが、植村直己さん(享年43)の北極犬ぞり紀行シリーズに感銘を受け、どっぷり植村直己さん(享年43)にはまっていた時期だった。この作品を原書で、英語で読んだことのある日本人は今何人くらいいるんだろう。おそらく20人くらいと推定するがさだかではない。

わたし(39)はこの作品に出会えて、読むことができて本当にラッキーな人間だった。英語は少し難解だけど、素晴らしい冒険小説だった。これが・・・当時100年前の作品(現在は117年くらい。)

神がジャック・ロンドンに書かせた素晴らしい小説。ジュラシックパークでいうところの、"Life finds a way"のまんま、その生き物が持っているnatureは誰にも止められないんだ、と、ジャック...じゃなかった、バック(主人公の犬)が本当の自分を発見し解き放たれていく様子は、わたし(当時23)も踊りだしたくなるくらい正確で、生物の根源に訴えかけるものだった。

あれから20数年。日本ではおそらくほとんどの人がしらない、ジャック・ロンドンと「野性の呼び声」が、映画化された!!

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忙しかったけどやっと観に行くことができた先週末。素晴らしかった、ブラボー★★

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やっぱり、最後、バックが自然に目覚めていくところが、大好きです。小説ではもっと、自由でひとりな感じだけど、映画では家族ができてた★

わたし(39)の小説の解釈は、「バックは犬じゃない、でも狼でもない、もっと神聖ななにか。なにものでもない生き物」に還っていく・・・・というものだったけど、この監督はそれを、映画中に何度か現れる黒い影狼で表していて、自分の小説の解釈は間違っていなかった、と20年経った今思った。(英語で読んだわりには)

その後instaを#野性の呼び声で検索すると、原作を知らない方たちばかりの投稿だったので、原作を知っている、っていうか卒論にしたし。英語で読んだし!!って思って、自分の作品選びのセンスと、原作でジャック・ロンドン本人が表現したいこと知ってるぜ 的な優越感を感じたのら。

あの時(2002くらい?)、教授に笑われたけど、それから20年くらいの間、ジャック・ロンドンの話ができる機会なんて一度もなかったけど、この広い世界には まだまだ あの、神が書かせた小説「野性の呼び声」に感銘を受け、それを映像化しようと動いてくれた多くのクリエイターが(海の向こうに)存在してるんだ、と嬉しかった。

わたし(39)はいつもひとりのような気がしていたけど、ひとりじゃないね。あの小説は素晴らしい。その良さを理解できる人間がこの世にたくさんいて、嬉しい。さて、この原書を買ってから約20年。途中で挫折していた、次の小説「White Fang」も読んでみよう。そして必ず感想を書きます。

素晴らしいものは、きちんと後世に残そう。

素晴らしいものが、きちんと後世に残される世界にしよう。うん、わたし(39)がするの。



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