伝統を守ること

 日本の昔話の中には、共通するパターンが認められるものがある。主人公が、「こうしてはダメですよ」と言われたにもかかわらずやってしまい、失敗する。例えば「鶴の恩返し」、「浦島太郎」はその代表例であり、現代の「ドラえもん」もほぼ同じパターンである。


 主人公に対して「見てはダメですよ」と言う側は特にその理由を言わないが、ただ超・人間的な存在であり、失敗する主人公は非常に凡人である。これらの昔話は、読み手に対して超・人間的な伝統や法則の遵守を分からせようとしている。


 しかし、多くの凡人、いやバカと言ってもいい側はその言いつけを無視して自分勝手なことをしてしまう。伝統や慣習、天才や現場の知恵などに対して自身の方が上だという傲慢さがそうさせる。


 現代でも、民主党政権の失敗はその代表例である。総選挙で政権交代が起き、彼ら左翼思想が政治の舵を握るものの、長い伝統を無視した政治を行ううちに、いろいろと失敗して短期で終わる。見る人によっては、村山社会党政権や菅民主党政権の時ばかり、阪神大震災や東日本大震災が起きたのも、左翼思想の連中には責任ある政治が出来ないことを大地の神々が分からせるためだったとも言われた。


 のび太はドラえもんをバカにしているから言うことを聞かないのだろうか。否。弱くて先が見えないからである。


 少し失敗して理解し、大きな失敗をしないという場合もある。それもいい。


 

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