いつか骨になり、やがて雨や風や空の一部になる

自分も、大切な人たちも、いつか必ず骨になり、やがて雨や風や空の一部になる。僕らはそういう運命だ。生命体である限り、そこに例外はない。僕らは骨になり自然に還るために今を生きている、と言っても過言ではない。

自分の身体を、肉体を触ってみる。奥に骨が眠っている。ふつうに生きていれば剥き出しになることはない。最後の最後までそれは表には出てこない。

僕らは一体、しんだらどこに行ってしまうのだろうか。肉体を燃やされ、灰になり、残った骨もやがて風化する。一体どこから生まれて、どこに帰っていくのだろうか、僕たちは。

東京、新宿。他人ばかりだ。傘をさして街を歩く。人と人がすれ違う。お互い顔を見合わせることもない。パッと顔を見たとしても、1分後にはもう忘れている。僕たちは無関心で無干渉だ。だからこそ人混みの中でもバランスが保たれている。

みんな100年後にはいない。誰ももう、ここにはいない。さっきすれ違った小さな女の子でさえも、たった100年を流すだけで骨になる。結局、永遠に、自然と時間には勝てないのだ。僕たちは無力だ。骨になる運命から逃れられない。

でも骨になっても想いは消えないのかもしれない。想いこそが永遠なのかもしれない。想い出をつくりあげ、運命に抗っていきたい。例えそれが無意味な抵抗だとしても。

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