マガジンのカバー画像

夫がいない

16
多系統萎縮症の夫は、余命よりも長く幸せに生き、今春旅立ちました。過酷だったけれども、楽しかった日々と、突然の別れから、前を向いて立ち直るまでの道のりを書いています。ほぼ毎日更新。…
運営しているクリエイター

#死んだ者勝ち

掃除機に恋をした

毎日1記事書こう、と思いながら、3日が経った。 時間に追われていたのもあったし、自分の気持ちと向き合う時間を、あえて作らない感じで、現実逃避していたようだ。 やはりこんな時、私のような口で吐き出せないタイプは、溜まってくる。 心にズンズン溜まって、もっとつらくなってくる。 書きたい!書かずにはいられない!という気持ちが湧き上がっている時は 心の許容量を越え、ダダ漏れしたものがあふれ出て、限界点を超えてしまっているようだ。 元々、自分の弱みや愚痴を吐けるタイプではない。 愚

無責任やり逃げ男と年取る女

住んでいるところから、車で2時間の夫の実家。 その近くに、以前から父が用意したお墓があり、そこに入る流れになってきた。 今回、私の意思とはやたら関係なく、いろんな物事が猛スピードで進んでいく。 お墓もそう。 夫に以前、「死んだら、骨はどうしたい?」と聞く機会があって それもたまたま、2ヶ月くらい前に。 病気の夫にそんなことを聞くのはどうかと思うけれど、ふと思って、聞いてみた。 「庭に撒いてほしい」と、夫は即答した。 そうなのかぁ、家にやっぱりいたいのかぁと、その時の私は