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おめでとう、この瞬間の大切なあなたへ

BTS、防弾少年団、방탄소년단、デビュー9周年本当におめでとう。

私は昨年9月にBTSにハマった新参も新参なので、感傷に浸ったり「あの時はこうだった」と思い出を語ったり、ということはできないのだがとにかく嬉しい。だって全員揃ってここまで続けてくれなかったら、私は彼らの良さに出会うことができなかったのだ。
全く業界のことには詳しくないけれど、多分KPOPの世界でメンバーが欠けずに9年間続けるというのはすごく難しく、険しい道だったのだろうと思う。

絶対に今までにもうやめたいと思ったこともあっただろうし、メンバー同士ぶつかり合ってもう無理かもと思ったこともあっただろう。自分には荷が重すぎると感じたり、大きくなりすぎた期待や周囲の目に怖くなったり、困難を挙げればキリがないはずだ。

それでも彼らは続けてくれた、とにかく。

『「覚悟」とは!!暗闇の荒野に!!進むべき道を切り開く事だッ!』

ジョルノ・ジョバァーナ

いつだったか、インターネット上でパートナーとの関係を保つためのコツ…みたいな記事を読んだことがあった。
「この人のこういうところが好きだから」といった理由ではいつか関係にどん詰まりがくる。結局のところ必要なのは「自分がこの人と決めたからこの人と添い遂げる」という『自分に対する覚悟』だ。といった内容だった。
確かにな。と思った。
もちろん、それが行き過ぎると各種暴力から逃れられない等の問題が発生する訳だし、関係を続けない方が良い場合もあるだろう。
でもやはり、パートナーシップという1対1の関係であったとしても続ける理由を相手に委ねていては、いつかは限界が来るということだ。原動力は自分の中になくてはいけないのだ。

BTSのメンバーは、皆そんな覚悟をしているように見える。
「なぜこんなに走り続けてきたのですか?」
そう聞いたら(数えきれないほど聞かれているはずだ)、彼らはたくさんの理由を教えてくれる。ARMYに良い姿を見せたいから、ARMYが応援してくれるから、自分達の音楽を届けたいから、メンバー達とずっと音楽を続けたいから。
それだって彼らの偽りない本心だと思うが、私はその根っこに
「自分がやると決めたから」
があるんじゃないかと思っている。
走り続けて結果を出して叶えたいこと、やりたいこともきっとあるのだろうけれど、一番はやり遂げることを自分と約束したから、その先で何が得られるのか、自分がどうなるのか分からなくてもとにかく進んできたのではないかと思う。

…などと書いてきたのだが、ここでニューアルバム「Proof」がリリース、新曲「Yet To Come」「Run BTS」「For Youth」が発表され、なんとまあ大体の答えを本人達が歌ってくれているという事態になった。恥ず。ジョルノジョバァーナのセリフとか引用してしまった。

ただ、私が感じていたことは大きく間違ってはいなかったようだ。
彼らが覚悟を決めて、暗闇の中を走り続けてきたこと。
走る理由やその先にあるものなど(ある意味では)どうでも良くて、ただ足を動かしてきたこと。
覚悟のある7人が集まったから、ここまで続き、多くの人の心を動かしてこれたのだろう。

人は変わる。ときどき悲しくなるくらいに呆気なく。
しかも他人が変わることにはやたらと敏感で、自分が変わってしまうことにはあまりにも無頓着だ。

いつまでも彼らを応援していたい、と思う私がいる一方で、いつか生活が変わって趣味とか言ってる場合じゃなくなったり、他に夢中になるものが現れたりして今のように追いかけられなくなることもあるかもしれないと考えてしまう私もいる。
彼ら自身の状況が変わってしまうこともあり得ないことではない。

だからこそ、変わってゆく者同士の私たちが今この瞬間、お互いを思い合えること自体が贈り物のような奇跡だということを噛み締めておきたいと思う。
そしていつか時が経っても、この瞬間のことを大切な愛しい思い出として取り出せるようにしたい。忘れないように、後付けの変な補正を掛けてしまわないように、彼らの強固な証明であり続けたい。それが私にできる覚悟だと思うから。

2022年6月13日のBTS、デビュー9周年本当におめでとう。
世界中にたくさんのARMYがいる中で、私にできることなんてほとんどないけれど、あなた達がここにいたこと、私にくれたもの、絶対に忘れないよ。これからもずっと、一緒にいよう。


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