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韓国IBK銀行がアメリカで訴訟に巻き込まれる -- イラン資金凍結口座が狙われた?

なんか、ややこしくなってまいりました。
イランの原油代金70億ドル以上が韓国の銀行口座で凍結させられている問題に関連して、口座を持つ二つの銀行の内、韓国IBK銀行が訴訟に巻き込まれました。

IBK銀行を相手にアメリカ被害者遺族が提訴

報道によると、1998年に発生したケニアとタンザニアのアメリカ大使館爆破事件被害者の遺族がIBK銀行を相手に、IBK銀行が現在保有しているイラン中央銀行名義の凍結資金口座を解除して、被害者遺族が以前にイラン相手に勝訴した賠償命令55億ドルを遺族へ支払うよう命令することを求めて提訴したとあります。

原告らは2014年にアメリカの裁判所でイラン政府の損害賠償請求訴訟を起こして賠償命令を引き出した。これに基づいた命令を求める訴訟なんですね。

上記の記事のGoogle翻訳がおかしいのだと思うんですが、IBK銀行の口座の金のことを“詐欺的に処分された資産”って書いてあるのでおかしくって(笑)確かに韓国はイランの原油代金を詐欺的に処分してると思うけども。

1.アメリカの判決が韓国内の銀行に与える影響は?

IBK企業銀行は、「原告らの請求は、米国法上根拠がないと判断し、訴訟の結果が会社の財務状態に重大な影響を与える可能性は低い」と言いながらも、法律代理人と協議して積極的に対応する予定だとの立場を明らかにした。

イラン相手の被害者遺族が原告で、既に賠償請求訴訟では55億ドルの支払い命令が出ているので、イラン中央銀行の口座の資金を差し押さえる命令は出る可能性はありますよね。ただ、それがアメリカ国内ではなく韓国の銀行で出るのかどうか…。

2.仮に命令が出た場合に応じるのか?

原告らは、1998年に米国大使館連鎖爆破事件に関連して、2014年頃、米国の裁判所からイラン政府相手の損害賠償確定判決を受けたことがある。これ基づき、原告側はIBKに開設されたとは、中央銀行(CBI)人の口座で実行した詐欺的処分を無効またはオフにしてIBK企業銀行が詐欺的に処分された資産を原告らの執行判決の金額(判決前と判決後利息を含む)だけ原告らに導くように命令することを請求した。また、CBIの資産をIBK企業銀行が保管していない場合には、執行判決の金額または詐欺的に処分された資産の相当額のいずれか少ない金額原告らに金銭的損害賠償をするように命令することを要求した。

原告が求めている命令の内容をよく読むと、イラン中央銀行名義の口座に凍結されている70億ドルから、被害者遺族へ損害賠償額を支払うように。また仮にIBK銀行内にイラン中央銀行名義の凍結資金がない場合には、損害賠償額か、口座に凍結されていた資金総額のいずれか少ない金額を被害者遺族へ金銭的損害賠償することを要求している。

IBK銀行が密かにイラン中央銀行名義の凍結資金を移動させる可能性を潰しているんですね。あるいは、銀行が使い込みをして口座に金がない場合も想定しているかも。その噂は当然知っているだろうから(笑)

韓国は二つの銀行に凍結されているイランの金を、アメリカの制裁で凍結されていて動かせません…ということを言い訳にしていますが、この訴訟命令はアメリカ政府が制裁の対象にしないでしょう。イラン政府から相当な抗議が銀行や韓国政府に来るでしょうが、賠償金差し押さえ命令となると銀行も拒否できないと思うんですが。

また、仮にアメリカの制裁を理由に送金を拒否した場合、アメリカ国内のIKB銀行の資産が差し押さえられる可能性がありますよね。損害賠償しろと命令されているから。55億ドルはIBK銀行の自己資本の27%だそうだから、こりゃ厳しい。


徴用工&慰安婦裁判が足枷に

さて、原告の国で他国の企業(この場合は銀行)が訴えられて敗訴した場合、どこかで見たなぁ~ってのは、韓国が日本相手に起こした徴用工裁判とそっくりですよね。IBK銀行は大株主が韓国政府なので徴用工&慰安婦裁判みたいで、なんか笑っちゃう。

IBK銀行と被害者遺族との裁判が却下されずに判決が出た場合、韓国政府がアメリカに対して抗議する可能性はありますが、日本の抗議に対して三権分立で司法へは不介入を壊れたレコードのように言い続けるしかない韓国が、自国の銀行が訴えられた事案でアメリカに抗議できますかね?そんなことをすれば日本側からも突っ込まれますよね。

日本に対しては、後戻りできない段階に来てようやく「差し押さえ資産の現金化はよろしくない」なんてことを文大統領が言い出して、世論も「???」ってところでしょうが、実際のところ、韓国世論は徴用工裁判についてはあまり関心がない。民間企業を相手の裁判だし、儲かるのは徴用工という名の出稼ぎ工だけですから。

イランの凍結資金口座にしても、イランが韓国を甘く見て集っているぐらいの認識の人が多いし、アメリカの制裁による措置で、アメリカとイランの問題だろ?って他人ごと。

ところが、その二つが合体したような事案で、韓国が当事者で訴えられるような訴訟が起きたと。韓国政府の舵取りや、抗議について世論の目は厳しく監視するでしょうね。他国間で適当に言い訳していた辻褄をあわせながら、韓国の立場や財産を守るようにそれぞれを説得するなんて芸当、よほどの外交通でも難しいのに、今の文政権は稀代の外交オンチ政権。とんでもない惨事になることは間違いない。


イラン大使館の口座開設協議という怪しい動き?

これとは別件ですが、つい最近、ポンと飛び込んできたニュースで、イラン大使館名義の口座をIBK銀行だと思いますが、観光内の銀行に開設するための協議をしている…というニュースがありました。

これ自体、なんでもないことだし、イランが韓国内の銀行口座の凍結資金について散々抗議し、世界中にバラしまくっている最中に、なぜ大使館が韓国に口座を開設するんだ?って不思議だったんですよね。

でも、この訴訟の原告の要求内容を見てピンときました。

イラン中央銀行名義の凍結資金がIBK銀行になかった場合、代わってIBK銀行が損害賠償をするように求めています。被害者遺族は、IBK銀行がイラン中央銀行の金を保有していることは間違いなく事実だと知ってます(そりゃ、拿捕事件からこっち、イラクが散々世界中に話してますからね)し、裁判中にイランが金を移動させたとしても、その事実を知っているIBK銀行に支払わせるから問題ない。

イラン政府は、自分たちの金70億ドルを損害賠償として差し押さえられてIBK銀行に送金されるのだけは阻止すれば、あとはIBK銀行がかわって損害賠償してくれるんだから、大使館名義の口座を開設してそちらに凍結資金を移せばOK。 

どうなるんでしょうか。とても楽しみですね。


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