韓国大型マートの営業制限法案処理推進 -- 周辺商圏保護との名目で独自通販サイトまで規制?ただし効果は…
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韓国与党が、来月に大型ショッピングモールの深夜営業の制限と月2回の義務休業を指定する法案を処理する方針だとわかった。
周辺商圏保護名目の大型ショッピングモール営業規制
14日、業界によると、加えて、民主党は審議中の流通産業発展法改正案を来月の臨時国会で処理する方針だ。
与党は小商工人と自営業者の権益保護のため、大企業が運営する大規模店舗の追加営業規制が必要だという立場だ。
現行法によると、自治体長大型マート、準大規模店舗(SSM)の深夜営業の制限と月2回の義務休業日の指定が可能である。
改正案は、ここに資産10兆ウォン以上の大企業が運営する複合ショッピングモールまで拡大することが骨子だ。
法案が可決されればスターフィールド、ロッテモールなど流通大手が運営する複合ショッピングモールは、月に2回ドアを閉じている。
この他にも発議された法案の内容の中にはデパート、免税店、専門店などに義務休業・営業時間の制限の義務を拡大しなければならないという内容も含まれた。
大型マートなどには既に月2回の義務休業と深夜営業の制限がされている中に複合ショッピングモールなども含めて義務休業、深夜営業の規制をする法案が推進中。
やっぱり大型マートなどがあれば便利ですからね。大きな車で移動することが多い韓国民だから駐車場とか周辺商圏の小売店では難しいことも多いし、品揃えとかどうしてもそっちに行っちゃいます。
複合ショッピングモールが規制の対象になるのは、大型マートが既に規制されているのと不公平感を無くすとか、それなりに言い訳は立ちそうですが、デパートや免税店、専門店?まで含まれる案もあるというのはちょっと…。
ただ、ここで"専門店"が入ってくるのは、おそらくイケアが標的。
イケアは韓国では家具専門店という位置づけなので、家具だけでなく食料品などいろんなものが売られていて、実体は大型マートだろうという指摘にも規制からは除外されている。それが批判の対象になっているところもあるわけ。
その他、出店制限地域を設ける案なども出ているのはよくある話。
独自通販サイトまで規制拡大の動きも?
このうちシンヨウンデ民主党議員は「大・中小企業相生協力促進に関する法律」の一部改正案を発議すると発表した。
この改正案は、クパン、マーケットカーリー、新世界さっと出荷、B、マートなど、独自の物流センターをベースにご注文・配送サービスをオンライン配信プラットフォームを規制対象に追加する内容で分かった。
法案が可決されれば、いくつかの項目は、ロケット送料自体が不可能になり、営業時間の調整に夜明け発送は停止することができる。
オンラインで受注、配送を行うプラットフォームも規制の対象にしようという動きがあります。一応、これも周辺商圏保護なんでしょうね。
韓国与党は大量当選しているので、やりたい放題。もっとも、最近はコロナの対策や公約である不動産対策や雇用問題、内需不振などの様々な問題で支持率を落としています。4月のソウル市長選挙は大統領と与党のこれまでの成績を採点する選挙になると世論調査でも出ているので焦ってます。
プラス、一気に議員が膨れ上がった政権与党の中で目立とうと必死になる議員が大勢居ます。複数当選する議員が少ないのが韓国の特徴なので、議員でいる間に目一杯目立つのが大事なんですね。
目立つには世論が食いつく法案をバンバン発議するのが一番。そういうわけでかなりオーバーな法案が出てくるわけ。
それにしても周辺商圏保護のために通販まで規制するとか…。
大型モールのライバルは大型モール
でも、やっぱり韓国らしくピントがズレてる。大型ショッピングモールのライバルは大型ショッピングモールで、周辺商圏の小売店とか関係ない。実際、イケアが出店するとその地域への訪問客が増えて周辺商圏まで人出が増え、地価が上昇したといわれているし、休日でも周辺商圏へ人が流れるのではなく、別のモールへ移動したり通販で買い物をする。
保護をするべき商圏が利用客のニーズを満たしていないのに、それを大型モールのせいにして自身を振り返ってない結果。よくありますけどね。韓国では問題があると、自身は被害者で何の責任もない。加害者が全ての元凶であり被害者に謝罪と賠償をする必要がある、と。
それじゃなにも変わらない。
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