いしい

世の中のだいたいのことについて解像度低めです。とても面倒くさい性格です。2023年1月…

いしい

世の中のだいたいのことについて解像度低めです。とても面倒くさい性格です。2023年1月から始めたピアノと、半世紀以上続けている読書と、いろいろの日々を綴っています。

最近の記事

点Pのような人

ほんの仲間内の小さな小さな勉強会を毎年開いている。 いつも集まるコアメンバーとそのつながりから何人かに声をかけるという、ほんとに小さな勉強会だ。 その打ち合わせをしていたら、「いしいさんの知り合いって大人しい人が多いよね」と言われた。 お行儀よく話を聞いているが、活発な議論になりにくい。 真面目で意欲はあるが我を出さない。 大人しい人ばかり、という。 これは本当にそうで、仕事をしていても、ウチの部下たちはなんとなく似たもの同士だな、といつも思う。 それぞれは個性的なのだけ

    • 努力の方向

      ピアノでは誰もが通る「ハノン」をとうとう始めた。 いよいよ、ではなく。 やっと、でもなく。 とうとう。 わかります?この若干後ろ向きな感じ笑 BEYERが終わったらハノン、と言われていたので分かっていたことではあるけれど、事実気乗りしていなかった。 理由はふたつ、みっつかな。 ひとつは、以前少し取り組んだときに全然弾けなかったから。 誰もが「必要だ」と言うし、「やったほうがいい」と言う人もいたので弾いてみたけど、すでに2番で指が動かなかった。 音型も全然覚えられなくて、「

      • 実力のちょっと上

        次の課題の負荷が少ないので、弾いてみたかった曲を自主練している。 平吉毅州「想い出」 チャイコフスキー「古いフランスの歌」 あと、プレ・インヴェンション。 何か月か前にも一度チャレンジしてみたのだけど、そのときは全然歯が立たなかった。 たどたどしく弾くことはできるけど、曲の形にならない。 時間がかかるわりに一向に進まず疲れる。 取り組むのはまだ早いってことか、とがっかりして撤退した。 その頃、先生に言われたことがある。 「いしいさんは今だって弾こうと思えばどんな曲でも弾

        • 果物の話

          この世のあらゆる食べ物の中でさくらんぼが一番好き。 人生の最後に食べたいくらいだが、そうなると6月に上手くその時を迎えななければいけない。そんなの至難の業だよね。 これまでの人生でさくらんぼを買ったことがない。 父の実家が果樹園をやっており、私にとってさくらんぼは「6月に送られてくるもの」だった。父の実家の代が変わってもそれは続いており、今年も先月たくさん送られてきた。 そんな環境になければ、もしかしたらさくらんぼの味を知らずに一生を終えたかもしれない。 高価なので親が買っ

        点Pのような人

          ミスタッチを恐れるな

          この本、読みたいんだけど…ブックオフやメルカリでは見ないし、中古ショップにもあるにはあるけど高くてちょっと手が出ない。 みんな手放したくないと思うくらいにいい本なんだろうか… ますます読みたくなる! レッスンで、私はまためちゃくちゃ緊張してミスを連発した挙句、何度も弾きなおす、ということになってしまった。 どうしてそうなるかというと、それはもういっぱい練習したからだと思う(当社比) 練習を認めてもらおう、褒めてもらおうとは考えていない。 一度ミスするとそのあとのリカバリに時

          ミスタッチを恐れるな

          3人家族

          「ハーゲンダッツ買ってきたから食べてね~」 「あれ?4つあるよ」 「私がふたつ食べるに決まってるじゃん」 「あ、そうか」 ホントは娘の分も間違えて買っただけ笑 3つ入りの食品を買うとき、いつも 「なんで3つなの😡」 って思ってたけど、いざ3人になっても3つ入り2パック買ってしまって、家に帰ってから 「そうだ、3人だった」 ってことがまだまだある。 なかなか慣れないね💦

          静かな家

          娘が引っ越してから、ウチの中の空気が変わった。 少し冷たく、少し暗く。 娘は太陽のような存在だった、明るく、暖かく、中心にいる太陽。 たとえば、いま食卓はとても静かだ。 会話がないわけではない。 むしろ会話が途切れることはなく、終始和やかに穏やかに進んでいく。 そして、3人が均等に話している。 無理して話しているわけではないけど、空白を埋めようとする感じはある。 娘がいたときは、会話の切り出しはいつも娘で、3人は会話を受けて話すか、たんに聞いているか。 割合としては、娘6:

          静かな家

          狭き門より入れ

          ようやくBEYERを卒業した。 ピアノを習い始めて1年6か月。 今年中に修了するのを目標にしていたので、思ったより早く達成できた。 とりあえず、お疲れ、自分。 106曲の練習曲のうち、私が一番好きなのは60番。 すぐ弾けるようになったし、好きすぎてたくさん練習したので、一発で合格してしまった。もうちょっと弾きたかったのに笑。 ポリフォニックな曲はどれも好き。 練習も全然苦じゃなかった。 先生にも「こういう曲好きですよね」と言われたけど、そのとおり。 ポリフォニーって美しい

          狭き門より入れ

          心の体力

          最近、映画館に足が向かない。 最近? いや、たぶんここ数年くらい。 「ヒトラーのための虐殺会議」 を映画館で見たのがもう1年以上前。 その前は「SING」でさらに1年前。 月に2本以上は映画館で見ていた頃がウソのようだ。 映画館に足が向かないのは、不用意に心を削られたくないからだ。 映画というのは心を削られてなんぼのものだと思うが、最近はそれがすごくしんどい。 心を揺さぶられたり、傷ついたり、凹んだりしたくない。 それを映画館の大きなスクリーンで、大音量で受けたくない。

          心の体力

          他人の始まり

          母から「(娘が引っ越して)寂しいでしょう」と電話が来た。 たぶん母は私が引っ越したとき寂しかったんだろうと思い、そうだね、と答えた。 母には申し訳ないけど、私は母のそういう気持ちに共感が湧かない。 私は自分本位だし、結婚しても子どもが生まれても自分がしたいようにしてきて、母がいつも言うような「母親の苦労」をしていないので、母からの「あなたも私の気持ちがわかるでしょう」という同調の押し付けが苦手だ。 長年母との関係は悪くはなかったと思うが、コロナ禍で少しずつ変化した。 いや

          他人の始まり

          里帰り

          引っ越して2週間後、早速娘が里帰りしてきた。 父の日のプレゼントを渡すため、という名目ではあったけど。 試行錯誤しながら新しい家庭を作っていく娘の話はとても面白い。 まず、料理をしないつもりと言っていたのだが、そこそこ作っているらしい。 娘のお相手のお仕事は出社が月に2回くらいでほぼリモート、娘はほぼ出社、なので、「たぶん夕飯はバラバラに食べると思う」と言っていたけど、お相手が結構作ってくれるのだそうだ。食が細い人で、そもそも食にあまり興味がなさそうだと思っていたから意外

          束の間の平穏

          いま練習しているのは2曲だけだ。 BEYERの最後の曲と「忘れな草」 たまに「次はこれ」と先生に予告されている曲を弾いてみることもあるけど、基本的には2曲だけをおさらいしている。 2曲しか練習しないなんて、私史上最少だ。 曲の数だけでは単純に比べられないが(曲の長さもいろいろだから)、いつもレッスンで取り上げられるであろうずっと先まで練習していたので、常時5曲くらい練習して、2曲くらい新しい曲に取り組んでいた。 楽譜が読めないわけではないけど、すらすら読めるわけでもない。

          束の間の平穏

          解約

          Audibleはけっきょく解約した。 無料期間はあとひと月あったけど、体験としてはじゅうぶんだったし、続ける気もなかった。 読んだ(聴いた)本は9冊。 ナチスは良いこともしたのか ザリガニの鳴くところ 未明の砦 リバース 硝子の塔の殺人 祝祭のハングマン 復讐の協奏曲 殺戮の狂詩曲 朝日新聞政治部 あと、プロセスエコノミーをリタイア。 Audibleを聴くなら湊かなえさんの小説は大変におすすめ。 だって朗読者が豪華すぎるもの。 松雪泰子さん、小池栄子さん、榮倉奈々さん

          ホームシック

          先日、娘が引っ越していった。 娘はウチでは一番広い部屋を占有していた。 にもかかわらず、そこに収まりきらないものがリビングにも進出していた。家族のだれもがほんとに片付くの?と思っていた。 ところが、置いていくだろうと予想していた、オタクにありがちな大量のグッズ、これまた道楽である洋服も(少しは処分していたけど)きちんと箱に入れ、ほんの少しのぬいぐるみを残してちゃんと新居に運び込んだ。 がらんとした娘の部屋には今、置いていったベッドと、ぬいぐるみと、姿見が打ち捨てられたように

          ホームシック

          芯のある音

          先生がお手本を弾いてくださったとき、音が全然違う、と思った。 もちろん、プロと素人の違いはある。 先生と同じように弾けるわけがない。 先生には微妙な表情のつけ方などの上手さもある。 でも、そういう表現の巧拙ではない違いがあるような気がした。 最初は音量の違いだと思った。 私はもともとあまり大きな音を出せない。 なにかの本で、普段何も考えずに出す音がだいたいmf、というのを読んだのだけど、私のそれはよくてmp、とてもmfとは言い難い。 大きい音を出すのが苦手で、いまだにfの

          芯のある音

          ひとの好み

          少し前、TwitterでポケモンFitが話題になっていた。 ポケモンFitとは、手のひらサイズのポケモンのぬいぐるみのことだ。 これまでもぬいぐるみになったポケモンはたくさんいたけど、見た目が可愛かったり、映画でフィーチャーされたり、人気だったり、取り上げられるポケモンに偏りがあった。 ポケモンFitではすべてのポケモンがぬいぐるみになったので、自分の推しポケモンがどんなに不人気でも必ず購入できる。 そう、どんなに不人気でも。 娘とその話になって、一緒に「 #ポケモンFit

          ひとの好み