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FX商材ビジネスの歴史の裏話しと現在の問題点

現在のFX自動売買のトレンドを語る前に、これまでの市場を整理しておきたい。

FXの自動売買が世に出てき始めたのは、海外FXでMT4が採用され始めてからだ。
日本では少し遅かった様に記憶している。
日本で始めに大ヒットを記録した商材は「サイボーグFX」だろう。
今となってはとても幼稚な商材だが、インフォトップで50,000円で売られていた。
ネーミングも良かったと思う。

完全な自動売買プログラムでは無く「CCI」というインディケターにラインを引いて、買われ過ぎ売られ過ぎを判定して手動で機械的にトレードせよ!という内容だった。

実際に、爆発的に売れた50000円の商材「サイボーグFX」通りにプログラミングすると、ボロボロに負ける。

そのヒットを皮切りに、ストキャスティクスやMACDを使った勝てもしない商材が商材屋の手によって開発され、顧客は高額な商材代金と投資金をWで失う事になる。

ときは、リーマンショック前でMT4の自動売買の主流は手法では無く、資金管理に焦点が当たっていた様に思う。

リーマンショック前と後では、通貨自体の市場も全く変わったと言えるが、周辺の商材ビジネス市場も大きく変わった。

リーマンショック前はスワップ狙いのキャリートレードが王道で、セレブ集団「ミスワタナベ」が円を売ってドルを買いまっくた。
「ミスワタナベ」の末路は知っての通りだ。

リーマンショック後のトレンドは、スキャルピングだろう。
リーマンショックの経験から、長期間ポジションを保有する事はリスクが高まることだと学んだ。

インフォトップでも勝てないスキャルピング商材が飛ぶように売れていた。

短時間で小さな利益を積み上げる手法こそ、自動売買に向いている手法とばかりに、FX自動売買市場が一気に活性化する。
実は、この時期にはかなり勝てるプログラムが何点か開発された。
日本に入ってきた海外FX会社の最大手は「FXDD」あとは今はなき「4xp」。

今でこそ、人気は「XM」に抜かれてはいるが、「FXDD」の勢いは凄まじかった。

FX自動売買=MT4=FXDD

なぜ、こうなったかと言えば商材屋は、FX自動売買プログラムと同時に口座縛りを設け、FXDDのアフィリエイターとなったという事実がある。

FXDDのアフィリエイターと言っても日本のようにショボいアフィリエイトでは無い。
イントロデューシングブローカー:通称「IB」と言われるアフィリエイト契約だ。
顧客がトレードした取引量に応じた、スプレッドの一部がアフィリエイト報酬としてFXDDアフィリエイターに還元される仕組みだ。

インフォトップ関連の商材屋は、ブラックボックスの自動売買プログラムの販売利益とFXDDのアフィリエイト報酬のダブルで儲かった訳だ。
知っている限りではFXDDからの報酬だけでも月額3000万以上になっていたはずだ。

しかし、ここで問題が起こった。

勝てないハズの、自動売買プログラムがFXDDのMT4で勝ちまくった。
勝ちまくって何が問題か?と思った人は、注意が必要だ。
FXDDは、顧客の注文に対してノミ行為を行っていたからだ。

90%以上が負けるFX業界で、顧客が負けると利益になるビジネスモデル、相対取引を採用していたFXDDは、大きな損失を被る事になる。

こうなると、出金停止、約定拒否、スリッページ、スプレッド拡大と、ありとあらゆる手で顧客を負けさせるのがノミ屋のFX会社がやる事だ。

この時のFXDDの裏話で、日本人のサポートを受け持っていた部署は、まさか会社がノミ行為をやっていたとは知らずに、顧客が自動売買で大勝している様を見て、大喜びしていた。
慌てたの社長!
激怒してディーリングルームに自動売買拒否の指示を出し、日本人社員にもまくし立てたという逸話は残っている。

FX会社、自動売買プログラムなどの問題はあったが、MT4、自動売買プログラムの人気、魅力は衰えず、時代を経て多くのプログラマー、トレーダーが活躍している市場になった。

現在のFX自動売買ビジネスの問題点

MT4を使ったFX自動売買は魅力的であるが故に、問題点も多い。
一番感じるのは、搾取型のモデルになっている。という事だ。
現在のMT4採用FX会社で1番人気は、「XM」だろう。
堂々とマーケットメイカー(ノミ屋)とうたっているにも関わらず、何故「XM」がそれほどまでに、人気があるだろうか?

良い業者、安心、安全な業者だからという理由では無い。

答えは簡単で「アフィリエイト報酬が高い」からだ。

人気になるという事は、必ず裏にはアフィリエイトで儲けている人がいるという事だ。

日本のFX会社を紹介するランキング形式の情報サイトでも、最もらしい説明は書いてはいるものの、本音では「アフィリエイト報酬の高い順」にランキングされている。

特に海外のFX会社とのアフィリエイト契約は、IB契約になっているのでアフィリエイターは継続的にノーリスクでビジネスを展開する事ができる。

顧客にとって、良い業者、悪い業者、勝ち、負けは関係ない。

さらに、現在主流のビジネスモデルは自動売買プログラムを無料で使えるとうたい、口座縛りを設け、高額のアフィリエイト報酬を独り占めしている。

この形を搾取型のビジネスモデルと言っている。

無料EA(自動売買プログラム)を配布し勝てるか勝てないか分からないFX市場でトレードをさせ、そのトレードからのリベートを独り占めするというモデルだ。

運営側、利用者側も知ってかしらずか勝ちたい一心で納得済みといった所だろうか。

しかし、FXのトレードをしているとスプレッドが意外に効いてくる事が分かる。

特にスキャルピングなどの短期手法を好むトレーダーにとってはスプレッドのコストに驚く。
「手数料負け」という言葉もあるぐらいだ。

そして、EA(自動売買プログラム)で行うトレードというのは、中長期向けのスイングやデイトレのプログラムを作るにはあまり意味がない。

機械的にプログラムでトレードする訳だから速いトレードに向いていると言える。
チャートの足で言えばティック、1分、5分遅いプログラムでも15分足だろう。
その短い足にEA(自動売買プログラム)を乗せテクニカルやチャートパターンでガチャガチャとトレードする訳だ。

このトレード手法自体を否定している訳では無く、問題は運営側の搾取の構造だ。

話しは繰り返されるが、この構造では、運営側はアフィリエイト報酬の高いブローカーを紹介しようとする。

このアフィリエイト報酬が高いという事が時には問題で、運営者側には都合は良いが、利用者にとっては、スプレッドが大きく開いたり、EAの出した注文が約定する際にスリッページが頻繁に起きる可能性が高い。

顧客のトレード結果には関係なく儲けられる仕組みになっている事が現在のFX商材、ビジネスモデルの大きな問題点で、違和感も相当ある。

「ストック型FX自動売買」の話しも少し

昨日の記事で仕上がり90%と書いた。
あとは、自動売プログラムの配布方法さえ決まれば記事を投稿できる状態までは仕上がっている。

今までの記事も、今日書いた記事も「ストック型FX自動売買」構築法の記事を読んだ後でも納得してもらえる内容になっている。

来週の前半には方向も定まっている予定だ。