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日本酒 古酒・熟成酒飲み比べ(愛媛県松山市栄光酒造株式会社 「ソメイユ・プロフォン」 / 愛媛県西予市 株式会社元見屋酒店 「開明」)

今日は、愛媛県の古酒・熟成酒の飲み比べです。

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右から、

平成元年仕込み ソメイユ・プロフォン(熟睡)大吟醸(栄光酒造株式会社)
拾年熟成 開明 吟醸純米原酒(株式会社元見屋酒店)

先日マスターズを制覇した松山英樹プロを祝して、そして、明日から始まる全米プロゴルフ選手権の応援の気持ちも込めて、愛媛県松山市栄光酒造のソメイユ・プロフォン(熟睡)をいただきます。
松山プロは松山市出身なので、松山市の酒蔵の古酒・熟成酒を探したところ、ソメイユ・プロフォンにたどりつきました。
そして、もうひとつは、松山市に近い、愛媛県西予市 元見屋酒店の開明です。

どちらも蔵で10年以上熟成されていました。
また、アルコール度数が高く、ソメイユ・プロフォンは18度以上19度未満、開明は17度以上18度未満です。

平成元年仕込み 「ソメイユ・プロフォン(熟睡)」 大吟醸  
栄光酒造株式会社

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栄光酒造さんのサイトによると、大規模な冷蔵施設を保有されており、低温貯蔵にこだわられている様子がうかがえます。

栄光酒造

ソメイユ・プロフォンは、冷蔵(5度)で30年以上熟成されていました。


キラキラしたレモンイエローに、ほんの少しだけ緑色がかっているように見える。

香り
ふわっとしたクリームの香り、ほんのりチーズような香りもある。
直後につんと香りが鼻をつく。
少しすると、ナッツのような香りもしてくる。


最初は、舌の上でふわっと軽くなめらかな少し甘いクリームのようなやさしい口当たり。
それに、心地よい苦さとほんの少しの酸味が加わってくる。
少しすると苦さをもう少しはっきりと感じるようになり、少し渋さが加わり、のどをすぎる時は、ピリッとアルコールを感じる。

余韻
少し酸味があるやさしいクリームに包まれた、苦味とピリピリ感が続き、余韻は長い。
しばらくグラスに置いておいてからいただくと、ピリピリ感は穏やかになる。

ペアリング
ささみや豚肉、豆腐をシンプルなやさし味で仕上げたお料理、例えば、豚肉と野菜の炒め物。
少し熟成させた白カビチーズともよいと思う。
まろやかチーズ味の甘さ控えめのクッキーとかとも合う。

(ソメイユ・プロフォン(熟睡))
原料:米・米麹・醸造アルコール
原料米:広島県産八反錦100%
精米歩合:40%
アルコール度数:18度以上19度未満
日本酒度:+6
酸度:1.8
アミノ酸度:1.3
酵母:KA-1
貯蔵:冷蔵(5度)・瓶
価格:3,080円(税込)(500ml)
製造年月:令和3年(2021年)4月

拾年熟成 「開明」 吟醸純米原酒 
株式会社元見屋酒店

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古酒・熟成酒をいくつも造られている酒蔵です。
テイスティングノートがとても丁寧。


黄色に、琥珀色を数滴垂らしたような色。

香り
干ししいたけ、ナッツ、また、少しチーズっぽく、スパイシーな感じもあり、鼻につんとする。


ふっくらした甘旨な味わいに、心地よい酸味と苦味が加わりバランスがとれている。
ほんのり黒砂糖のような感じもある。

余韻
甘旨なかに、苦味と少しピリピリ感が効いていて、余韻は長い。

ペアリング
はっきりとした味の煮物や中華料理。
コンテのようなチーズとも合うと思う。
ビターチョコレートも食べたくなる。

(開明)
原料 米・米麹
原料米:自社栽培山田錦100%
精米歩合:60%
アルコール度数:17度以上18度未満
日本酒度:+5
酸度:➖➖
アミノ酸度:➖➖
酵母:➖➖
貯蔵: 定温熟成(18度以下)・タンク
価格:2,233円(税込)(300ml)
製造年月:2020年12月

まとめ

色は、熟成年数が長いソメイユ・プロフォンの方が淡いです。
これは、熟成温度と精米歩合の違いからなか、と。
ソメイユ・プロフォンは、冷蔵熟成(5度)で、精米歩合が40%の大吟醸(お米を多く磨いている)です。
開明の熟成温度は18度以下に保たれていたそうで、ソメイユ・プロフォンの冷蔵熟成の5度より高く、また、精米歩合は60%で、ソメイユ・プロフォンほどお米を磨いていません。

余韻のピリピリした感じは、ソメイユ・プロフォンの方が長いです。
これは、ソメイユ・プロフォンの方がアルコール度数が高いからかな、と。
また、ソメイユ・プロフォンには、醸造アルコールの添加がされていることもあると思います。

両方とも「アルコール度数が高そう」と感じるものの、ソメイユ・プロフォンには、ふわっとしたかろやかな感じが、味や香りの、特に初っ端にあります。
開明は、ふくよかさのなかに酸味や旨みを感じるのが特徴。



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