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ラスベガス入門(歴史編)01

今回から少しづつですがラスベガスの街をご案内していきます。皆さんもご存じの通り、ラスベガスは全米No.1 のカジノシティです。

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東海岸には巨大なアトランティックシティというカジノシティがありますが、ラスベガスの方が規模も売り上げもアメリカでは一番です。

通称ストリップと呼ばれる通りには巨大カジノホテルが立ち並び、総客室数は13万室と云われています。超観光都市でもあります。

そしてネバダ州の中心となる街です。ネバダ州全体の人口が約310万人で、そのうちの約270万人がラスベガス及びその周辺に住んでいます。ネバダ州の人口ほぼ85%がラスベガスという一極集中具合です。

どのようにしてこのようなカジノシティが誕生したのかを歴史からひも解いていきたいと思います。

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元々、ネバダ砂漠の窪地で唯一のオアシスが存在したのがこのラスベガスです。ちょうど現在のダウンタウンの辺りです。

Vegasとはスペイン語で『肥沃な土地』という意味の複数形です。これに女性定冠詞のLasが付いてLasVegasとなりました。

最初は、1820年代後半にソルトレイクシティからカリフォルニアを目指すモルモン教徒により発見されました。

そして1840年代には、カリフォルニアで金が見つかりゴールドラッシュが起き、カリフォルニアへ向かう際の中継地に定住する人々が現れました。

そして1905年、ユニオンパシフィック鉄道が開通し、水が湧いていたダウンタウンに鉄道の駅が出来ました。当時は蒸気機関車の時代で、駅には水が不可欠条件だったのです。

1929年に世界恐慌が起き、その復興施策のひとつとしてラスベガス近郊のネバダとアリゾナの州境でフーバーダム建設が1931年から始まります。ダムは5年後の1936年に完成します。コロラド川をせき止める、世界一大きなアーチ形ダムです。

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このダムによって巨大な人口湖が出来ました。これがミード湖です。貯水量は何と450憶トン。これがラスベガスの水源になっています。ラスベガスからグランドキャニオンへ向かう時は、必ず近くを通ります。

このフーバーダムによって多数の労働者が全米から流入します。ダム完成後は安価な電力供給、潤沢な水の確保によりラスベガスが発展し始めます。

また、ちょうどダム建設開始と同じ時期に、銀の採掘以外にさしたる産業も無かったラスベガスは、税収確保の為にギャンブリング(賭博)が合法化されます。

ラスベガスは、街のインフラの充実とギャンブリングが結び付き、1940年から本格的にカジノシティへの道をたどり始めます。