高校一年生から10年後に大学受験を始めた話 #03 Strategy Part 2

#02の続きで、おすすめの科目などについて書きます。#01にも少し関連してくる内容です。

科目について

英語:リーディングは避けることができないため、ある程度のレベルまでは上げる必要あり。ただし帰国子女などとも戦う必要があるため、武器にするというのは難しい科目と思われる。リスニングについては大学次第だが、大学に入ってからのことも考えるとやっておいたほうがいい気はします。
現代文:文系であればほぼ避けられない。読書が趣味の方などは、現役時より点数が下がっていない、もしくは上がっているという人もいるのではないかと思います。
古典:どの科目にもその要素はありますが、古文・漢文は共通テストレベルまで上げるのと二次試験の記述ができるレベルまで上げるのに必要リソースの差が結構あるので、時間的制約のある方は取捨選択すべきところかもしれません。もちろん東京大学志望であれば文理問わず避けられませんが。
数学IA:文系であっても上位校を受けるなら避けられないので、対策しておいたほうがいいと思います。公式の暗記量そのものは少ないです。
数学IIB:個人的には文系の方がつまずき始めやすい部分だと思います。公式の暗記で対策し切るにも限界があり、理解もIAに比べるとやや難しめ。
数学IIIC:高校によっては文系選択だと受講できない場合もあり、かと言って特にIIBでつまずいてしまった方だと、独学も難しいという悩ましい科目。
世界史:共通テストにおいては点数の安定しやすい科目。二次試験は大学によってかなり特徴が分かれる。
日本史:全範囲は履修していませんが狭く深いのと日常で使わない漢字が多く大変だった記憶。それらに抵抗がない方にはいいかもしれない。
地理:未履修の初見で東大実戦25%ほどからスタートできたので、実学寄りというか、社会人からのスタートだと人によっては意外とアドバンテージがあるかもしれない。一橋地理のように、仮面浪人先の大学の授業で経済地理を受けていると有利といった場合もある。
倫理・政治経済:後述のその場科目と準備科目が組み合わさっているので、どっちも得意な人でないと点数が頭打ちになりやすい。ただし上位校であれば強制選択。
倫理:哲学が好きな人からすればブランクがあっても素でできる可能性がある。倫政の倫理部分も同じだが、現代文の特に評論文とのシナジーがあるため力を入れても損はないのではないかと思う。
現代社会:使える大学は限られるが、短期集中で高得点は取りやすい。
政治経済:共通テストだけではなく、二次試験でも使える大学がある。
物理:計算力勝負というイメージなので、数学が得意な方なら難なく取れることもある。しかし因果でなく相関関係なので、数学が得意でも物理が苦手という方はいる。
化学:文系で生物に次いで選択しやすい科目。理論化学さえ理解すれば、流れで無機化学までは進みやすいが、有機化学は暗記要素が大きい。
生物:共通テスト2023で難化したのは記憶に新しいかもしれない。暗記科目なので、文系で社会とともに詰め込む余裕のある方は選択しやすいであろう。
地学:地理の自然地理分野とのシナジーがある。物理とも少し親和性があるらしい。
情報:数学の一部分とはシナジーあり。幼少期からコンピュータに触れている(プログラミングとかでなく一般的に)方は得意科目になり得そうだが、二次試験や個別試験で使えるのは今のところ慶應SFCくらい。

次に、大学受験プレイヤーの阿修羅さんが言うところの、「準備科目」「その場科目」に分類をしてみようと思います。
その場科目:英語(長文読解・解釈)、数学IA、現代文、小論文、地理、倫理、物理、化学、情報
準備科目:英語(単語・文法)、数学IIB, IIIC、古文・漢文、世界史、日本史、政治経済、現代社会、生物、地学

私は完全に「その場科目」タイプでした。(余談ですが、こういう方はICUの入試との相性がいいです。)しかし世間的には「準備科目」を得意とする方が多いのではないかと思います。定期テストの点数がよかった、社会人であれば資格試験は勉強時間さえ取れればクリアできるというタイプです。

二次試験が特徴的な大学は、東大文系かと思います。社会が二科目課せられるので、負担が大きいうえに併願が難しくなります。それで私は一橋大学を第0志望にしました。他にも理由はあって、明治や大正期の文学作品を読むのが趣味だったため近代文語文との相性が良かったのと、数学IAの難しさが際立っていたからです。個人的には整数や確率は好きで、模試で完答することもありました。世界史は暗記量が多すぎて太刀打ちできなかったため、地理に変更(東大模試でポテンシャルに気づけました)か、社会の課されないソーシャル・データサイエンス学部を受けようとしていました。総合問題はありますが、関心のあったゲーム理論などがサンプル問題に載っていましたし、配点も高くなかったですね。


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