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読書0603
香山リカさんの『「発達障害」と言いたがる人たち』。少し挑戦的なタイトルだけどあとがきを読んだ感じ著者は慎重派なのに対し編集者の意向でそのようなタイトル、内容になってる部分もありそう。
以下、気になったところ。
・製薬会社のキャンペーンによる疾患掘り起こし、医師による過剰診断
・誤差範囲のひとに確定診断をつけるのはレッテル貼りになる危険性がある
・ビリー・ミリガンブームの頃に多重人格を自称する患者が増えた
・サヴァン症候群、ギフテッドなどポジティブに捉える風潮
最後の章で発達障害を魅力的な個性として捉え、キャラ付けに利用したがるひとの存在を指摘している。危険視しているというよりも「あなたはそのような病気や障害ではない、平凡だけど十分に素晴らしい人間である」という寄り添い方を選ぶと締めている。
医師としての判断においては診断を出すレベルではないけど、本人の困りごとには寄り添うという著者の人柄が現れている。DSMの改訂により基準が変わったことで診断が下りにくくなっているのは事実のようで、ブームとして自身の発達障害を疑うひとが増加するのに対し診断される確率は減少傾向にあるみたい。
自分にはサヴァン症候群やギフテッドにみられる天才的な能力や集中力はないけど、ひとつだけ共感覚みたいなものを覚えるときはある。楽器で特定のフレーズを演奏するとき特定の人物が頭に浮かぶことが過去に何度かあり、恐らく別のことを考えながら運指の練習をする過程で運動と記憶が紐付いたのだと思う。もしかしたら楽器奏者+何かしらの特性があるひとに発動するのかもしれない。いつか同じ経験のあるひとと話してみたい。
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