映画『さかなのこ』

まさかの海洋生物スナッフムービー。あちこちに爆発物のようなゴア描写が撒き散らされている。

さかなクン本人が「監修」しているという事実により、作品内の狂気にホンモノの説得力が通底している。

おはなし自体はぶっちぎれた異常さを推進力に、「興味」以外の全てがないがしろ。という潔さの向こうまで突き抜けたファンタジーだった。
 
しかしナメてると度肝を抜かれる。海岸におけるタコ登場から噛みちぎられるまでの一連の流れは酷すぎ、凄すぎ、衝撃的すぎて、あまりのことに爆笑が止まらなくなり、息ができなくなった。劇場で見なくてよかった。
最も近いもので喩えるなら「その男凶暴につき」の終わらないビンタシーン。それくらいのヤバさ。いや、ヤバさの重層感はそれ以上かもしれない。

血のついたバタフライナイフを片手に、全く笑わない学生服姿の主人公もはっきりサイコパスとして描かれていたり等、途中で何を見ているかわからなくなることも多いが、そういった悪ふざけが悪い意味で良い方向に働いている(日本語か?)。

人間ならギリギリ耐えられるが、魚類の皆さんは絶対に見てはいけない。特にタコは見ちゃダメ。ほんとにダメ。気絶する可能性がある。

ポスターの描写は一見ファンタジックだが、主人公が指先で触れる魚のオブジェが放つ佇まいに「やばい何か」を感じたら、それです。それが全編に満ちてます。

凄いのは、この一連の「愛・ゴア・食う」の流れと矛盾について、さかなクン本人がちゃんと書籍に残しているらしいということだ。めちゃくちゃ興味が湧いた。これは読みたい。

新春早々すげーもんをみた。教えてくれた妻に感謝。

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