見出し画像

人生リブート指南(40)「石鍋」の街から「海風」の感じられる町へ

東京にいた頃、夏はホントに暑かったなぁ~。
直線距離で100kmしか離れてないんだから、気候自体にそれほどの差があるはずはないんですが、しかし東京の暑さはこちらのそれとは段違いなんです。
それはたぶん「海風が吹くか吹かないかの差」だろうと思います。

陸地の熱気は本来ならば海から吹く風によって緩和されるんですが、東京というのは海寄りエリアに高層ビルをバンバン建ててしまっている。
だからせっかくの海風が入ってこられないんです。
そのうえ更に、蓄熱性の高いコンクリやアスファルトで地表を覆ってしまっているので、夏になると街全体が「熱せられた石鍋」状態になってしまいます。

最近では建物も鉄筋コンクリート造りが大半を占めるようになっていますが、ビルやマンションは「建物自体が蓄熱する」のです。
昼間蓄えられた熱が夜になっても抜けず、陽が沈んでるのにまだ暑い。
つまり東京は「街という巨大な石鍋」の中に「建物という小さな石鍋」が無数に並べられた状況にあるわけです。
「石鍋の中に石鍋があって、更にその中に人間がいる」状態ですから、そりゃクソ暑いのも道理ですよ。

私は現在は「海風がしっかり吹き込む町」「海近エリア」に移住し、しかも「木造住宅」に住んでいるので、町も家もかつてのように石鍋状態になることはありません。
エアコンも、東京時代のように「危険なので真夜中でも切れない」状態ではなく、昼前後の「本当に暑い数時間」のみの使用で済んでます。

ヒートアイランド現象や、そこに起因するゲリラ豪雨だとかがが危険視されている時代ですから、東京の石鍋問題は早急にどうにかしないといけないですね。
日本橋にかぶさる首都高が取り払われる計画が進んでいるそうですが、そのついでに「海風をふさいでる高層建造物」も整理し、涼しさを呼び込むためのコースも確保してほしいところです。

画題「あなたも石焼ビビンバになってませんか?」

画像1


読者のみなさまからの温かいサポートを随時お待ちしております。いただいた分は今後の取材費として活用し、より充実した誌面作りに役立てていきます。