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人生リブート指南(56)均質化されている日本だから

郊外の国道とかを車で走っていると、自分がどこにいるのか分からなくなりませんか?
どこもたいてい有名チェーン店が軒を連ねており、それだけ見てると都道府県の差なんてほぼナシです。
こうした日本の均質化は昭和期にはすでに始まっていた印象ですが、時代の趨勢と言えばそうなんでしょうね。

そう言えば「お国言葉」なんてのも半分死後ですよね。
地元民でないと理解できない方言を使うお年寄りもまだいるにはいますが、聞き手が困ってると「ああ、今のは●●って意味ですよ」と自ら通訳してくれたりして、「その土地の言葉しか喋れない古老」というのはほとんどいなくなった印象です。

昭和期に「全国の交通網を発展させて日本から田舎をなくす」という大改革を田中角栄さんがやって、「東京と極端に違う取り残された県」というのは確かになくなりました。
その結果として「日本の均質化」がなされ、有名チェーン店がどこの県でも置かれるようになったんです。
だからさっき言った「風景の地域性喪失」も、便利さの代償として受け入れざるをえなかったわけですね。

こうなったことで困るのが「旅行」で、下手をすると「せっかく遠くまで来たのに風景は住んでる町と大差ない」なんてことになったりしてる。
まぁ私は情緒が欠落してるので「いつも使ってるチェーンなら安心だからそこに入る」となったりするんですが、これは同行者の不興を買うので止めといた方が無難です。

画題「旅の風情が感じにくくなってる均質日本」

日本はどこも大差ない


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