見出し画像

人生リブート指南(11)「ウチへおいで」から「どこでもいいから『自分にとって最適な場所』へお行き」へ

「脱都会/都会外移住」の流れが盛んになる中で、「ウチへおいでアピール」に熱心な自治体が全国に増えています。
人が増えれば税収も増えて地域が活性化するわけですから、自治体が移住者獲得に躍起になる気持ちはよく分かるのです。
また、私もちょっと前までは、移住先のそうした働きかけに協力してもいました。

ただ、たとえどんなに素敵なところであっても「万人が満足しうる」わけではないのです。
たとえば沖縄「マリンスポーツをずっとしていたい人」にとっては楽園でしょうが、「出来るだけ長くウインタースポーツをしたい人」にとってはそうではありません。
そういう人は「日本で一番早く雪が降りだし、一番最後まで残ってる」ような地域に住むのがベストなのです。
「スキーが好きな人」は雪国へ行けばいいし、「入浴タイムが何より大事」なんだったら温泉県に行くのが最良の選択なわけです。

そもそも私が「脱都会」を推奨しているのは、「都会にいないと自分は不幸になる! 死ぬ! 出た瞬間に即死するう!!!」という誤った思い込み(強迫観念)に囚われて、「心では都会から出たがってるのに出られないで泣いている」自縄自縛状態の人を楽にしてあげたいから。
「俺の選んだ移住先はサイコーだから誰でも彼でもここに来れば幸せになれる! だから誰でも彼でもみんな来いや!!!」みたいな思い上がったことを言うつもりは全くないのです。

私の場合は、
「東京にも安く早く簡単に行ける」
「車を使わなくても生活上の不便がない」
「物価(特に食料品)が安い」
「大手チェーンが多くて地元だけで殆どのものは手に入る」
「温暖で冬でも雪が降らない」
「大病院も色々あって医療面の不安がない」

等々の理由から現在の地を移住先に選びました。
けれども私とはライフスタイルが全く異なる人だと、私を魅了したこれらのメリットは「全然メリットでない」可能性が大。

そのように思い至った私は、それまでの「こちらへおいで」路線から、「どこでもいいから『自分にとって最適な場所』へお行き」路線へと活動内容を変更しました。
それに伴い、アドバイザーとして助言したり一緒に考えたりする内容も「自分の居住地に来るならどのあたりが住みやすいか?」から「相談者にとって最適な移住先は日本のどこなのか?」へと変わったのです。
都会に疲れて人生リブートを検討中のあなた、よろしければ力になりますよ?

画題「住みやすい場所は自分でカスタマイズしていくものなんだゼ」

カピバラ


読者のみなさまからの温かいサポートを随時お待ちしております。いただいた分は今後の取材費として活用し、より充実した誌面作りに役立てていきます。