10/13~17 ツアー北海道編:Part3

 自分が学校に行きたくないだけだし家で勉強なんかしたことないのに「わざわざ学校なんか行かなくても家で勉強すればよい」という持論を全方位に向けて高らかに唱えていた時期がある。主張内容の適否に関わらず、何の話をする時にもとにかく偉そうで大仰な態度を取ってしまうという悪癖は今もって全身に染み付いているのだが、小~中学生当時の俺はそれに輪をかけて偉そうというか、とにかく自分の言っていることは絶対に正しい、という思い込みの激しいタイプだった。まぁ、けっこう普通に“そういう冗談”としてやってるフシもあるのだが、しょうもないことを一々偉そうに言うというか、慣用句で言えば鬼の首を取ったような、とかそういう表現の似合う態度をとることが多い。特に思春期の頃の鬼の首の取りようたるやそれはもう凄いものがあり、中学に鬼の首取る部があったら一年の春からいきなりレギュラーだっただろうし、三年の最後の大会でもキャプテンとしてチームをまとめ上げながらめちゃくちゃ鬼の首を取って全国大会に出場し、推薦で智弁和歌山高校に進学していたと思う。まぁ進路はともかくそういう嫌味なドヤ顔で、学校とか行く必要ないっしょw的な大口を叩き、授業をさぼったり飲めもしない酒を飲んだりゲホゲホいいながらタバコを吸ったりしていたら当然というかまぁ成績は見事に学年の最下層まで落ち込み、もちろん進学できる高校の選択肢も圧倒的に狭まり、小学校低学年くらいまでは親や親戚たちから「やーくんは賢いから将来お医者さんか弁護士さんになれるよ」と言われ続けて俺は医者か弁護士になるなどと鬼の首を取ったかのように言っていたのにそんな道も必然的に消失してしまった。人間という生き物は自宅のような自由な時間や空間の中で自力できちんと自律して然るべきタスクをこなせるほど理性的な存在ではないのだ。毎朝決まった時間に起きて、規範に則った衣服を身に纏い、学校とか会社みたいな窮屈な場所に押し込まれながら仲間や上官らとの総合監視のもと厳かに自分の机と向き合うことでようやく人間は勉学や業務を初めとした自らの使命と理性的に向き合うことができるようになる。だから冒頭の俺の持論はただ偉そうであるばかりか端的に言うとめちゃくちゃ間違っている。事実、俺は毎日毎日ヒマでヒマで仕方ないにも関わらず、最低一週間に一本は書くと誓ったこのブログを、一か月半以上にわたって、ただの一文字も書くことができなかったのだ。この現状を釈明するにあたって、たとえばADHD、とかそういう病名に責任を転嫁してみるのも一つの手ではあるかもしれないが、最近はもう、自称ADHD患者がネット上に増えすぎていて、ADHDという言葉自体にまったく面白みがない。言い訳というのは面白い物にのみ意味があるのであって、それ以外の言い訳はどんなに正当性があろうとカスだ。カスにとっては何故こうなったかではなく次どうするか、がすべてである。どいつもこいつも“ちょっと面倒臭がり”くらいのことを一々ADHDだなんだと騒ぎ立てて自分の無能の釈明会見を開こうとするんじゃない。本当にナンセンスだ。何でもかんでも病気に濡れ衣を着せやがって。濡れた服を着せられる病気の気持ちにもなってみろ。「濡れてる靴下はめちゃくちゃ履きづらい」ということわざもあるくらいだ。昔の中国人がある日「濡れてる靴下ってめっちゃ履きづらいな〜」と思ったという故事に由来していると思う。もう自分でも何言ってるのか訳わからん。何の話がしたいんだったか完全に忘れてしまった。いや、ちょっと読み返したら思い出した。大丈夫。いきます。まぁ、どうあれ、やはり口先ばかりで行動しないやつというのは端的に言って浅ましい。そういう生き方をしていると最終的には「俺は行動に移していないだけで、ちゃんとやれば人並み以上にデキる」的な、見るも無残な信条を支えにして生きていくしかなくなってしまうだろう。何というかそういう、自己認識に対する禍々しい欺瞞にハマってしまったら人間はおしまいだ。おしまいなのだ。どいつもこいつもおしまいな上に親の汚いセックスで生まれてきてるくせに俺に偉そうにするな。そりゃ俺だってセックスで生まれてきた側の人間だとは思うが俺が着床したセックスはめちゃくちゃ正常位だったはずなのでまぁいい。お前らどうせ立ちバックとかそういう浅ましい体位で生まれてきたんだろうが。場所もどうせ近所の砂場とベンチしかない公園の茂みとかだろ。ふざけるなよ。お前らに偉そうにして何が悪い。俺は偉いんだ。あれ、何の話だったかまた忘れた。いや、読み返したら思い出した。そう、日記を書くのだった。もう、ツアーの北海道編て、いつの話なんだそれ、みたいな感じだが、ここで投げ出してはここまで長々と書いた前置きが本当に何のこっちゃ分からなくなる。あれ、何の話だったっけ。忘れた。いや、読み返したら思い出した。いきます。

 車がすすきのに到着すると同時に、別の用事で前日から北海道入りしていた吉村さんと合流。吉村さんは某大手音楽事務所の社員で、最近何かと俺らを気にかけてくれては半ばボランティア的にイベントの手伝いをしてくれたり、多方面の大人たちにPKを紹介してくれたりしているナイスガイだ。この前などは偶々仕事の都合で関西にいるから、という理由で俺とカーミくんがそれぞれ大阪、京都チームのキャプテンを務める今出川ストロングポテトズという草野球集団の試合に5番サードとして参加してくれたうえ、最終回でサヨナラホームランを放って我々大阪チームを大勝利に導き、その日初対面だったチームメイトたちから華々しい胴上げを受けていた。ハイスタを始めとするあの頃のパンク全般の熱狂的なリスナーであるところも彼のグッドなポイントである。青春時代にハイスタを聴いてこなかった大人にロクなやつはいない。まぁ、この間このハイスタに関する持論を居酒屋で友人各位に披露したところ、お前ハイスタ聴いてたのに明らかにロクでなしじゃないか、と反論されたのだが、上述の通り俺は正常位のセックスで生まれてきているわけだし、百歩譲って仮に俺がロクな人間じゃないとしても、もし俺がハイスタを聴いていなかったら今よりもっと酷い人間になっていた可能性だってあるわけで、そういった個人的な話はこの際持ち出さないで頂きたい。一々いちゃもんをつけるな愚図ども。俺を本気にさせると大変なことになる。いや、こんな話だけでもう2525字も書いてしまった。とか書いてたら2544字になった。とか書いてたら2557字になったぞ。もういい。日記は次回だ。明日は心斎橋で企画やります。きてね。

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