ハムストリングス#イカ変態同好会

うずうず…
うずうず…
イカが、イカが呼んでるっ!
小川牧乃さんの企てた「イカ変態」タイヘン面白いのです!
こちらです!↓    ↓    ↓

が、書くのはなかなか〜(;´Д`Aむずい
でも、ジェスチャーゲームかパントマイムって思えばいけるかも、ってひねってみました。
ここはおひとつ、どうぞヨロシク。




いざ、

くコ:彡 くコ:彡 くコ:彡💦ピューン  (これやってみたかった✌︎)



「「いち、に、いち、に」」

声を合わせて狭い階段を登る。
10日ぶりの梅雨の晴れ間。体育器具庫の中で湿気るに任せた体操マットを干すから、二階のバルコニーまで運んでこいと命じたのは柔道部の顧問だ。
力仕事はすぐ俺たち柔道部員に振られる。

ー便利屋じゃねぇつーの。
よそ事を考えたら、バランスを崩して下で支える近藤が呻いた。

「わりぃ」
「重いっちゅーか、手首が地味に痛い」
「なんで、二階なんだよ。階段狭いっつーの」

余裕だとふんで(あと早く済ませたかった)3枚持ったのが悪かった。
縦にして運んでるから、上手く持たないとズレて真ん中のがすっぽ抜けそうになる。

意識を肩と掌、足の運びに集中した。

「「いち、に、いち、に」」

再びの掛け声は、しかし長く続かなかった。

始まりは小さな違和感。
それが水に落としたインクみたいにぶわわと広がった。
とっさに伸ばそうとした手が、ふさがってる。そう思った瞬間、じわわわわと、虫が這うような感触。
うぉぅ、と微妙に身悶えてしまった。

ー大臀筋、中臀筋。

足は止めず、筋肉の作用でなんとかならないものか試みた。
しかし、どうしようもない!と、思うほどどうにかしたくなる。

ー小臀筋、むしろ梨状筋・・・

内部からの圧ではだめだ。問題はもっと上層部にある。つまり皮膚だ表面だ。
手さえ自由になれば、すぐに解決するのに。

「いち、に、いち、に!」

思い直して声を張り上げた。

「うぉ、どうした?」
「早く、上行こう」

ー 深層外旋六筋 、ロッキン、ロッキン!

それでも散らない感覚に、呼吸さえも荒くなる。
いっそここで手を離してしまった方が楽になれる。
しかし、ゴールは目前!耐えろ!耐えろ俺!

ー 外肛門括約筋、ちゃうちゃうああもう!
柔道部のスローガン{克己}が頭をよぎり、俺は喝を入れた。

「ハムストリングス!」

俺の気合の一声に、下の近藤はビクっとなって手を離した。
支えを失ったマットは、階段に投げだされ、自由を得た俺の手の行き先に迷いはなかった。



お題:「おしりがかゆい」

どーも、おそまつさまでしたくコ:彡💦



読んでくれてありがとうございます。