何度でも言うよ[雑文]


書いていると……なぜこんなしょうもないことをしてるんだろうと、何度も思う。

何度も、何度も、何度も思った。
手を変え品を変え、しょうもないと思った。
ちょっとした事で、心が揺らいで、書けなくなることなんて、日常茶飯事だ。

どうしたら、そうならないか考えた。
方法を探したし、色々な試みをした。

駄目だった。
なにをしても、しょうもないものはしょうもないし。

しょうもないという感覚が来たら、その都度、自分に言い聞かせる。
その都度、内容も言葉も変わる。
何かに、すり替えてみても、自分は誤魔化せない。
ときには数日に及ぶ思索に足を取られる。
消えたと思っても、克服したと思っても、もう揺らがないぞと思っても、気がつくとしょうもないが居座っている。

これに特効薬はない。

だから、その度、何度でも、付き合う。
そこにあるしょうもなさに、嫌というほど付き合う。
何度も、何度も、何度も、同じようなことを自分に言う。
悩むことは苦しくて、活力の浪費の気がして、書くこととは別の事として、分けたくて、追いやりたくて、出来なかった。

最近ではこんなふうに思う。

このどうしようもないしょうもなさに、解決ーーー全方位で強固な軸みたいなもの、思想みたいなもの、意志みたいなものを与えてやることが、書く、という行為への最善手じゃない。

書くことは、いつだって、しょうもなさとセットだ。
書けなくなる度、悩む度、投げ出す度に何度でも、何度でも、応えていくだけだ。

いつか擦り減って、書くのが心底嫌になるかも知れない。
でも今がその時じゃない。













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