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さとのば大学ラーニングジャーニー2022GWレポート②

地域と出会い、自然に触れ、対話を重ねることで人生の学びを得る、今振り返っても夢のような3日間でした。

◯旅のきっかけ
社会人生活もいつの間にか6年目を迎え、さてこれからどう人生を歩んでいこうか。

いろんなヒト・まちと出会いたい、自身を見つめ直したいと思っていたときにLearning Journey参加者募集の案内を見つけ、「これだ!!」とすぐ申し込んだ。

どの地域も魅力的だったが、西粟倉村のメッセージ「生きるを楽しむ」にぐっと惹かれ、どんな人がどんな暮らしを送っているのだろうと気になり、訪れることを決めた。

◯旅での学び
①地域課題に取り組む必死さ
村の面積約95%が森林で"百年の森林構想"を掲げ、世代を超えて持続可能な経営行い、異業種が連携して新しい森林の価値を提供している。

そのパワーはどこから生まれるのか。

西粟倉村の人々に話を聞くと、過疎化に伴い地域の合併が進む流れの中で、自立という道を選んだことで「生き残るにはやるしかない」という想いが生まれたとのこと。

役場の人の熱量(1質問したら20返ってくる)にも驚いた。

再生可能エネルギーについては、現状できる範囲と課題、これからの展望について具体的にお話を伺うことができた。

再エネでここまで現実的な話を聞けたのが嬉しかった。ベースロード電源といった課題、技術的な問題はどう解決するのか?が見えない理想論が多いイメージがあったからだ。

こんな熱い想いを持った人が地域・役場にいるとはなんて心強い!

役場の環境も大変理想的で、地元木材を使用することを前提にデザインされている開放的な空間で、図書館や住民が自由に利用できるスペースも併設されている毎日通いたくなる素敵な場所だった。

②とりあえずやってみよう精神
人口1,400人弱の村で、新しい事業が次々と生まれている。

ものづくりから飲食業等様々だが、話を伺うと「まずやってみよう!という地域性」「行政の資金調達力(補助金等)」が西粟倉村ならではの強みだと思った。

思いついたらやってみるスピード感が地域にあると、連鎖的にどんどん事業が進出する→活気がでる→訪れる人が増える等々良いサイクルが生まれるのではないか。

少なくとも私は、そんな雰囲気がある地域に住めたら人生退屈なく過ごせる気がする。

また、行政がいろいろと手を尽くして制度を利用する、資金を調達する話を聞いて、行政のイメージが180度変わった(縦割りで事務的な印象があった)。

行政のサポートで出来ることは大きく広がる。この連携の良さの秘訣をもっと知りたいと思った。

③"なんとなく"の言語化
"なんとなく好き"、"なんとなく居心地がいい"といったアバウトな感性で生きてきた私にとって、非常に頭を悩まされたワークがあった。

まち歩きをして各々心が動いた瞬間の写真を撮る。ペアを組み、お互いが撮った写真から相手に関する共通点を1つキーワードとして表す。

出会ってたった2日の相手について写真を通して読み解くなんて、私は正直お手上げ状態だったが、アドバイスをいただき作業を進めるうちに、何を思って撮ったのか→どんな考えを持っているのか→その考えに至った経緯はと写真を入り口に、その人自身が大事にしているキーを深掘りする作業になっていった。

どんな表現がしっくりくるのか、一人で考えるだけでは辿り着けない答えを得ることができた。

私が発掘してもらったキーワードは「非連続な日常の中にある、小さな好き(喜び)」。

人生において「より道を楽しむ」という感覚を大事にしているのでは?と、これまでなんとなく求めていたワクワク感が言語化され、すごくすごく頭の中が整理された。

そしてこのキーワードを基に、人生における「基底」(=自分がワクワクする最低限のライン)と「理想」を考えた。

思えば理想を掲げてばかりで、何か結果を出さなくてはと、減点方式の人生になっていた。

私は"より道"が好き。私に必要なのは結果ではなく、プロセスにおける楽しさだったのだ。

「基底から加点方式で自由に生きること」この考えを大事にしていきたい。

◯旅の仲間

所属や年代が全く異なる中、自己紹介をすることもなく自然と打ち解けあった不思議な出会いだった。

2日目の夜、焚き火を囲いながらの語り合いは時間の経過を忘れるほど盛り上がった。

初対面だからこそ、遠慮なく語ることができ、3日間という限られた時間だからこそ、本音で話すことができた。

悩みを抱えている人に対して共感できることが多く、私の経験談を話した。たくさんより道してきたけど、それなりに悩んで乗り越えて生きてきたんだなぁと少しだけ自分を認められた。

(相手に寄り添った解決方法の提示が今後の課題)

話し足りなくてもっと長い時間を過ごしかったという気持ちはあるが、みんながこれからどのような道を歩んでいくのかすごく楽しみ。

西粟倉村を拠点として、5年後、10年後とまた集まって、あの時あぁ悩んでいたなぁと笑い合いたいな。

この3日間語り合い得た未来へのワクワク感を忘れずに生きていきたい。

◯これからの旅路

社会の波に揉まれて培われた"なんとかなる精神"に甘え、自身とこんなに真剣に向き合うことがなかった。外側に正解を求め、自分の内側を見るのを怠った結果、「自分は何がしたいのか」と迷いが生まれていた。

今回、基底を明確にしたことで人生における一つの指針ができ、〇〇しなきゃという謎の焦り・不安から解放された。「生きるを楽しむ」ことを大事にしよう。

地域を学んで、人生を見つめ直す。

旅がより一層好きになったし、これからは足だけでなく手も動かして学びのある旅を続けていきたいなと思った。

改めて、社会人含め幅広く受講の機会を設けて下さった、さとのば大学及び関係者の皆様に感謝申し上げます。

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