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対話型ファシリテーションの手ほどき


1.この本で得たかった情報

1 | 対話型ファシリテーションとは「   」である
2 | 行動を変えるのに効果的な質問は「   」である
3 | 対話において避けるべきは「   」である

2.興味をひかれた5つの内容

■対話では「なぜ?」と「どうやって?」は禁句( p27)。相手の気持ちや感情、意見や希望が返ってくるが、それらは必ずしも事実ではないから(p29)

■誰かが「困っている」といったら、「なぜ?」ではなく、「一番最近困ったのはいつ?」ときく(p52)。「なぜ?」ときいても、相手が理由だと思っていないことや相手にとって都合の悪いことは、返ってこない。

■「なぜ?」とききたくなったら、代わりに「いつ?」「どこで?」ときく(p9)

■「なぜ?」「どうでしたか?」は聞く側が楽をし、相手に必要以上の手間をかけさせる質問(p9、14)

■概念や考えを戦わせる「空中戦」を避けて、事実や具体例で対話する「地上戦」に持ち込む(p104)

3.技能の指導や継承、心理学とのつながり

■「空中戦を避けて地上戦にする」は、例えば「焦ってただろ」「いや、焦ってないです」とか、「ここで失敗しただろ」「いやしてないです」とか、「今日は上手くできたじゃない」「いや、できてないです」的な会話を避けるためによい。

■事実質問は、根気や我慢強さが必要。相手の口で事実をいってもらい、相手に気づきを促す方法は、適不適があると思っている。初期のころはこればっかりやっていたが、知らない漢字を書けないのと一緒で、知識が必要なものに関しては、どれだけ質問しても出てこない。制限時間があったり期限が定まっているものの場合、ある程度こちらで提示し、その上で気づきを促す的な流れも必要。

■臨床心理学の手法の一つ、短期療法の中の「解決志向アプローチ」と似ている。ぼくの面談やコンサルはこの方法に基づいている。ただ、ベースが心理療法なので、アレンジが必要だった。その点、この対話型ファシリテーションの方が使用例が技能の指導や継承に近く、応用できそう。

■カギになるのは、本書で紹介される「公式」。こういうときは、こう聞く、これは聞かないなどを簡単に定めたやつ。解決志向アプローチにも公式があって、基本はそれに沿って進めていく。

この本の著者

中田豊一。本著によれば、数々の国際協力プロジェクトを成功にみちびいた。たとえば、食料の乏しい地域で作物を育てたり、井戸をほったり。開発しっぱなしにせず、住民が主導で維持・管理するよう支援する。「どうすれば主体的に考え、動いてくれるか」を実現する方法として、このファシリテーションが生まれたとのこと。東京大学文学部卒。認定NPO法人ムラのミライ代表理事。




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技能継承や技能五輪選手の育成を支援しています。専門は心理学と教育工学です。技能と記憶の関係に注目して研究やコンサルをしています。心理学の基礎を名古屋大学で、臨床心理学を東京大学大学院で学びました。臨床心理士/公認心理師。HP→https://ness-kraft.jp/

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ネスの図書室
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これまで読んだ本の中から、技能五輪、技能訓練、技能継承、人材育成に関係ありそうな本をまとめています。

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