捨てられないモノ

私はなぜか10年以上前にやたらとSONY製品にハマりまくっていてAV機器をすべてSONYで揃えてました。
今回はその中の１つデジタルフォトフレームの話。


私には当時、親友と呼べる子が４人。
その中の１人は中学１年からの付き合いだったのですが今は一切連絡を取っていません。
あんな馬鹿みたいに喧嘩して泣きながら仲直りしてを何百回と繰り返していたのにある１つの事から私の心は "完全修復不可能拒絶状態" になってしまいました。


『妊娠』『結婚』


この事を本人ではなく別の友人から聞きました。
その子はきっと私が知ってるものだと思って何の気なにし話したんだと思います。
ですがわたしは聞かされてませんでした。


後日、彼女から報告を受けましたがその時の私は一番最初に報告してくれなかった事に対する怒り？虚しさ？哀しさ？切なさ？なんだか色々な感情が入り混じりすぎて一番最初に言うべき言葉。

『おめでとう』

がどうしても言えなかった。


私達の時間はそこで止まりました。
なのに彼女から貰ったフォトフレームの時計だけは止まらないんです。
電源を抜くか壊すか捨てない限り永遠に当時の写真と共に時を刻み続けていく。
家もテレビもレコーダーもパソコンも家具もなにもかもその当時とはまるで違うのに彼女から貰ったフォトフレームだけ捨てられないのだから可笑しな話ですよね。


この先の人生どうなるかなんてわからないけど きっと交わることもなければ関わることもない貴方にあの時言えなかった『おめでとう』『幸せになって』を心から願っています。

#眠れない夜に   #処女作 #もしも叶うなら