ミーム
ミームという言葉を耳にすることが増えました。
日常の会話やニュース記事でも時々見かけますが、いまいち何を指しているのか曖昧で、どうにもピンとこなかったのです。「ミームって結局何だろう?」と、考えることがしばしばありました。
調べてみると、ミームというのは、もともと進化生物学者のリチャード・ドーキンスが提唱した概念で、「文化的な情報の伝達単位」を指す言葉だそうです。音楽やアート、アイデアなど、人から人へと伝わり広がっていく現象を表すと知って、少しずつそのイメージが湧いてきました。でも、それでもまだ日常生活で使われる「ミーム」とは、どこかしっくりこない部分が残っていました。
ネット上の大喜利?
そんな時、脳科学者の茂木健一郎さんがミームを「大喜利」と評している動画をたまたま見ることがありました。その例えを聞いて、今までモヤモヤしていたものが、急にスッキリしました。大喜利というのは、テーマやお題に対してユーモラスな答えを出す、笑点名物のあれですよね。元は日本の伝統的な遊びなのだそうですが、ネット上のミームも、ある種の「お題に対する面白い反応」みたいなものなのかもしれない、と思ったのです。何かの出来事や写真、フレーズがきっかけとなり、そこから派生して多くの人が自分なりの面白さやユーモアを加えて広がっていく。そんな感覚がミームの本質なのかなと、やっと腑に落ちました。
例えば、有名なキャッチフレーズや、ちょっと変わった写真がネットで話題になり、それを基に多くの人が別のバージョンやアレンジを作り出していく様子を見ると、確かに大喜利のような要素があるように感じます。ミームは単なる冗談ではなく、誰かが感じた「面白さ」や「共感」を通して、瞬く間に広がり、文化や時代の流れと共に進化していくものなのかなと思います。
特にSNSでは1つのミームが爆発的に広がることがあります。それぞれの解釈やユーモアが加わって新しい形で再びネット上に現れ、まるで生き物のように、どんどん形を変えながら成長していく様子は、とても興味深いものがあります。
ミーム文化
このミーム文化について考えるようになってから、ネット上の面白い画像や動画に対して、以前よりも関心を持って見られるようになりました。単なる笑いのためだけではなく、その背景には何かしらのメッセージが隠れているのではないかと、いろいろ考察しながら視聴します。
とはいえ、ミームの世界は奥が深く、私なんぞが到底理解できそうにありません。でも、「ネット上の大喜利」として捉えたことで、以前よりも少しだけその面白さを感じられるようになってきたのは確かです。ミームはネットの一過性の流行なのか、現代の文化的な鏡として発展していくのか、今後もミームとは何かを考え続けていきたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?